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肝試しの帰り道

作者: よぎそーと
掲載日:2023/07/30

「ふ、ふふふ、ふーん」

 下手くそと自覚してる鼻歌をあげる。

 それだけ気分が良い。

 ハンドルを握る手が軽い。

 アクセルを踏みこむ足もだ。



「来て良かった」

 今なら素直にそう言えた。

 やりたくもない肝試し。

 心霊スポットへの真夜中のお出かけ。

 強制連行されて車に乗せられたのだが。

 今はそれで良かったと思ってる。



 ガキの頃から一緒のクズ共。

 近所と言うだけで一緒にさせられてきた。

 運転してる男は、仲良くしたくもなかったのに。

 そんな気持ちを全く聞き入れない親は、「遊んできなさい」と子供だった運転手を家の外に追い出した。

 今もそれは変わってない。



 そうして外に連れ出されてやる事と言えば、殴る蹴るの暴行。

 近所のガキ共にとっては遊びだ。

 人をいたぶり、なぶり、傷つけるのが。

 周りの人間もそれを見て、「ほどほどにしておけよ」と笑って言うだけ。

 子供同士でじゃれ合ってると思ってるようだ。

 暴行が遊びという、日本らしい考え方を運転してる男は知った。



 そんな関係が無駄に長く続いた。

 大学になって一人暮らしを始めて少しだけ解放された。

 正月やお盆は帰省しろという親の声も無視した。

 帰れば嫌な思いをする。

 とはいえ、仕送りを打ち切ると言われればどうにもならない。

 仕方なく、大学二年目の夏に戻りたくも無い地元に帰った。



 そしたら夏の夜中に近所のクズ共に捕まった。

 生きたくもない心霊スポットに強制連行である。

 親はそんなクズ共に運転してる男を渡した。

「籠もってばかりだから外につれていって」とほざきながら。



 そんなこんなで心霊スポットまで連れてこられた。

「あいかわらず陰気くせえな」とか「しみったれたツラしてんじゃねえ」などと貶されながら。

 これが近所のクズ共による友達への接し方である。

 そんな状況に、運転している男も耐えるつもりはなかった。



 持ち込んだナイフで隣のクズをさす。

 後部座席に座らされてるのが幸いした。

 両隣にいるクズを刺し殺す。

 それから助手席のクズ。

 後ろから簡単に殺すことができた。



「おい、てめえ!」

 慌てる運転席のクズも容赦なく刺す。

 運転してるが知った事ではない。

 危ないと思うなら止めればいいのだ。

 それをしないクズが悪い。



 とりあえずナイフで刺して動きを止める。

 それから前席に体をねじ込み、ブレーキを踏みこむ。

 運転してるクズが邪魔だったが、どうにか車は止まった。



 それから刺されて悶えてる奴等にとどめを刺していった。

 急所かどうかなど考えない。

 何カ所も刺せばそのうち危ない部分を突き刺すはず。

 そう考えて殺していった。



 こうして四人のクズが死んだ。

 心霊スポットには到着する前の事だった。



 幸い、周りに人はいない。

 心霊スポットらしく人がいない場所へと向かっていたからだ。

 目撃を気にする必要がない。



 誰もいない場所で四人を殺した。

 爽快な気分になった。

 自分を苦しめる元凶が消えたのだ。

 幸せと言ってよい。



「もっと早くやれば良かった」

 これだけ本当に残念だった。

 もっと早くやってれば、ここまで長く苦しまなくて済んだのだから。

 だが、ここで面倒を終わりに出来た事を良しとする。

 ここで踏ん切りを付けずに長引かせるよりは良い。



 何よりも良いのは、もう二度とクズ共につきまとわれない事だ。

 生きてる限り、どこかで問題を起こすのがクズだ。

 それに巻き込まれる可能性は常にある。

 運転してる男が免れても他の誰かが辛い思いをする。

 そんな害悪の発生源を処分できた。

 世の中が少しは良くなっている。



 なにより、今までの鬱憤が晴れた。

 クズにつきまとわれた20年。

 その間にたまりにたまった不満と憤りが消えていく。

 これだけでも復讐をして良かったと思える。



 そうして死体を四つつんだ車を走らせる。

 心霊スポットに辿り着く前に来た道を戻る。

 あとは家に帰るだけ。

 もちろん、これで終わらせるつもりはない。



「あのクズ共……」

 浮かんでくるのはこんな事に巻き込んだ親。

 ガキの頃からクズ共に運転してる男を放り込んだ元凶である。

 絶対に許すわけにはいかない。



 もちろん、クズ共の親もだ。

 近所のジジイ・ババアも例外ではない。

 虐げられてるのを見てけしかけていた連中だ。

 誰一人、運転してる男を助けようとしなかった。

 良い機会なのでそいつらも処分していく事にする。



「楽しいなあ……」

 心霊スポット(の手前)からの帰り道。

 家に着くのが待ち遠しい。

 生まれて初めてこんな気持ちになった。



 今まで家に帰るのも苦痛だった。

 外に行くのもつらいものだったが。

 帰ったところで楽しいわけでもない。

 安全というわけでもない。

 家にまでクズは乗り込んでくるし、それを親というゴミは受け入れる。

 地獄はどこまでもつきまとった。



 しかし、今は違う。

 家について、親を殺して、近所のクズも殺す。

 それを考えるだけで気分が盛り上がっていく。



 仲良しこよしが全ての原因である。

 無理して人を一緒にさせて面倒と問題を起こす。

 孤独や孤立よりは良いと、人と一緒にいる事を強制する。

 おかげで運転してる男はクズ共に虐げられ続けた。

 それを親もまわりの人間も素晴らしい事とほざいた。



 その報いを受けさせる。

 放置するわけにはいかない。

 神も悪魔もこの状況を救ってくれない。

 自分でやるしかないのだ。



 憤りが高まっていく。

 それ以上に期待がこみ上げていく。

 楽しい楽しい帰り道。

 アクセルを踏みこみそうになるのをおさえながら、運転してる男は家路をたどっていく。



 数日後。

 運転していた男の近隣住人は全滅した。

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以前、こちらのコメント欄で、俺の書いた話を話題にしてくれてたので、覗いてみると良いかも

http://mokotyama.sblo.jp/

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