挑戦
(´・ω・`)ふぅ。今回はとても長いです。約7420文字!いつもの二倍くらいありますね。
【↓↓↓編集後記↓↓↓】
そういえば、この世界について何にも触れてないなぁと思う今日この頃。
設定を今更考えてるという……遅いか((
そういえば、もうblanketは30話を突破している。……の割に、平凡なーー皆の生活はほとんどなく、終始戦いに巻き込まれている気がする。
そ こ で
番外編というか、短編で、シリーズの話と次のシリーズの間に、普段の皆を書いていきたいなぁって。皆は普段、どんな事考えてるとか知れたら面白いかなぁって。どうでしょう。
って何故編集後記を前書きでやってんでしょう((
穂乃香さんの記憶を聞いている間、私はどうしていいのか考えていた。
穂乃香さんの場合、武器が発動した原因は確実に「お母さん」にある。お母さんに無理に泳がされた事による辛さと苦しみとゴーグルを無くされたことによる悲しみ。それが引き金となって武器化したのは間違いない。
新しくお父さんから貰ったというゴーグルが武器になったのも、本来の大切な物と同じ状態で貰ったこと、同じゴーグルだったからだろう。そこまでは良い。問題はここから。
その場合、過去を乗り越えるにはどんな方法があるんだろう?ここが問題になる。
お母さんの影響で泳ぎが嫌になっている場合は、泳ぎを好きになればいい。だけど穂乃香さんは元から泳ぎを嫌いになってはいない。
お母さんが怖いから、という理由なら、お母さんに訳を話し、協力してもらうしかない。
ゴーグルが無くなった事が原因だったら、ゴーグルを探すしかない。でもこれは違う。
ならば、解決すべき問題はどこにあるのか……。
穂乃香「どうしたの?そんなに難しい顔して」
穂乃香さんに顔を覗きこまれ、慌てて作り笑いをする。
月華「むっ、難しい顔なんてしてたかなぁっ。」
穂乃香「何か、問題があるの?」
うっ、鋭い。私が困っている事に気づいているようだ。
月華「実はね……」
昇華についての詳しい説明と現状を話す。問題点も話した。すると穂乃香さんは真剣な顔で、私に告げてきた。
穂乃香「それなら心配ないよ。私は、タイムを短くって言ってるお母さんが気にくわないだけだから。お母さんと直接話して、言いたい事全部言ったら大丈夫だと思う。」
月華「でも……」
そんなに簡単にいくのだろうか。それに、穂乃香さんは言いたい事をちゃんとお母さんに言えるのだろうか。また、お母さんに何か言われて、負のエネルギーが溜まりでもしたら――。
これは危険な賭けになる。
?「つッ、月……月華!」
穂乃香「ん?月華ちゃん。誰か呼んでるみたいだよ?」
この声は――ノエルさん?
ノエル「つ…!」
穂乃香「緊急事態みたいだね。声の聞こえる方に急ごう!」
月華「うっ、うん!」
穂乃香さんに誘導され、温泉の方へ向かっていく。
?「お嬢ちゃん。もっと入っていなよ……ゲヘヘ」
?2「お友達も呼んできてくれていいんだよ?女のコならね…イヒヒ」
見るからに怪しいおじさん二人に絡まれ、更には腕を掴まれた状態でノエルさんは温泉に浸かっていた。
月華「何で浸かって…!?」
ノエル「こいつらに話を聞こうとしたら、急に腕を掴まれて引っ張られたのよ!!」
流石ノエルさん。可愛いからおじさんの標的になっちゃったんだ……。
おじさん「おや?お友達さんかい?ゲヘヘ」
おじさん2「そっちのコ、なかなか可愛いじゃあないか。さぁ、こっちにおいでよ。おじさん逹と温泉に入ろうじゃないか」
そい言うおじさんの目は完璧に穂乃香さんの方を向いている。……良かった、私じゃなくて……ってそれどころじゃない!
月華「ノエルさんを返してっ!」
ノエルさんに近付き、腕を引っ張るが効果はない。おじさん二人に持たれているからだ。
おじさん「キミには用はないよ…ゲヘヘ」
おじさん2「後五年経ったらまたおいで」
カッチーン!私とノエルさんは同じ歳なのに!何か私だけ下にされてる!
