なんでこう上手くいかないの
こんにちは。学校に行く前に一更新なルノです。
いよいよ近くなってまいりました。
試験か?えぇそうです。
それと……TGS!!今年が初の参戦になります。
異様なまでにテンションが高いので、逆に就職の方は大丈夫なのかと散々言われますが………その節はッ!ごめんなさい全く自信ないです!!
特に筆記試験。数学なんて嫌いっす……。
一応先生に教えてもらいにいくけど……。
面接の方は後二回練習があるので、まぁ、なんとかなる……と祈りたい。
さてさて。私の話はさておき、本文に入ります。
花菜美「あいつに未練はないから、もう暫くは暴れないわ。今は次のターゲットに一直線の予定だから。くれぐれも邪魔しないでよね。邪魔したら……分かってるよね?」
新しくターゲットを見つけたという花菜美さんを素直に応援したいと思う反面、気になるのはその相手。何だかさっきから不安な方向に進んでいると思うのは気のせい?気のせいならいいんだけど……。
政宗「そっか……応援してるね」
素直に喜んでいる様子のと政宗さんに対し、真希さんは心配そうな顔をしていた。何か事情を知っているのだろうか?カインさんは依然として黙ったままで窓の外を眺めていた。
カイン「……それで?その相手というのは」
やれやれと言った様子でカインさんが問うと、花菜美さんは満面の笑みで「緋威翔サン!」と答えたのだった。私は無意識に反応をしめした。場の空気が一気に重くなる。
政宗「……………。」
さっきまでにこやかに対応していた政宗さんもが黙ってしまった。
これは非常にまずい状況なのを意味している。その空気を花菜美さんはどうやら感じとっているようで、一度真顔に戻り何か考えるように首をかしげたのち、こう洩らす。
花菜美「ふぅん、応援はしてくれないみたいね?どうやら誰かと被っちゃってるみたいだし。まぁしょうがないね、イケメンだからね。緋威翔サン。ファンとか多そう。でも、勝つのは私だから。」
不敵にニヤリを笑った花菜美さんに対し、いてもたってもいられなくなり、その場を後にしようと少し体を動かしたが怪しまれるのもまずい。仕方がないので適当な理由をつけて保健室を去る事にした。
月華「チームの人達と連絡とってくるね。」
政宗「うん…いってらっしゃい。」
政宗さんたちに普通に見送ってもらい、いざ保健室のドアに手をかけた矢先、ドアが一人でに開いた。
自動ドアではないので、このドアの一枚向こうに誰かがいるようだ。
多分、カインさんのお見舞いか様子を見にきたか……どちらにせよ今はここから出ることが先決だと思い、その入ってくる人が通ってから出ようとドアの脇で立っていると見えてきたのは見慣れたあの帽子。
そう、入ってきたのは今噂されていた緋威翔さんだったのだ。
振り返ると花菜美さんはパァッと表情が明るくなり、同時に頬が少し火照っている。
花菜美さん……本気なんだ。
緋威翔「あっ、月華さんすみません。待たせてしまったようで。」
ドアを開け、私がいることを確認するなり彼は言う。
月華「ノエルさんとセイラさん、ケインさんは今どこに?」
それに対し、私は口実の通りにチームの人の現在地と状況を確認した。
緋威翔「今は廊下で掃除をしています。」
私と対話をしながらカインさんと花菜美さんがいるベッドに近づいて行く。
ズキン、と心臓の音がいつもと違うのを私は感知した。……嫉妬……しているのだろうか。私は緋威翔さんがベッドに近づくにつれ、同じようにベッドの方へ歩いていた。
緋威翔「カインさん、体調の方はどうですか?」
カイン「真希さんと政宗さんが適切に対応してくださったので大丈夫です。」
緋威翔「そうですか…安心しました。真希さん、政宗さん。こんな時に力になれずすみません。」
政宗「いえいえ、緊急事態でしたから……。」
真希「僕たちに戦闘は向かないから、むしろこれで良かったんだよ。」
三人とやりとりしている姿を花菜美さんは頬を膨らませ眺めていた。自分に話しが振られないのが気に食わないのだろう。だがその怒りはどうやら緋威翔さんではなく、私達に回ってきているようで、花菜美さんは私が見ている事に気づくと目で合図を送ってきた。話に出せと。
嫌な気持ちを抑えながら話そうとすると、緋威翔さんに先手を持っていかれる。
緋威翔「どうしました?体調でも悪いのですか?」
