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blanket  作者: 璢音
第二章:非武装の武器
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月華の憂鬱

○登場人物○


(かがみ) 月華(つきか)


主人公。正義感は微妙に強い。unarmed arm→ちょっと恥ずかしいもの。


星本 セイラ(ほしもと せいら)


クラスメイト。クラスの人気者。

二人の兄がいる。

unarmed arm→ぬいぐるみ


星本 カイン(ほしもと かいん)


クラスメイト。冷静な性格で成績優秀unarmed arm→花


星本 ケイン(ほしもと けいん)


クラスメイト。明るい性格で人懐こいunarmed arm→恐竜の玩具



ーーセミリア・ファル王国は、平和なままゆっくりと衰退した。

そしてある時を機に共和制の国となった。


魔法はいつの間にか空想上の力となり、今は科学の力が進歩している。


「えー、ストレスを攻撃で解消していた人達がですね…」


「ふぅ、またこのニュースかぁ。」


暫くここでとることが出来ないであろう朝食に手を伸ばしながら、私は溜息を洩らした。


私の名前は鏡 月華。今年度から高校に入る15歳。


今、学校へ行く準備をしてる間にニュースを見ている。

さっきから同じニュースばかりが流れてくるので飽き飽きしている所だ。


もういっそのことチャンネル変えてしまおう。

私は手元にあったリモコンでチャンネルを変えた。


「unarmed armについてー…杉原教授はどうお考えですか?」


結局チャンネルを変えても同じような内容だった。

《unarmed arm》 通称、非武装の武器。その話を聞くと憂鬱になる。

だって私もunarmed armを持ってるから。


最近はunarmed armを持った人の犯罪が増えてるから、それ自体に問題があるんじゃないかって話をよくメディアでは取り上げている。解決策もまだ発見されておらず、状況は深刻になっていくばかりだ。


実際は持ってる人の気持ちの問題なのに。

気持ちを理解されない故の苦しみが武器を生み出しているのに。


「ほら、月華!もう行かないと学校遅れるわよ!」

「はぁいママ。じゃあ行ってきます。」


朝食も食べ終わり仕度も完了した私は学校へ向かう。武器所持者専用の学校へ。

今日は入学して二日目。確かオリエンテーションがあったはずだ。


通学路を歩き横断歩道に差し掛かる。しかし信号が赤だったので信号が変わるのを待っていると、突然後ろから声を掛けられた。


「あっ、月華ちゃん、おはようっ。」

「セイラさん、おはよう。」


彼女は、星本セイラ。学校へ入ってからすぐに出来たお友達だ。


セイラさんの後ろには二人の男性の姿もある。

その男性二人は彼女の兄で、カインさんとケインさん。

皆、同じ学校へ通っている。


私たちが通っている学校は武器所持者専用の学校だ。

政府が管理している、という言い方からして武器所持者を監視したりするためという意味もあるのだろう。ただ、私達はそれを気にしてはいない。


幸い初めて発動した時以外に武器が暴走したことはないけれど、暴走するかもしれないという事を考えたら、制御する力が必要なのは簡単にわかる。


みんなも同じことを考えていた。


特殊な学校なせいか、入学者数は普通の学校に比べて非常に少ない。

他の学校でいうクラス一つ分くらいしか人数はいない。

それでも廃校になったりしないのは、やっぱり特殊な人が集まってるからだろう。

明らかに普通の人たちから隔離するように、その学校が存在する。


発動していてもここにこない人もいるし、普通の学校に入ってから発動する人もいる。私達は高校生になるまでに発動した人だ。


幼少期に発動させた人はある程度武器をコントロールできるのかもしれない。

私の武器が発動したのは小学生5年生の時で、未だにコントロールができない。

わかっているつもりでも、全く分かっていないからだ。

小さい時の方が柔軟な発想力があったりするし、その方が扱いやすいんだろう。


「今日は確か、unarmed armを見せ合う日でしたね。」


カインさんが話題を作るように言った。慌てて会話に意識をむける。


「あぁ、皆がどんなの持ってるか、楽しみだぜ!」


無邪気に笑うケインさんの横で、ただ一人焦る私。

そうだ忘れていた。今日はお互いの武器を見せ合う日だったのだ。


一人一人の武器は違う。

他人の武器を知る前に、まず自分の武器から。

そういうことで入学一日目にはテストと称して自身の武器に対しどれだけの情報を持っているか。どれだけ理解しているかというものがあった。


私がわかっているのはこれがどういった能力を持つものなのか、何が武器になっているかだけだった。


もしかしたら中には自分の武器の能力の細部、使い方を知っている人や、自分の武器が作り出された原因を知っている人もいるのかもしれない。


皆一体どんな武器をもっているのかという興味はあったけれど、いざ自分の武器を他の人に見せるのは気が引ける。一気に足取りが重くなった気がした。

第三話、憂鬱な月華の話です。

問題は、月華の持つunarmed armですね。


とーっても恥ずかしいものなんですよ~(笑)


それはまた、後の話で出ますからね。


次は、クラスメイトのunarmed armの話ですよ(´・ω・`)



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