波乱の予感。
「ねぇ、皆。はっきり言ってこの発表会、面倒だと思わない?」
それは急な、聖夜さんの一言から始まった。
「実戦で見て、使って理解した方が早いよね!」
そう言い終わらない内に聖夜さんの背に真っ白な翼が生える。その翼の色とは対照的な瞳。これは…まずい。
「俺が一斉に攻撃するから、皆はunarmed armでガードしてね?」
黒笑を浮かべる聖夜さんの言葉に皆はunarmed armを構える。
この人ならやりかねない。いや、必ずやるだろう。そんな雰囲気を醸し出していた。
「準備はいい?」
「あぁ、いいよ。」
周りがOKの指示を出していく。
私はとりあえず端の方で観戦の体勢に入る。
冷を盾には出来ないから…
「おい、ちょっと待て!」
先生は止めようとするけど、止められない。
「じゃあいくよ…!」
「ちょーっと待ったぁーっ!!」
「え?」
今にも翅が飛んできそうな時、静止するよう求める声が響いた。あまりにも大きな声に、聖夜さんは一旦動きを止める。
声の主は、霧雨さんだった。
「全員いっぺんに攻撃したら誰が何を使ってるかなんて見てる暇ないわよ!」
「あー確かに。」
「それにーー。」
でも、それ以外でどうすると…?
「じゃあ、チーム戦にして何かを奪いあうっていうのは?」
最初に案に賛成したのは、静さんだ。
さっきの件もあり、暴れたいのだろう。
「じゃあ奪いあうのは何にする?」
早くもノリノリだ。
「ちょっと待ってろ。」
璢夷さんが何かを閃き空に絵を描き始める。描き終わって、出てきたものはなんと色とりどりの宝石。
発表の時に言ってた能力はこれだったんだ。
「これでいいだろう?」
「いいねぇ。ピッタリじゃん。」
「ちょ…!」
再度霧雨さんが止めようとしたけれど、今度は止まらなかった。意外にも賛成者多数らしい。
能力を使いこなす様を見るのは確かに勉強になるかもしれない。
だけど、傷つけ合う可能性があるのはちょっと…そう思ったが、口には出せなかった。
「じゃあチーム分けしますかぁ。」
教壇の方へ向かい、黒板にいくつかアルファベットを書いていく静さんに千佳ちゃんが提案する。
「ね、ね、後さ~勝ったチームの人がそれぞれ何か命令出来るようにしない?」
わくわくしてるという顔で皆にどうかと聞いて回った。
「…まぁ、いいんじゃない?」
「でもチームじゃね~奴に命令するって決まりで!」
「OKっ!」
うわーお、どんどん話が進んでいくー…。
確かに魅力的ではあるよ?誰かに何かやってもらえる権利みたいのは。王様ゲームみたいなのって、昔から人気のパーティゲームだよね。
そうだなぁ、もし勝ったら〜…セイラさんにケーキ作ってもらうとか?なんてとらぬ狸の皮算用だね。
「じゃあー、誰と組もっかなー☆ねーねー、紫綺くんっ一緒のチームになろ~♪」
「断る。てか馴れ馴れしく名前で呼ぶな。」
「ガーン!!あっでもいいや‼︎勝って一緒にいてもらおうっと!」
安定の千佳ちゃん。やっぱり願いはそれかぁ。
「俺は誰とでもいいんだが…」
そう万能そうな璢夷さんが言えば。
「じゃ、俺そこのチーム入るわ。」
「私も。」
「沙灑は同じチームにいれる。安心しろ。」
「私も入るわ、そこのチーム。」
「じゃあAチームは決まりだな。」
なんて簡単にチームが決まっていった。
人気者はやっぱり違うなぁ。残ってしまわないように頑張らなきゃ。
えっと、Aチームは璢夷さんを筆頭に紫綺さん、美麩さん、沙灑さん、霧雨さんかな。
「ねぇねぇ、家族で組むのあり?」
「無し、違う人入れろ。」
「ありでいいんじゃない?」
真希さんと静さんでやりとりしてたみたいだけど、結局ありで落ち着いたみたい。
「じゃあ、政ちゃんと俺と真里亞ちゃんと亜里亞ちゃんと真琴で!」
「OK!」
「Bチーム…」
あれ、どんどんチームが組上がっていく…私も早く入らなきゃ!
「じゃあ私達もこのままいきますか。」
「おぅ。」
「うん。」
カインさん、ケインさん、セイラさんがチームを組むみたい。残り二人。何とか入れてもらえないかな?
「私も入れてもらっていい?」
知ってる人達あんまいないし…あの三人ならなんとかしてくれそう。そう思い話しかけてみる。
「どうぞ。」
「勿論!」
「宜しくね。」
快く迎えてくれた。ありがたい!
「………。」
静さんが気に食わないという顔でこちらを見るけど気にしない。
「では僕もそこに入れてもらえますか?」
「えぇ。」
更に緋威翔さんが仲間入りし、Cチームが完成した。
「自動的に残りの人は私のチームね~♪」
「げっ」
そう千佳ちゃんが締めくくる。
不満を持ってる人もいるみたいだけど、今となっては遅いわけで。
じゃあチームも決まったし発表!
[Aチーム]璢夷、沙灑、霧雨、紫綺、美麩
[Bチーム]政宗、真希、真琴、真里亞、亜里亞
[Cチーム]私(月華)、セイラ、カイン、ケイン、緋威翔
[Dチーム]静、璢胡、璢娘、千佳、聖夜