ムムム………
ノエル「駄目っ、月華!ここで使ったら冷ちゃんが…!」
言われて気づく。こんな所で使ったら大騒ぎになってしまう。
月華「でっ、でも…!」
穂乃香「キャッ!?」
そうこうしている間に穂乃香さんまで引かれてしまった。
ど、どうしよう……どうすればいいの!?困った時の……っ
「シュッ」
「サクサクッ!」
おじさん「いてぇっ!」
おじさん2「なんだいこりゃあ」
月華「!!」
前に噴水広場で見た時と同じ。困った時には助けてくれる……あの人だ!
月華「緋威翔さんっ!」
温泉に入ったおじさん逹は、腕にカードが刺さったのがよほど痛かったのか、悶えている。
穂乃香「今の内にっ!」
ノエル「っ!」
穂乃香さんが手を引き、ノエルさんも共に脱出した。
月華「二人共、大丈夫ですかっ!?」
穂乃香「私は大丈夫」
ノエル「………」
月華「ノエル……さん?」
完璧に怒っているのが分かる。猫が毛を逆撫でるように、髪の毛が若干上に向いている。お湯で濡れているにも関わらずに。
ノエル「ヘンタイロリコンクソオヤジィ……!!」
ノエルさんは既に人では無かった。そして、猫でも無かった。“鬼”…うん、その表現が正しい。
ノエルさんは、爪をシャキッと出し、おじさん逹を引っ掻いていった。
おじさん「いてててて!」
おじさん2「あだだだだだ!」
おじさん逹に傷が増えていく。……ちょっと可哀想かも。
ノエル「これに懲りたらもう二度と若い女の子にそーゆー事をしないことね!!」
そう吐き捨てたノエルさんは私達の所に戻ってきた。
ノエル「あのカード、間違いなく緋威翔よね」
温泉の中に浸ったカードを見てみると、どうやらプラスチック製のようだ。防水対策か。
穂乃香「その人が、このカードを……」
ビックリした顔で穂乃香さんがカードを拾う。
ノエル「…で?緋威翔はどこにいるの?」
確かに、居ない。カードが飛んできた事から、プールにいるのは間違いないのだけれど……。
もしかして、この前の……?でもこんな状況じゃ使えないし……。
穂乃香「緋威翔さんってどんな人ですか?」
ノエル「黒髪に赤いメッシュの人よ」
それだけで大体分かるはずだ。中々メッシュなんていないから。
穂乃香「もしかして……あれかな?」
穂乃香さんが指差す先に、沢山の女性が群がっているのが見える。
ノエル「あーあ、あんな性格だから気に入られちゃったのね。かろうじてカードは投げたみたいだけど」
穂乃香「多分それが裏目に出たんだろうね」
その群がりに向かっていくと、大学生くらいのお姉さん方が、一人の男性に群がっているのだと分かった。
お姉さん「彼女いるの?」
お姉さん2「どんな子がタイプ?」
お姉さん3「あれ、どうやったやったの?かっこよかったわよ!」
そんな中で終始無言を貫く男性。私達が近付いていくと、その男性がやっと口を開いた。
緋威翔「月華さん……ノエルさんと……どなたですか?」
さ、最初に私の名前を呼んでくれたッ!?って何を気にしてるの私は……。
穂乃香「穂乃香だよっ」
緋威翔「穂乃香さん。貴女が例の?」
穂乃香「うん」
緋威翔「そうですか、見つかって良かった……」
群がる女性を完璧に無視して私達と話す緋威翔さん。彼と話している私達を、女性逹はよく思わなかったようだ。
お姉さん「ガールフレンド?」
お姉さん2「まさか彼女じゃないわよね?」
緋威翔「違いますよ。余計な詮索は止めてください。困ります」
お姉さん3「声も困ってる顔も良いわね~」
緋威翔「ちょっとどいてもらえますか?向こうに行きたいので」
お姉さん「えー、行っちゃうの?」
緋威翔「えぇ」
ノエル「凄い人気ね」
私達のもとまでやってきた緋威翔さんにノエルさんが皮肉な言葉を掛ける。
緋威翔「珍しいからだと思いますよ」
珍しいだけじゃ、男性だって寄ってくるはず。あれはただ単にモテてるだけ。気付いてないのかな?
