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blanket  作者: 璢音
第二章:非武装の武器
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マジックショー?

○登場人物○


孤中(こなか) 緋威翔(ひいと)


冷静かつ優しげな青年。

緋威翔がかぶっている赤い帽子には何故か鎖や錠がついている。


服は茶色でスーツっぽい。

ネクタイは赤。ワイシャツの襟には赤い翼のマークが入っている。


髪は、黒に赤のメッシュ。

右目は黒、左目は赤に黒の十字がはいっている。


(設定が詳しい理由は、私があるチャットでオリキャラとして既に登場させており、イラストもあるからです。性格もかなり安定しています。)

「…」


皆黙って注目する先は、孤中さんの帽子。


鎖や錠がついた帽子を見て、いかにも怪しいっていうことであれがunarmed armじゃないかなって思ったんだと…いや、気になっただけかな?


頭、重くならないのかな。鎖とか凄く重そうなんだけど。


「僕のunarmed armは…」


手慣れたように懐から取り出したのは一式の「トランプ」だった。

…帽子じゃないんだ、がっかり。


トランプは市販のものとは柄が違う。

緋色に金の鎖の模様がついた、帽子に似た雰囲気を纏うカード。

特注品だったりして。


「そのトランプが?」


興味と蔑みの浮かんだ声で静さんが言った。

『紙製か?プラスチック製か?』と何故か愉しそうに言っている。


どうでもいい話になるけれど、トランプは小さい頃から慣れ親しんだゲームだ。

よく家族と七並べとかババ抜きとかをしたっけ。

ババ抜きは苦手ですぐ持ってるのがバレてしまうから、ジジ抜きなんかにして分からないようにしたりして。


それでも祖母や母に勝てなくて、騒いだっけ。


今思えば、いい思いでだなぁ。

私の家で使っていたのは紙製のトランプで、パララララってやるやつは出来なかったなぁ。何度も挑戦してカードに折り目をつけちゃったりして怒られたっけ。ふふ。


なんて呑気なことを考えている間に、教室の空気は変わっていた。


「その身に受ければ解るのでは?」

「ほほーう?じゃあ受けてみようか。」


堂々と、「武器」だと宣言しているものを「受けてみる」という静さん。

ありえない…。


そして、静さんが受けてみようかといい終わった瞬間、緋威翔さんは手に持っていたトランプを素早く投げていた。


そのトランプは見事、静さんを壁にくっつける。

まるで忍者が手裏剣を投げて敵を壁にくっつけるように。マジックで人にナイフを刺さないように的を狙う技のように。


貼り付けられた静さんにトランプをもう一枚投げる緋威翔さん。そのカードは完全に静さんを狙っていた。


「…何でこのカードがはずせないんだ!?」


力を入れれば簡単に外れると思っていたのだろう。余裕の表情を見せていたのが一変し、焦る静さんを助けようと皆動き出す。


「…気持ちの問題ですよ。」


余裕の笑みでいう緋威翔さん。


「君は少々生意気を言い過ぎです。次は貴方に刺しますよ?」


もうトランプは静さんの近くまで迫っていた。

攻撃を防ごうにも…間に合わない!もしかして本気で彼を…!?


「…なんてね。」


なんてね、の声で皆が一時停止した。

カードは静さんの目の前でヒラリとただのカードに戻る。そのまま床に落ちた。


「焦ったでしょう?」

「…別に!」


くすくす笑う緋威翔さんに、内心はらはらだった筈の静さん。


強がりなのは見え見えだけど、安心した。


やがて静さんを壁にくっつけていたカードもはずれ、緋威翔さんはそれを見届けトランプを拾い、席に戻って座った。


あの人戦ったら凄く強いんだろうな。


ん?待って。結局能力はなんだったんだろう。

マジックみたいなのに魅せられてすっかり忘れてしまっていた。

カードの硬化とか、投擲のスピードがあがってるとか、捉え方は色々ある。


うーん、どれなんだろう。


皆もさっきの一件を話しているようで、質問などはおきなかった。


「次、十文字!」

「はい。」


当然先生は次の人を呼ぶ。


良いのかなぁ。能力のこと、あまり詳しく言ってなかったけれど。

でも能力を発動させたのは間違いないし、制御も出来てるはず。じゃあ、いいのかな?


そんな事を考えつつ、次の人の発表を待った。

普通の学校発表会があんな事になるなんて、全く考えてはいなかった。

今回は緋威翔君のunarmed armの発表でしたね。


緋威翔くん、かなりキャラが安定しています。


ちなみに、初期設定(チャット内)では、静くんは黒い翼、緋威翔くんは緋色の翼…という設定でした。


折角なのでどこかで使うかもしれません。

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