121、巫女装束 (1991年三が日) 平成3年 高校2年生
1991年三が日、僕は去年に続いて舞ちゃんの所で巫女のアルバイトをしている。
去年に高校入学当時に舞ちゃんと約束したからだ。
巫女装束を着て祈祷場で巫女舞を踊る。
はたから見たら、子供が一生懸命に踊る姿が微笑ましい物に見えた。
身長はいまだに変わらず130cmをキープ、胸部がより一層成長している。
腰はくびれ、お尻は普通サイズ。
その様な俗に言う『ロリ巨乳』の巫女さんが舞っていると言う事で祈祷客は眼福状態だった。
それに芸能人の『みかん』だと気付いて気分は絶好調になっていた。
気付けば、祈祷場はお賽銭入れの途中に見える位置にあり参拝の順番待ちの最中に中の様子を観る事が出来た。
幾人かは僕の存在に気付き見学する為に参拝の列が渋滞する事もあった。
「立ち止まらないで下さい。」
「列を乱さないで下さい。」
他の巫女さんの掛け声が響く。
しばらくすると祈祷場の巫女舞をする僕は他の巫女さんと交代してしばしの休憩の後、
縁起物売り場の売り子さんの担当となった。
おみくじを購入して出た結果に喜ぶ参拝者、残念がる参拝者の顔が見られた。
参拝者の中には売り子をしている僕の事に気付いて、
「あの、失礼ですが『みかん』ちゃんですよね?」
「はい、そうですけど。」
「おお~、良かった~。初めて生でお逢い出来た。今日という記念日を忘れないぞ。」
「どういたしまして。」
「ファンなんです。握手してください。」
「すみません、お気持ちは嬉しいですが今は仕事中なので勘弁してください。」
「そうか・・・残念。生の『みかん』ちゃんに逢えただけでも良しとします。お仕事頑張ってくださいね。」
「ありがとうございます。」
その参拝者は色々縁起物を購入して去っていった。
気付けば僕の売り場担当の所に参拝客が大勢来て縁起物が飛ぶ様に売れた。
売り場の部署を変えてみるとそれらの商品も飛ぶ様に売れて『売り切れごめん』の状態になった。
商品の補充をするものの、飛ぶ様に売れて行き内心僕はほくほく状態だった。
参拝客も僕に逢えてうれしい。お宮側も商品が売れて嬉しい。共にWIN-WIN状態だった。
そうして三が日が終わり舞ちゃんのお父さんのお宮の宮司さんから巫女のアルバイトの子達に感謝の言葉が投げかけられた。
「皆さん、お疲れ様でした。慣れない事も多かったと思うけど皆さん良く頑張りましたね。おかげで大盛況のうちに三が日を終えました。ありがとうございます。」
その後、アルバイト代の入った封筒が配られた。
アルバイトで使用した巫女服は各人で買い取りする事も出来、巫女服を記念として購入する子が多くいた。
もちろん僕も記念として購入した。
『来年もこの衣装を着てアルバイトをする事が出来るかな?』
『また一部が成長して採寸し直しかな?』
そう思い、巫女装束の入った袋を抱えて帰宅の途に付いた。
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後日学校で、
「三花ちゃん、巫女装束似合っていたよ。とても可愛かったよ」
「巫女舞格好良かったよ。」
「今度巫女舞踊ってよ。」
等々クラスの女子に頼まれた。
男子も僕の事に気付いた人もいたらしく、声を掛けようとしたが忙しそうなので遠慮したと言う。
先生方も来られた方もいらっしゃって、僕の巫女装束での巫女舞を間近で見たと言うかたもいた。
「鏡原さん、ぜひステージ上で巫女装束で巫女舞を披露してくれないかい?」
「済みませんが、即答できません。相談してみないとわかりません。」
「色よい返事を待っているよ。」
「期待に添えれなかったらすみません。」
舞ちゃんのお父さんに相談したところ、巫女舞をする了承を得られて後日ステージ上で舞い踊り大盛況だった。
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