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時計職人の転移  作者: べこ
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未知との遭遇

互いの紹介を済ませた時、雨は本降りになっていた。

不幸中の幸いか、爆発によりひらけた視界は私たちに雨宿りの場所をたやすく教えてくれた。

急いで向かった森は木々が鬱蒼と茂り雨も光も通さなかった。

そのためか、地面に草は少なく歩き易かった。

暫く歩くと洞窟を見つけた。

奥は暗くほぼ見えなかったが、何らかの生物が行き来している痕跡があった。

近くの地面に残っていた足跡はその生物が並の大きさではない事を物語っていた。

ちなみに、ルラキスは森に入る頃に魔力が持たないなどと意味のわからない事を言って姿を消した。

とにかく足を休めたかった私は洞窟を探索することにした。

中に入るとその広さに驚いた。

入り口は屈む必要があったが洞窟内では立って手を広げる事が出来たのだ。

うっすらと差し込む光を頼りに壁を見てみると、削ったような跡と赤黒い塗料のようなものが見えた。

私はこの時猛烈な危機感を抱いた。

まず一つは尋常ではない程の硬さの爪を持つ生物が住んでいる事。

そしてもう一つはその動物が明らかに「知性」を持っている事。

一度中に入れば簡単には逃げられないような構造は、そこに冷徹なハンターの存在を想起させた。

私が見た赤黒い塗料のようなものは、まさしく前の獲物のものだろう。

私はすぐさま外に出ようとした。

しかし私は目に入れてしまった。洞窟の隅に置かれたヒトの頭蓋骨を。

「っ…!!」

立ちすくんでしまった私は足跡を耳にしていた。

目線を入り口に向ければすでに中に入り立ち上がろうとしている、巨大なクマのようなものが見えた。

その爪は思った通りに固く強靭で、食らえばひとたまりも無いと思った。

その化け物はゆっくりと手を振り上げた。

私は死を予感した。

職人魂か、せめて自分の時計だけは守りたいと思った。

謎の時計をつけた右手で左手首を覆った。

私は目を瞑り、自らの死を待った。


「………?」

暫く経っても私は一向に何の衝撃も感じなかった。


目を開けた。


そこには止まった世界があった。

化け物は腕を振りかざす巨体をそのままに静止し、まるで剥製のようであった。


ふと手を退けて自らの時計を見ると、その針は目にも留まらぬ速さで動いていた。

何が何だかわからない私は動かない化け物を避けて外へ逃げ出し、フラフラになりながらなるべく遠くへ行った。

そういえば暫く何も食べていなかったと思いながら、私は地面へと倒れこみ直近二度目の気絶をした。

設定を作るのは楽しいんですが、如何せん文章力がついていかないのがつらひ…

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