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blanket  作者: 璢音
再び戦いへ
79/139

にゃん娘

タイトルはにゃんこと読みます。以上。

「藤くぅん。パフェ一緒に食べようよー。」

「嫌だ。第一、スイーツは後だろ。」

「じゃあ後で一緒に〜」

「断る!」


皆今頃どんな話をしているのかな。

こっちのD班はまぁ、二人がいちゃいちゃ(っていう表現であってるのかな)してる関係で、特に話はしてないんだよね。


ノエルさんはたまにちらりと二人の事を見るけど無言のままメニュー開いてるし、紫綺くんと千佳ちゃんはあんな感じだし。


一方僕は取り残されたようにあたふたしてる訳で。


ノエルさんと一緒にメニューを見て何か頼んだ方がいいのかな?それともあの二人に茶々でもいれるべきかな?あ、ジュースを取りにいく…のは一時的だもんね、解決にはならないか。


ここは一つ話を振るべきかな。


「ねぇ三人はさ、どんな動物が好き?」


人を選ばない質問なら、話は出来るはずだよね。ノエルさんの回答は何と無く察してるけど。二人はどの動物が好きかな?


「へ?動物?うーん、えーとねー。」

「そうだな、ホワイトタイガーとか。純粋にかっこいいし。」

「私は猫。猫全般好きよ。」


耳をぴくりと動かすノエルさんに、真っ直ぐな回答をくれる紫綺くん。千佳ちゃんはまだ迷ってるみたいだ。腕を組んでうんうん唸ってる。


「真希は?」

「そうだね、兎とかかな。」

「貴方兎っぽいものね。」


ノエルさんにくすくす笑われた。


身長はそこまで小さくないし、人参が特に好きって訳でもないないんだけどなぁ。


「決めた!パンダ!」

「パンダ…ね、確かに可愛いわよね。」


そんな事を言いながら、ノエルさんがウェイターを呼ぶ。


「貴方達、メニュー選んだ?私が先に頼んじゃうわよ?」

「あたしはこの店の一番人気のメニューでいいや。好き嫌いあんまりないし。」

「俺は…刺身定食で。」


和洋中と色んなメニューがあるのがとても助かる。僕はチャーハンを頼むと決めた。


すぐにウェイターがやってきて、注文を受けてくれる。ノエルさんがてきぱきと全員分伝えてくれたので、僕は最後にメニューをウェイターに渡した。


「さっきの続きだけど、どうしてその動物が好きなの?」


机に肘をついたノエルさんが如何にも真剣に問う。


「純粋にかっこいいから。あと威厳があるし、珍しいし、強いから。普通の虎よりホワイトの方が好き。」


そんな彼のドリンクはホワイトサイダーの葡萄ジュースブレンド。彼がジュースをミックスさせたのには驚いたよ。おっと、これはどうでもいい話かな。


「パンダは人気者だしー、モデッとしてて可愛いし、写真で撮るの楽だから!」


カメラが武器な千佳ちゃんらしいなぁ。動物とか植物とか風景とか、普段どんなものをそのレンズを通して撮っているんだろう。気になる。

人物を撮ってるのだけは、安易に想像出来るんだけどね。


「兎はふわふわしてるし、純粋だし、寂しがりやだから。守ってあげたくなっちゃう。」


僕がそう言うと三人が驚いたようにこちらを見る。何か僕、変な事言った?


「貴方、将来気をつけなさいよ。」

「めんへらに依存されそうだねー。」

「優しさが溢れすぎてて心配だよ…。」


何でそんな憐れむような目でこっちを見るの?えっ?


