101、宿泊学習2日目 (1987年)昭和62年 中学2年生
宿泊学習2日目、皆で朝食を摂る。
朝食タイムが終わったら各自部屋に戻り、僕は食後の歯磨きと制服に着替えた。
忘れ物が無いか確認してから部屋を後にして集合場所に向かった。
とあるクラスの男子から、
「やあ、おはよう。鏡原さん。今日も可愛いね。」
「ありがとうございます。」
「制服姿もとても似合ってるよ。」
どこか挙動不審な様子。それは他の男子も同じ様であった。
僕は三花ちゃんと念話して何か心当たりが無いか確認した。
≪三花ちゃん、おはよう。≫
≪雄蔵さん、おはようございます。≫
≪ところでクラスの男子が僕相手の時、挙動不審みたいなんだけど何か心当たりある?≫
≪そうね・・・心当たりは無いとは言えないわね。≫
≪え?心当たり有るの?一体どういう事だい?昨日何かあったの?≫
≪多分雄蔵さんも就寝時間にガールズトークしていたと思うけど、私達もボーイズトークしていたのよ。その時に雄蔵さんの話題が多岐に渡ってあってね。≫
≪例えばどんな話?≫
≪『三花ちゃんはいつ頃から胸部が成長したんだろう?僕大変興味あるよ。』
『確か小学4年生の頃からと聞いてるよ。』
『すげえ~その時から膨らみだしたんだ。』
『身長はいつ頃から止まったんだろう?』
『小学3年生の頃かな・・・。』
『なあ雄蔵君、その・・・三花ちゃんとは一緒にお風呂に入っていたの?』
『え?もちろん家族だから一緒に入浴してたよ。身体の洗いっこもしていたけど。』
『え~~~~。なんてうらやましい・・・。』
『家族だから当然だと思うけど・・・。』
『それはすごい事だよ。天下のアイドル三花ちゃんと一緒に入浴してたなんて。』
『物心付いた時から既に一緒に入浴してたからね。』
『本当、雄蔵君がうらやましいよ。』
『何か三花ちゃんの事に付いて教えてよ。』
『例えばどんな事聞きたいの?』
『じゃあ趣味は?普段どういう事してるの?』
『歌の練習したり、ピアノのレッスン、水泳かな・・・。』
『あのナイスバディーで水泳出来るの?』
『それは問題無いらしいよ。』
『三花ちゃんのはちきれんばかりの胸部。是非とも生で見て見たいよ・・・。』
『以前写真集出して、スクール水着の三花ちゃんも出てるからそれを見るといいよ。』
『その写真集なら持ってるよ。』
『スクール水着以外も色々なコスプレをしていたよね。お姫様とかさ。』
『ねえ、雄蔵君。今度制服姿で君と三花ちゃんのお姫様だっこ見せてよ。』
『それは名案!僕もぜひ見たい。』
『『僕も、僕も。』』
『まあ機会があれば写真集でね。』
『ずっと待ってるから・・・。』
『そうそう写真集と言えば衣装のリクエスト出来るのかい?』
『え~と、物によるけど、無理とは言えないね。』
『それは助かる。ぜひとも三花ちゃんにしてもらいたいコスプレがあるんだ。』
『それは?』
『ずばり、夜の女王様。ハイヒールを履いて鞭を持って片足を上げてポーズを取る。
清純派とは正反対のイメージが見てみたい。』
『それなら僕はバニーガールかな・・・。』
『お?それもいいね。』
『なら僕は無難にメイド服かな。それで色々と給仕やお世話してもらいたい。』
『それなら以前ナース服してたと思うけど、それでは嫌かい?』
『いや、メイド服で「ご主人様。」と言ってもらいたいんだよ。』
『いや~夢が広がるね~。』
『君達の想像はいいけど、本人は嫌がると思うよ。』
『いや、案外乗り気になるかもしれないぜ。』
『そりゃ仕事なら役になりきる事もあるだろうけど、難しいと思うよ。』
『いや~、三花ちゃんの色々なコスプレ姿。想像すると興奮して眠れなくなりそうだよ。』
『話が弾んだけどそろそろ寝よう。このままだと夜更かししそうだからね。』
『まあ、仕方ないね。寝ようか。』
『まだ見ぬ三花ちゃんのコスプレ姿、とても楽しみだな~。』
みたいな会話ね≫
≪そっか・・・そういう話があったんだね。≫
≪そういう事よ。≫
温泉宿の女将に感謝の言葉を述べてバスに乗り込み宿を後にして次の目的地に向かった。
それらが終わり駅で電車に乗り換え学校に戻り帰宅した。
【帰るまでが遠足。】と言う言葉もある通り、家に帰るまで油断しない様にしていた。
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