月華「……いえ。それより、花菜美さんの件なのですが」
緋威翔「こちらの方が花菜美さんですよね」
私が指示通り花菜美さんに話を振ったのを確認すると、花菜美さんは一瞬だけこちらに笑顔を見せた。しかしすぐに態度が急変する。
いかにも苦しそうに咳払いをし、病人アピールをし始めたのだ。
実際花菜美さんの負傷した所は足のみで、咳払いをする理由や原因はまったくない。
ただの仮病である。それをさも深刻そうに演じて見せるので私達は対応に困ってしまった。
しかし緋威翔さんの対応は予想と反して淡々をしたものだった。
緋威翔「咳が出ているようですね。風邪でもひいてしまったのですか?幸いここは保健室ですし、みなさんも居ます。安全ですので薬を飲んでゆっくり寝られるのはいかがでしょう。」
心配していることには変わりはないのだが、駆け寄るような態度は見せず、寝ることを推奨したのだ。
少しほっとしながら、何故その反応になったのかを考えたが、答えは出てこなかった。
緋威翔さんの助言ということもあってか、花菜美さんは素直に従うようだ。
花菜美「は……はい……ッ!ゲホッゴホッ、そうします……政宗さん、薬を戴けますか?」
政宗「……はい、薬です」
花菜美「ありがとうございます……」
先ほどとの対応の差に三人も驚いているようで、花菜美さんに対する応対もさっきより少し雑になっていた。
花菜美さんが大人しく布団を被り寝るような仕草をすると、緋威翔さんが話を切り出す。
緋威翔「実は……先生によると、先程の襲撃の首謀者は二人。明らかにこちらに敵意を抱いているそうです。お二人の状況を見計らってのミッションカウンター襲撃など彼らの目的には一貫性があり、また策略的です。氷椏さんの証言により、二人分の性別を含む見た目の情報などが判明しましたが、またいつ襲ってくるか分かりません。警戒してください。」
策略的、敵意を持っている……その言葉で連想して浮かび上がるのは、花菜美さんだった。いけないと分かりつつもそう思ってしまうのは、それ程の黒い感情が出ているという証拠か。話を進める事に集中すれば、少しは考えずに済むかもしれない。
月華「その、氷椏さんがみたという二人の特徴は性別までしか分からなかったんですよね」
緋威翔「いえ、それが新たに情報が入ったんです。落ち着いてから、記憶を呼び覚ましたようで。新たな情報としては、男性の方が粘土を操っていた事、女性はその状況を眺めていたこと。女性に関しては服装が特徴的だった、と言っていました。」
政宗「特徴的…」
政宗さんが首を傾げて呟く。
緋威翔さんはそのまま話を続けた。
緋威翔「女性は蝶の模様のついた黒いレースの傘を持ち、ゴシックロリィタを着ていたそうです。こちらは武器が判明していません。」
ゴシックかはともかく、ロリィタで浮かぶのは璢娘さん、傘で浮かぶのは霧雨さん……勿論、疑ってるわけでは無いけれど、イメージが強いせいかワードが出てくると無意識に連想してしまう。
もし他の人もそういう風に思うなら、変な誤解を抱いていないといいけれど。
カイン「ゴシックロリィタに傘……随分派手な格好なのですね。」
カインさんがベッドの上で言うと、真希さんがそれに続く。
真希「いつもゴスロリ着てるなら、犯人特定しやすいんじゃないかな?」
政宗「そうかも知れない…。」
ただ、気掛かりなのはそのゴシックロリィタを着た女の人の持つ能力。きっとその人も何かしら武器を持ってるはずなのに情報がない以上、発動していなかったっていう事になる。それか目に見えないか、氷椏さんの知らない所で使ったか。
何れにせよ、今後注意しないといけない。
花菜美「ね、ねぇ。蝶の模様の傘を持ったゴスロリ少女って言ったよね?今。」
先程まで弱っていた(フリをしていた)とは思えないあっけらかんな声で、花菜美さんが言う。その内容からしてかなり重要だと察知したらしい緋威翔さんが、えぇ。言いました。と伝えると、花菜美さんは口をあけてポカンとし、その後忙しく首を横に振ってから、異常に高いテンションで話し始めた。
花菜美「その娘なら、会ったことあるんだけど!え、もしかしてその娘が犯人!?えー、マジ??私が会った時も、何か男連れて歩いてたけど?もしかして今回襲撃してきた奴とか!!?」
緋威翔「何処で会ったんですか?」
花菜美「確か………図書館近くの道で…かな!」
図書……館?
