評価とクレームの違い
ラーメン屋さんの口コミを読んで、色々と思ったことがあります。
自分も食べたことのあるお店についての書き込みで、『うんうん、そうだった』とか『えー? そんなことなかったよ?』とか。
まだ行ったことのないお店については『へー、そうなんだ』『行ってみたいな』『行ってみたいって思ってたけど、やめとこうかな』『自分で食べて確かめてみよう』とか。
色々ありますが、とりあえず色んな書き込みを見て思うのは──
『評価』と『クレーム』は違うなということ。
『評価』の中にも客観的なもの、著しく主観的なもの、単なる好き・嫌い、味とはなんにも関係がないもの等あり、『クレーム』と呼んでもいいものもありますが、
とりあえず色んな例を挙げてみます。
『美味しかった! また行こうと思います』
純粋に美味しかったという感動が伝わってくる評価ですよね。お店の人の宣伝工作かもと思うところはありますが、そうでないならお店の人も大喜びです。
『麺は中太縮れ麺、丁寧に静かに大型の鍋で茹でられ、湯きりも完璧。食感はツルツルシコシコとしており、淡麗な鶏ガラ醤油スープによくからみ相性がいい。具はチャーシュー、メンマ、ネギとシンプルな構成。チャーシューは薄切りだが味染みがよく、肉も良いものを使っているのか豚のエキスを濃厚に感じられた。全体的に店主のこだわりと研究の積み重ねが感じられる。惜しむらくは何の変哲もないふつうのラーメンと見られてしまいそうなところで、それは現代のニーズにマッチしているのか? と首を傾げてしまう。しかしこんな質実剛健という感じのラーメン店が、この先長く続いていき、名店と呼ばれるようになるなら、令和の世も捨てたものではないと私は喜ばしくなるであろう』
とても丁寧な評価で、食べたことないのになんだか食べたような気にさせられ、実際に食べにいってみようと私なら思わせられます。
『麺は熱いのにスープがぬるかった』
『ふつうのラーメンだと思った。この店ならではのものを感じなかった』
『今どきサービスのキムチもネギもないなんて』
『スープの上2割ぐらいが油』
正直な評価だと思います。ライバル店のネガティブキャンペーンかもと疑ってしまうところはありますが、お店の人は参考になることでしょう。
『店主の態度が偉そうだった』
『店の場所がわかりにくい』
ラーメンとは関係のない評価ですが、まぁ参考にはなるかな? でもほんとうに店主の態度が偉そうかどうかは見てみないとわからないし、場所がわかりにくいなら地図ぐらいみんなのために書いてほしいものです。
『クソまずかった。二度と行かん!』
怒りの伝わってくるクレームです。せめてどこがクソまずかったのかを書かないことには何の参考にもなりませんし、あなたの感情なんか第三者にはどーでもいいことです。
『化調は使っていないと書かれていた。しかし無理がある。麺は自家製麺を謳いながら以前に私はこれと同じ麺をどこかで食べたことがある。海原◯山に食べてもらったら「こんなものはラーメンではない」と怒り出しそうだ。店主は東京の有名店で修行をされたそうだが、そこよりは福島県の◯◯のほうが修行になったのに。全体的にこれなら◯清のカップ◯ードルのほうがうまいといえる』
丁寧なクレームです。食べてなくても書けます。また、印象ばっかりで何の参考にもなりません。それってあなたの妄想では? というしかありません。
『なんでラーメンにレモンなんか入れるんだよ!』
メニューにラーメンとしか書いてなかったなら正当な評価かもとは思いますが、瀬戸内塩レモンラーメンとちゃんとメニューに書いてある商品に対する評価なのだとしたらクレームです。
『チャーシューはもっととろっとしたほうが好き』
がっしり系のチャーシューだったのかな? ということはわかるので評価ともいえますが、あなたの好き・嫌いでお店は揺るぎませんよ。
『ハンバーグが食べたかったのに』
そういうお店へ行ってください。