穂乃香「大変だね。」
お姉さん方も振り切った所で、ノエルさんと緋威翔さんには現状を説明し、話を再開した。
月華「穂乃香さん、家に私達が向かうことって可能?」
穂乃香「うん。ここからそんなに遠くないから歩いて行けるよ」
緋威翔「ではそうしましょうか」
ノエル「んで、私達から穂乃香ちゃんのお母さんにもの申すのね!」
月華「ううん、最初は穂乃香ちゃんが話すべきだよ。私達は武器についてとかを説明するだけ」
穂乃香「これは、私とお母さんの問題だから。それにお母さんも一筋縄ではいかない。反論もしてくると思うよ」
緋威翔「では僕達は見守りつつサポートになりますね」
大体の事は口頭で決まった。後は実行するだけ。私達は早速更衣室へ戻り、着替えをして……あと髪の毛も乾かして、それから入り口の所で待ち合わせ。
入り口で緋威翔さんと合流して、穂乃香さんの案内で穂乃香さんの家へと向かう。
穂乃香「私ね、いずれお母さんとはこういう事になるかなって思ってたの」
俯き気味で穂乃香さんが言う。
穂乃香「いつかはちゃんと、自分の事を伝えなきゃいけないって」
ノエル「それはそうね。私も、あの学校に入るとき、親と喧嘩して大変だったわ」
穂乃香「そうなんだ……」
私達にも同じ事があったのだと、少し安心した表情を見せる穂乃香さん。やはり、自分と同じという事は安心感を与えるのだろう。
暫くして、一件の家の入口の前で穂乃香さんが立ち止まった。赤い屋根に白い壁のその一軒家には、庭もついており普通の家より豪華である。
月華「ここが?」
穂乃香「そう、私の家だよ」
穂乃香さんは慣れたように扉を開け、庭を通り玄関へと向かう。
穂乃香「ただいま」
ガチャリと重そうなドアを開け、家へ入っていく穂乃香さん。靴を脱ぎあがると、私達に向かっておいで、と言うように手招きをした。
一同「お邪魔します」
一言そう言い、靴を脱ぎ家にあがる。
少し経つと、パタパタというスリッパの音と共に、穂乃香さんのお母さんらしき人が現れた。
(穂乃香の)母「おかえり穂乃香。……まぁ!その後ろに居るのは何方?」
如何にも教育ママらしい見た目をした穂乃香さんのお母さんは、私達の突然の訪問に驚いているようだ。……もっとも、表情には出ていないが。声のトーンでなんとなく分かる。
穂乃香「市営プールで知り合ったお友達だよ。右から、緋威翔さん、ノエルさん、月華さん。」
穂乃香さんに名前を呼ばれた順に、穂乃香さんのお母さんに一礼する。その姿を眺めていた穂乃香さんのお母さんは、少し顔を歪めて、それに気付きすぐに元の顔に戻してから言う。
母「プールで知り合ったって……どういう事なの?それに、何で相談もせずに勝手に呼んだの!」
穂乃香「今すぐに呼ばなきゃいけなかったからだよ」
母「どういう事よ」
穂乃香さんがお母さんに反抗している事が気に入らないのか、徐々に不機嫌になっていくのが分かる。
穂乃香「この前の、プールでの出来事、お父さんから聞いたでしょ?あれの原因がはっきりしたの」
母「そうなの。……まぁ、話は聞くだけ聞くわ。さ、リビングにあるソファーに座って話をしましょう」
二人の会話が続いている間、私達は気まずい雰囲気の中廊下に立たされたままだった。どうやら素性の知れない私達を簡単には信用してはくれないらしい。
穂乃香さんのお母さんに連れられ、リビングに案内された私達は、穂乃香さんがすすめる通り、三人揃ってソファーに座った。
ソファーはL字型のもので、私達三人の隣には穂乃香さん、さらにその隣に穂乃香さんのお母さんがいる。
一番手前に座っている私からは、穂乃香さんのお母さんがかなり遠く見えた。