何だかその単語が引っかかる。
何か、あった気がするんだけど。
思い出せない………。
緋威翔「月華さん?」
月華「えっ?あっ、すいません。ちょっとボーっとしちゃって。」
無意識に思考を巡らせて居たため、緋威翔さんの声でハッと我に返る。そんな私を心配そうにかつ不思議そうに眺めて居たのは緋威翔さんだった。
緋威翔「何か考え事でもしていたように見えましたが…」
月華「…そうなんです。花菜美さんの、"図書館”という言葉が引っかかって。」
緋威翔「確か図書館と言えば……」
前に一度、緋威翔さんを案内した事があったっけ。この国の歴史を知ろうとして本を探したけど、先に誰かに借りられちゃってて私たちは借りられなかった……。
緋威翔「引っかかるのには何か理由がありそうですが……思い当たる事はありますか?」
月華「いいえ、特には…。」
緋威翔さんと会話を続けつつチラッと花菜美さんの方を見ると、やはり顔を真っ赤にして泣きそうな目をしつつも怒っていた。私を一睨みすると、布団を被って隠れてしまう。きっと折角緋威翔さんとの話すチャンスだったのに、上手くいかなかったから拗ねてしまったんだろう。
政宗「図書館近くの道で見たなら、その二人が今後そこに現れるかもしれない…」
真希「見に行くのもアリかもね」
カイン「そうですね。」
カインさんが頷き、緋威翔さんが頷き、誰も異論を唱えなかった。満場一致で図書館が気になるという結果になったため、これから一度見に行こうという意見があがる。
もしかしたら、この後そこに現れるかもしれない。その為には、唯一の目撃者である花菜美さんの力を借りるしかない。
月華「花菜美さん、そのゴシックロリィタの女の人と会った場所に連れて行ってください。」
花菜美「いいわ。但し条件がある。」
真希「条件??」
花菜美「その場に連れて行くのは、緋威翔サンだけ。それでいいなら。」
布団にうずくまった状態のまま、花菜美さんはピシャリと言った。これは相当怒っているらしい。声色にも出ている。
ここは素直に従うしかないようだ。
黒い感情を抑えつつも、私はその条件を呑んだ方がいいと保健室にいるメンバーに言う。皆も賛成した。
緋威翔「任せてください。みなさんの分まで頑張りますから。では、案内お願いします。」
その声を聴き、花菜美さんがもぞもぞと姿を現した。先程とは打って変わり、満面の笑みで。
緋威翔さん自身に心配はないものの、花菜美さんの件でどうしても心配になってしまう。けれどここは緋威翔さんを信じて、送り出すしかなかった。
月華「頑張ってください」
私の声に微笑みで答えると、緋威翔さんは花菜美さんと共に保健室を出て行った。
……という訳で、見事二人きりを勝ち取った花菜美さんでした。次回は緋威翔と花菜美のターンになりそうな予感。
もやもやした気持ちが抑えられない月華と、それを心配する周り(…というか、皆気付いてるんですよね。月華が緋威翔の事を好きだと)……この先が少し不安です。
ではまた次話で会いましょう。(*・ω・)*_ _))ペコリン