「ちなみに私は、自由気ままで少しわがままで、オシャレで気品があるからよ。好きとかよりも憧れに近いかしら。」

「ノエルは猫飼ってたんだよね。名前はなんていう子だったの?」


だった、って過去形って事はつまりそういう事なんだろう。能力がノエルさん自身に掛かってる猫化なあたり、あまり深くは聞けない話題だね。


「ダイナよ。」

「それってアリスが飼っていた猫と同じ名前だよね。」

「そうよ。アリスは小さい頃から読んでいて、今も大好きなの。私もアリスと同じようにダイナを溺愛していたし、ダイナを誇りに思っていたわ。」

「だからこその猫化か。」


千佳ちゃんが大人しいと思ったらゴソゴソとバッグの中から何かを探しているようだ。そしてその探し物はすぐに見つかったようで、今度はそれを弄り始める。


「断じてコスプレとかじゃないわよ。耳とか、人間の耳があるのが不思議なくらいよ。耳四つ持ってることになるもの。」

「へぇ、この耳機能するんだ。」

「じゃあ他の人よりも色んな事が耳に入ってるってことかな〜?」

「そうね。地獄耳ではあると思うわ。」


隣に座っている紫綺くんがノエルさんの猫の方に触れようとする。

僕の方をみて話をしていた為、紫綺くんは見えていないようだ。その間に彼の手が彼女の耳に触れる。


「ひゃう!?」


いきなり触られた事に戸惑ったのだろう、そして驚いたんだろう。ノエルさんは変な声を出してピクリと体を硬直させた後、俯いてしまった。


「うわぁ本当だ。本物の猫の耳だねこれ。凄いな…。」

「ちょ、や、やめなさいよ…!」


対応が変だと気がついたみたいで紫綺くんが声を発するまで間があいた。ノエルさんの方はふるふると小刻みに震えている。


猫耳触られるの、きっと嫌なんだね。


「……思わぬ所で弱点を見つけちゃったかー。」


やめてあげなよって言ってあげたいんだけど、ごめん。なんか彼変なスイッチ入っちゃったみたいで今凄く怖い。申し訳なさそうな言葉を発してるけど、表情的には楽しんでるようにすら見える。彼、もしかしてS(サディスト)


「だからやめ…てってば…やめ…やめてよ…やめてください…。」


どんどん言葉遣いが弱くなっていく。顔もものすごく赤いし…頑張ってノエルさん!


「しょうがないなー。席を代わってくれるならやめてあげるよ。」


僕の前がノエルさん。僕の隣が千佳ちゃん。ノエルさんの隣に紫綺くん。つまり、千佳ちゃんの前に紫綺くんはいる訳ね。

で、席を代わってって事は僕の前に紫綺くんがきてノエルさんが千佳ちゃんの前にくるってことかな。要は千佳ちゃんから離れたいと。


「いいわよ、わかったからやめて頂戴。」

「了解。」


最後に頭を少し撫でると言われた通り手を離して、席の移動を促す。


「えー!藤くん。そんなの駄目だよ〜!」


千佳ちゃんが名残惜しそうに涙ぐむけど、紫綺くんは全く気にしてない。


こうして二人の位置が入れ替わった。


「いきなり触るなんてセクハラよ!全く…。」

「本物だって言われたらそりゃ気になるよ。能力を恨んで。」


ところで、ノエルさんの尻尾が紫綺くんの腕に絡みついてるのはどういう事かな?抑制かな?


「お待たせ致しました。」


ウェイターさんがやってきて、頼んだものを置いていく。千佳ちゃんのは結局パスタになったみたい。


「いただきます。」


食事を取ると同時に静かになる。食事に集中しちゃうんだよね、ついつい。


こうしていると、周りの話が聞こえてくるよ…。


あっちにいるA班はゲームの話してるみたいだし、B班は本の話かな…をしてるし、C班は夢の話とかね。


他にも知らない人の会話が聞こえてくるよ。


「きゃははー。マジないわー。エリってばもっと相手選びなよ〜。」


女子高生かなぁ。制服をきた子が四人席に座ってる。恋愛の相談でもしてるのか、一人の子に視線が集中してるみたいだね。


「お兄ちゃん、次は何を頼む?」

「これなんていいんじゃないかな。」


メニューを開きながら妹さんがお兄さんに聞いてるね。デザートでも頼むのかな。微笑ましい。

妹といえば…政ちゃん大丈夫かなぁ。カインさんがいるから大丈夫だとは思うけど、心配だな。緊張して固まってたりしないかな。後で様子を見に行こう。


「それでさー、こん時俺はこう言ってやったわけ!」


こっちはヤンキーくんたちかな。服装が乱れているね。喧嘩とか武勇伝を話してるのかなぁ。争いは良くない。もっと平和な話をしてほしいなぁ。


「ほーらタクマ、好きなの選んでいいわよ。」

「じゃあこのしんかんせんのがいい!」


こっちは家族連れかぁ。ほのぼのするね。

ちっちゃい男の子がお子様プレートをさして話してる。可愛いなぁ。僕にもあんな感じの時があったのかな?