穂乃香「飲み物持ってくるね」
穂乃香さんが飲み物をとりに台所へ向かう。残った私達に穂乃香さんの母が話しかけてきた。
母「それで?あの水の壁の原因は何なんです?分かっているんでしょう?」
代表して、私が答えた。
月華「その水の壁は、穂乃香さんが非武装の武器を生み出してしまった際の力の反動で出来た物です。穂乃香さんのゴーグルに込められた負の力が、一時的に解放されたんだと思います」
母「非武装の武器?あの、TVで批判されている……」
月華「批判されているかは知りませんが、間違いなくその武器を穂乃香さんは持っています」
母「あれって確か、とてつもない力を持っているのよね?」
流石にTVでやっているのが効いているのか、穂乃香さんのお母さんは話に食いついた。
月華「そうです。放っておいたら暴走してしまうかもしれません」
母「暴走って……したらどうなるのよ」
したら……、どうなるんだろう?私はした事がないから分からない。ただ、力が暴走したら、周りに被害が及ぶって事だけは分かる。
緋威翔「暴走した能力にもよりますが、大抵は自身の思いを爆発させてしまう結果になりますね」
母「爆発?」
緋威翔「例えば、僕の場合はトランプが武器ですから、カードを周りに投げ散らかしてしまうんでしょうね」
母「さっき娘は、ゴーグルが武器って言ってたわよね。ゴーグルの能力はなんなのよ」
月華「多分、水に関係する力だと思います。誰構わず高圧の水を当てるとか」
穂乃香「お茶しかなかったんだけど、大丈夫かな~?」
水色のトレイに、烏龍茶と氷が入ったガラスのコップを四つ乗っけて穂乃香さんは戻ってきた。
ソファーにまた座り、お茶を配った上で一呼吸して会話に加わる。
穂乃香「最初、武器が覚醒した時には、水の壁が出来て、それ以外は何もなかった。だから私の能力は、水を操る力なんだと思う」
その意見には同感なので、頷きながら穂乃香さんの話を聞いていく。
さっき歩いてきた事もあり、喉が乾いていた私は、コップに手を伸ばし、烏龍茶を少しだけ飲んだ。冷たい液体が喉を通っていく感じがよく分かる。
穂乃香「あの時は情緒不安定だったから、自分を守ろうっていう意識があったんだと思うんだ。だから、無意識の内に水が反応して、守る為の壁を作った。……違うかな?」
緋威翔「仮説にしては出来すぎていますね」
母「水を操るーー……」
穂乃香さんの母は、まだ疑いの念が晴れてはいないらしく、首を捻る。そうして視線を上へ向けた。
母「それで?武器を無くすにはどうすれば?」
緋威翔「彼女がトラウマを乗り越えれば、武器は昇華します」
母「トラウマ?そんなのあるの?何がトラウマなの?友達とのトラブル?」
ノエル「言いにくいけど、貴女が原因よ、穂乃香ちゃんのお母さん。」
母「そ、そんな事ないわよね?ねぇ、穂乃香?」
明らかに動揺している。目は穂乃香さんを見ているようでみていない。目が泳いでいる。
穂乃香「私のトラウマは、間違いなくお母さんの事だよ。」
そう穂乃香さんが宣言した瞬間、怒りの形相を浮かべる穂乃香さんのお母さん。目はつり上がり、口はへの字に曲がっている。
母「まぁ!私が何をしたっていうのよ!言ってみなさい!」
ノエル「自覚症状がないのね……」
隣にいたノエルさんが、私に耳打ちする。
穂乃香さんのお母さんは、あの事件をよかれと思ってやっていたという事だ。それが、穂乃香さんを傷付けたとは分かっていないらしい。
穂乃香「海に行った時、私がお父さんから貰ったゴーグルをわざと海に落としたでしょ。私、あれが許せなかったの」
シン、と空気がはりつめる。とうとう本音を言った。さて、穂乃香さんのお母さんはどう反応する?
