ゆかりちゃんが病気になっちゃった 1
「真坂……」
「えっ! どうしたのゆかりちゃん」
いつも私に厳しいゆかりちゃんが、急に私に寄りかかってきたので真坂は驚きを隠せない。
「何だか……体が熱くて……」
ゆかりちゃんが微妙に顔が赤くて息が荒い。そのように見えた。
「えっ! えっ!」
真坂は展開の早さに目を丸くした。
「それに頭がぼーっとしちゃって胸が苦しいの。真坂……私もう……」
何でか私を抱き寄せてくるのでゆかりちゃんのぬくもりが伝わってくる。
「まさか……それって! 恋!?」
ゆかりちゃんのことは親友としては好きだけど、惑わされるとなんて、真坂は妄想で目を輝かせた。
「もーダメ~~~~」
そんな妄想中なので、真坂はゆかりちゃんが倒れたことに気づいていない。
「風邪だよー」
すぐに気付かない天然真坂に陽菜ちゃんが指摘してあげた。
辛そうによろよろしていたから保健室に連れていったら、ゆかりちゃんは保健の先生にベッドに寝かされた。だが、一休みしてもあまり体調が回復しなかったので早退したのである。真坂は陽菜ちゃんにあれをしてあげようと誘われる。
「というわけでお見舞いに行こうよ」
真坂は陽菜ちゃんがゆかりちゃんの家の場所を知らないというので先導する。彼女の家の近くで二人はゆかりちゃんが倒れてしまった時のことを話していた。
「いきなり倒れるからびっくりしたよ~~」
「思えば徹夜とかでゆかりちゃん辛そうだったもん」
真坂がチャイムを鳴らしたけど、しばらく出てこないので陽菜がドアに手をかけてみると、開いたので声をかける。
「こんにちはー、ゆかりちゃん具合どう?」
「あっ、いらっしゃい……」
マスクをしているからというだけでなく、多分ノドをやられてガラガラ声+眼鏡着用ということでゆかりちゃんは見た目が怖くなっていた。
「誰!? こわっ」
「さすがにひどくない!?」
セキが止まらないのに無理して怒ったゆかりに、悪気はなくても申し訳ない気持ちになったので(怖いと思ってしまったし)陽菜が謝る。
「ごめんねー、ごめん。あまりにも完全武装だったものだから」
陽菜ちゃんがゆかりちゃんに眼鏡をかけている理由を聞く。
「ゆかりちゃん、眼鏡とかかけるんだ~~」
「普段はコンタクトなんだけど面倒だったから。家用よ」
真坂が陽菜ちゃんにゆかりちゃんの昔のことを話す。
「ゆかりちゃん、小学校の時はメガネッ子だったんだよ~~」
「へ~~」
話を面白おかしくして真坂はゆかりちゃんのことを語り続ける。
「髪とか服もぶっちゃけ今より地味じゃなかった――?」
「うっさい!!」
真坂が余計な話まで言い出さないように、ゆかりが黙らせた。
まず陽菜が、彼女の家にあったという頂きものの箱を再利用して持ってきた手作りプリンを三つゆかりに手渡した。真坂の「私が来た事自体がお見舞い~~」という発言はスルーされている。
「はいっ、これお見舞いだよー」
「わ~、ありがとう。みんなで食べよ!」
その後で陽菜ちゃんが真坂に対して、ゆかりちゃんに苦労をかけないようにとたしなめる。
「真坂ちゃんはあんまりゆかりちゃんに無理させちゃダメなんだよ。そういうこと多いんだから、めっ!」
「はぁ~い」
感想・評価をお待ちしております。
初期に書いた作品とどこか変わっちゃったような^^;