122、生徒会長就任 (1991年)平成3年 高校2年生
1991年高校2年生3学期、3年の生徒会長が引退されたので自動的に副会長であった僕事『鏡原三花』が生徒会長に就任した。
『ロリ巨乳美少女生徒会長の三花ちゃん』と言うあだ名が裏では浸透しているらしいが、
何はともあれ僕の手腕に期待が持たれている様だった。
ちなみに三花ちゃん事『鏡原雄蔵』は副会長に昇格した。
そうして僕と三花ちゃんの二人三脚での生徒会運営となった。
「私が第31代生徒会長になりました鏡原三花です。
皆さん、宜しくお願い致します。
校内に目安箱を設置したしますので何か意見具申や意見、不平不満等匿名で紙に記載して入れて下さるととても嬉しく思います。
皆さんも一緒に住みよい学校にしていきましょう。」
ペコリとお辞儀をして挨拶を終えた。
パチパチパチ
拍手が鳴る。
「三花ちゃんの為に何か提案するよ!」
「私達も一緒に住みよい学園生活について考えるわ!」
等々意見が飛んだ。
そうして生徒会長就任発表日から数日後、早速目安箱に意見具申の記載された紙が入っていた。
文面を確認するとそこには盗撮目的や見学の通行人がいて体育の授業や部活動に集中出来ないので対策して欲しいと言う事が記載されていた。
僕が中学生の時でも有ったが、高校でもその様な被害が出ているらしい。
校舎の前には幹線道路が走っている。
それを挟むようにしてグラウンドが有るところで体育の授業並びに部活動が行われている。
周りにはネットが張り巡らされているだけで中の様子が丸わかりで部外者からの視線を遮る物が無かった。
年頃の女子または男子は何気ない通行人の見物者の視線も気になるらしい。
僕も気になっていた。
そうして対策として高さ2メートル位のフェンスを増設して目隠ししようと言う案を学校側と相談した。
すなわちネットは勿論の事、フェンスを増設するのでおいそれと通行人からは中が見えなく盗撮も出来ないと言う事であった。
学校と協議した結果すぐさま工事が行われて改善された。
校内から感謝の言葉が多く掛けられ良い仕事をしたと自負出来た。
「鏡原会長、校則の緩和等の要望も有りますがいかがいたしましょうか?」
「例えばどの様な内容でしょうか?」
「はい、制服の自由化を求めている意見も有ります。
私服を求めているのも有ります。」
「すなわち学校指定の制服では不満と言う事でしょうか?」
「その様です・・・。」
「残念ながら却下です。
私はこの制服が気に入っています。
この制服目当てで我が母校に進学する子達もいる事でしょう。
それに30年と言う伝統を崩すわけにはいきません。
代々続いていた伝統ある制服の自由化、私服化は断固反対します。」
「そこまでお気持ちがお強いのですか・・・。」
「はい、そもそも制服と言うのは集団生活ではなくてはならない物。
制服の自由化、私服へのあこがれもある事でしょうが、ひとたびそれを認めてしまうとわが校の学生だと言う象徴たる制服の意義が失われる恐れが有ります。
何か私の意見はおかしいでしょうか?」
「いいえ、至極全うなお考えであります。」
「よろしい。ですが違うと思った事や対案があれば自由に進言してもいいのですよ?」
「ありがとうございます。
この件につきましては自分も同じ意見なので会長に賛同致します。」
「ありがとうございます。他には何かありますか?」
「いいえ、これと言った物はありません。」
「一応私も目を通したいので目安箱の中身を持ってきてください。」
「はい、了解です。」
そうして渡された目安箱の中身を僕自身の目で見た。
やはり盗撮がらみの件が多数あった。
他には制服改善の話。
その他も確認した所、生徒会長、すなわち僕のポスターを張って欲しいとか写真が欲しいとか要望があった。
ポスターの件は学校側と相談して決める事にした。
写真は肖像権も有るので芸能事務所と相談がいると言う判断を下してポスターの件ともども保留とした。
もしかしたら僕に内緒でポスター作製や写真販売する魂胆だった為に黙っていたのであろう・・・。
需要が有るとは言え、僕には黙ってしようとする魂胆はけしからん。
「先程、これと言った物は無いと言いましたよね?
でも実際は私のポスターや写真が欲しいと言う意見が有りました。
どの様な理由で隠したのでしょうか?」
「いいえ・・・、隠していたわけではありません・・・。」
「ではどういった理由で私に内緒にしようとしたのでしょうか?」
「はい、会長の気を煩わせない(わずらわせない)様にしようと思ったからです。」
「黙っていて、この事が後で私が知った時の私の悲しみが分からなかったの?」
「軽はずみな行動すみませんでした。」
「もういいでしょう。
これ以上は時間の無駄です。
ですが今後このような事が無い様に注意して下さいね。」
「はい・・・。わかりました・・・。以後気を付けます・・・。」
「もういいでしょう。
目安箱での意見募集策はひとまず成功と言う事でしょうか?」
「はい、その様です。」
そうして目安箱を再設置して意見具申を待った。
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