私達は穂乃香さんを見守るように、黙って話を聞く姿勢に入る。
窓の外で、鳥の団体の羽音がした。空気を感じとり、逃げたのか。
母「貴女がもっと早く泳げていれば、問題無かったはずよ。それに、貴女がやる気を出す為にやったんじゃない」
穂乃香「私は……お母さんがあんな事をするなら、もう、泳がないから」
いきなり爆弾発言を投下する穂乃香さん。ちょっと待って。私達こんな話聞いてない。だってあの時も、あんなに楽しそうに泳いでたのに……。
穂乃香「明日の大会も、出ないから」
母「ふざけないでちょうだい!明日の大会には、多義家の名声が掛かっているのよ!」
穂乃香「私は多義家だけれど、出る選手は私。出るか出ないかは私が決める権利がある!」
母「それに、大会にはライバルの原家だって出るんだから!ただでさえ勝てるか分からないのに出ないだなんて!!認めませんよ。絶対出てもらいますからね!」
穂乃香「絶対出ない!!!こんな状況で泳いだってベストは尽くせないもん!無理やり泳ぐなんてしたくない!!」
徐々にヒートアップしていく二人の会話。騒ぎを聞き付けたのか、二階から穂乃香さんのお父さんらしき人がおりてきた。
(穂乃香の)父「二人とも、落ち着いて。……じゃあ、こういうのはどうだい?」
急に現れた穂乃香さんのお父さんに視線が集まる。穂乃香さんのお母さんはその提案に質問を投げ掛けた。
母「どうするのよ」
父「穂乃香は大会には出てもらう。だけど、ママの意見は全く聞かなくていい。自由に練習する。もし、その状態で大会で1位を取れたら、ママは自分の非を認める」
穂乃香「私が1位になれなかったら?」
父「ママの言葉は正しいんだって認める。どうだい?」
苦しい条件だけど、この泥沼を脱出するにはそれしかない。でも、決めるのはあくまで穂乃香さん。ハイリスクハイリターンなこの勝負、受けるか、受けないのか。
母「私はいいわよ、それで。どう頑張ったって私がコーチをした時より伸びる筈はないもの」
穂乃香「……わかった。その条件で受けて立つ!」
二人の間に火花が散っているように見えた。
穂乃香さんのお父さんは満足したような顔で、腕を組み頷き、明日で決まる。と呟いた。
母「じゃあそれで決まりね。勝手にしなさい。明日分かるわよ。私が正しかったって事が。」
そう吐き捨てたお母さんは、不機嫌なまま、二階へと上がっていった。
リビングに残ったお父さんと私達は、そのまま会話を続ける。
ノエル「いいの?あの条件で……」
お父さん「穂乃香なら大丈夫、心配ないよ。」
穂乃香「任せて。頑張って1位をとるから」
緋威翔「頼もしいですね。……所で、その大会は何処で?」
穂乃香「さっきの市営プールでだよ。」
月華「じゃあ、応援にいくね!」
穂乃香「うん!」
ノエル「それより、貴女泳ぎたくなかったんじゃ?」
穂乃香「無理矢理泳がされるのが嫌なだけ。私は泳ぎたいって思った時に泳ぎたい。」
父「それが一番だよ。」
練習時間はもうない。今の実力のままで本番になることになる。このままで大丈夫なのか。心配でしょうがない。
でも、穂乃香さんの表情は生き生きしている。まるで、戦うのが楽しいとでもいうように。
穂乃香「お母さん相手に啖呵切ったんだから、しっかりしなきゃね!」
頬を二度、パンパンと叩くと私達の方を向き微笑んだ。
穂乃香「皆、私と一緒に戦ってくれる?」
穂乃香さんにとっては、お母さんは大きすぎる存在。私達が彼女を少しでも助けられるなら、出来る限りの事はしたい。
緋威翔「勿論」
ノエル「当たり前よ!」
月華「一緒に頑張ろう!」
父「パパも応援してるよ」
ぽんぽん、と穂乃香さん頭を軽く叩き、笑顔を見せる。その笑顔に答えるように、穂乃香さんはお父さんに微笑み返した。
決戦は、明日の市営プール。穂乃香さんが武器を昇華出来るかは、明日にかかっている。
窓の外を見ると、ほんのりと空が暗くなり、一番星が輝いていた。
【次回予告と追記】
ついに大会当日!勝負の行方は如何に!?
追記:月華達は、多義家に泊まり込みっす(笑)