「ドリンクバーとってくるね。」


こっちはお友達と来てるのかな?


「真希くんどったの?何か気になる事でもあった?」

「えっ?いやなんでもないよ。そういえば千佳ちゃん。さっき何を探してたの?」


さっき探してた鞄の中身。何を出していたのかがわからなかったからちょっと気になっちゃって。


「あーさっきのはねー、録音機。」

「録音機?何を録音するの?」

「もっちろん藤くんの声♪いいのが録れたら着信音とか目覚ましの音に使うの!」


そ、そうなんだ…凄いな。そこまでするなんて。よっぽど紫綺くんのことが好きなんだね。


「迷惑だからって言っても聞かないんだよ。最悪。お願いだから着信音にするのはやめて。公共の場で鳴らしそうだし。」


半ば諦めてるのかな。ちょっと投げやりだね。


「はぁーい。…本当なら、恥ずかしがる藤くんの声とか照れ隠しで怒る声とかあたしの名前を呼ぶ声とかにする予定だったんだけどな。」

「やめて。」


思いっきり嫌そうな顔してるね。

うーん、ノエルさんは紫綺くんに弱くて、紫綺くんは千佳ちゃんに弱いのか。難しいなぁ。じゃあ僕は千佳ちゃんに強くてノエルさんに弱いのかな?なんてね。


録音機(ボイスレコーダー)ってもう起動してるの?」

「うん。ここに来てからずっとね。」

「じゃあさっきのノエルさんの声が入っちゃってるね。」


えっ!?という風にノエルさんがボイスレコーダーを見る。ちょ、爪ださないで!危ないよ!


「あの時のSチックな藤くんも最高だったよ…!」

「このノエルの音声、誰かさんが喜びそうだね。」

「千佳、これ壊させて。お願い。」

「えー。だめよーだめったらだめぇー。」


フーフーと威嚇するような音を出し、鋭い爪を露わにして懇願するノエルさん。でも千佳ちゃんも譲らない。これは争いの予感?


黙って見ていた紫綺くんがさっと動く。

机に前のめりになるようにしたかと思うと両腕を伸ばした。


「えっ藤くん!?なでなでしてくれるの!?やった〜。」


千佳ちゃんは頭を差し出すように腕を枕にして机に突っ伏する。ノエルさんは一瞬にして固まってしまった。


「はいはい喧嘩終了。どうせ千佳の事だから、他の人の声は処理する時に取り除くって。安心しなよ、ノエル。」


ノエルさんは目を閉じて黙ったまま。

頭触られるのも嫌なのかな?それとも恥ずかしいだけかな。


「えへへ〜藤くん大好きぃ〜。」


嬉しすぎてデレデレの千佳ちゃん。心を許した動物さんみたいだよね。犬とか。もっと撫でてーって。ちょっと可愛いかも。


「はいはいわかったから静かにな。」


それにしても、紫綺くん…恐るべし、だね。


最近Twitterで流れてきた猫ちゃんに関するとある情報が頭から離れません。ノエルちゃんのせいです。


他にも曲を聴いたり絵をみたりする時、あ…これあの子っぽい。みたいな事をついつい考えてしまいます。


そんな出来事がある毎に小ネタみたいのが増えるのでありがたい( ˙-˙ )w


今回は真希視点。お兄ちゃんだからかついつい聞く側になっちゃってますね。

政宗に関してはちょい過保護気味なので、今とても心配してます。


次はE班ですね。どんどんいきましょう。

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