意気投合
先週の土日は社員旅行、昨日は会議だったせいか昼までぐっすり寝てしまった璢音です。
今回は花菜美ちゃん目線。
花菜美ちゃんの運命を左右するのは彼と今回出てくる方のようです。
緋威翔サンや他の人が通ってる学校に誰かが襲撃してきて、その対策としていくつかチーム分けがされて、私達は捜索班になって。これが朝から夕方のお話。
夜になったら流石に捜索は一旦やめにしなさいって先生達から連絡が入って、私達は各自帰宅をする事になった。寮に戻る人もいれば、家に戻る人もいる。
因みに私はそのどちらでもない。
ロリータファッションの人…そう、ルコさんと気が合っちゃって。その人が是非家にって言うから着いてきちゃった。
「やっぱり話が分かる人がいると楽しいわ〜。」
帰宅途中、璢娘さんが楽しそうに言っていた。私も同じような事を思っていたからちょっと嬉しかったの。
今まで私の事を認めてくれる人って居なかったから。
昔の私は地味で不細工で引っ込み思案で今とはまるで違ってた。そのときはファッションにもまるで興味を示さなかった。
でもある事をきっかけに気にするようになったの。そのある事とは……恋。
今思い返せば嫌な記憶だけど、その時はとても大切だった。
ボロボロになる彼をみたとき、心の中では泣いていたかもしれない。悔しくて表情には出てこなかったけど。
その時の事を璢娘さんの部屋で二人きりになった時に話すと、彼女は私の頭に手を置いて優しく撫でて、「頑張ったわね。貴女はとても可愛いわよ。」って。
‘‘昔の貴女の事は知らないけれど、愛する人の為に自分を磨く事は大切よ。彼に乱暴な事をしちゃったのはいけない事だけど、理解されない事、共感して貰えない事で苛つく気持ちは分かるわ。私も今まで色んな事を言われてきたから。”
あぁ、私以外にもこういう人がいたんだって分かって安心しちゃった。
気付いたら璢娘さんの腕の中で号泣しちゃってて。何だか子供みたい。
私は一人っ子なんだけど、こういうお姉さん欲しかったなって、そう思った。妹さんが少し羨ましいな。
「ねぇ、璢娘さん。」
「なぁに?」
だからガールズトークをしてる最中にちょっと提案してみたの。
「璢娘さんの事、璢娘姐って呼んでもいい?」
そしたらね、璢娘さんったら大きな瞳を更に大きくして、瞬きを二回。相当驚いたみたい。でも少し経ったら、いいわよって微笑んで返事をくれた。
「じゃあ私も貴女の事花菜美ちゃんって呼んでもいい?」
「勿論!宜しく、璢娘姐!」
そこからまたガールズトークをして。その夜はとっても楽しかった。
私が緋威翔サンの事話したら、ちょっと苦笑いされちゃったけど、璢娘姐だからいいや。確かに緋威翔サンは超イケメンだもんね。
「そういえば、璢娘姐は長女だったよね?妹弟は何人いるの?」
ふと気になってこんな話題を投げかけたら、驚きな答えが返ってきたの。
「えぇ。私は長女よ。でも妹弟以外にお兄ちゃんがいるの。これは内緒よ。璢夷達には教えてないんだから。」
「えっ…?」
この家に今いるのはお母さんと璢娘姐と妹さんだけだったけど、それにしては部屋の数が多いから聞いてみたら……お兄さんもいたんだ!
さぞかしイケメンなお兄さんなんだろうなー。
「お兄さんの名前は何ていうの?」
「璢希っていうのよ。ただ…今は行方不明なんだけどね。」
「ゆ、行方不明…!?」
「えぇ。小さい頃から璢希にぃは祖父と祖母に育てられててね、私も何度かしか会った事がないの。」
「なら行方不明って…どうして。」
「家出しちゃったらしいのよ。それから一切連絡もなくて…それで、行方不明。でも璢希にぃだったらきっと一人でもやっていけるわ。」
自信満々にそう言われても…。心配になったりしないのかな。でもそれだけそのルキって人が凄い人だったのかも?
「最後に会ったのは?」
「璢希にぃが小学3年生の頃かしら。もうその時からだいぶしっかりしていたと思うわ。料理とかも得意だったようだし。」
し、小学3年生!?もうだいぶ時が経ってるじゃない。
「小学1年生だった私にクッキー作ってくれたの。美味しかったわ。」
うわぁ、凄い。私なんてバレンタインデーのチョコとかも全部親に任せてたのに。
聞けば聞くほど璢娘姐の家族がいかに凄いか分かってきた。璢娘姐はファッション…といっても所謂ロリータファッションとかコスチュームの方面で私とは違うジャンルだけど、かなりレベル高いし、お母さんは絵が上手いらしいし、妹さんは音楽に秀でてるって聞くし、弟さんは特に凄くて万能だとか…。
天才家族っているんだ。
そんな話を聞いていたらもう夜の10時。早く寝ないとお肌に悪い。急いでお風呂(と着替え)を借りてからベッドに入った。
「おやすみなさい、花菜美ちゃん。明日も頑張りましょうね。」
そう言って璢娘姐は部屋の電気を消した。
今日は何だかいい夢を見られそうな気がする。
【次回予告】
花菜美と璢娘と璢胡、捜索中に武器所持者と遭遇。
次回もお楽しみに?




