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P F doorway  作者: 我輩吾輩
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第六話 メイドさん

「ええと、ディーフェさん?よろしくお願いします。」


困惑した表情のメイドさん。スカートのすそを持ち、声がした方向、スマホがある場所へと挨拶をする。


「あのっ、それでこの場所ってどこなんですか?」


「僕の家だよ。」


「あの、失礼ながら名前をうかがってもよろしいでしょうか?」


「氷空透。」


「それで、氷空透さん。僕の家って言うのは、どういうことでしょう?」


「言葉の通り僕の家。その絵画がなぜか僕の家と繋がってるんだ。理由はよくわからないけど。」


「ええっ!!!!そんなことあるんですか?!転移魔法をずっと使い続けてるってことですよね!?それとも、魔道具なんでしょうか?」


いちいち反応がオーバーリアクションな子だ。魔道具、転移魔法、ファンタジーな世界とつながったものだ。


「貴女、この絵画について何も知らないの?」


「は、はい。最近働きはじめたので……。」


「どうりで礼儀がなってないわけだわ。この絵画は私の暮らしている離れにかつて幽閉されていたという狂気のマテジレットが発狂の寸前に書き上げたいわくつきのものよ。」


「ひ、ひぃっ!そ、そんなものだったんですか。触ってしまいました……。」


「大丈夫よ。触っても何ともなかったわ。」


「二人とも、別世界に飛ばされたけどね。」


「いつでも戻れるもの。二つの世界の支配者としては相応しいことだわ。」


「そんなこと考えてたんですか!?まさか、屋敷の噂が本当だったなんて……。」


「あら冗談よ。世界がもう一つあったなんて知らなかったわ。それにどんな噂よ。」


「それは、えへへ……。」


「笑ってごまかそうとしてる。いいねその表情!」


「そこのメイド。いらついたから謝りなさい。」


「ええっ!ご、ごめんなさい。」


「ふん。」


「こほん、この絵画についてもっと詳しく知りたいんだけど。」


ディーフェが会話の流れを戻そうとした。絵画についての興味は俺にもある。

いったいどういう仕組みで、どういった意図で描かれたのか。


なぜ、それがこの世界とつながったのか。


「まずはお腹減ったからご飯が食べたいわ。さかな、貴女もこれと一緒にご飯を作りなさい。」


「はい!って、さかなじゃなくてサナです!」


「俺はこれ扱いか。」


「早くしなさい。空腹だと魔力が暴走するわ。」


「すぐに作ります。」


「楽しみにしていてください!」


上手く話がそらされてしまった。



「空腹だと魔力がぼうそうするって本当?二人は台所に行ったみたいだし、色々聞きたいことがあるんだ。」


「ディーフェは質問ばかりね。それに関しては嘘もあるけど本当でもあるわ。お腹が減るとイライラして八つ当たりしたくなるの。」


「それは危険だね。常に栄養ペーストを送り続けたいよ。」


「何か気に食わないけどいいわ。どうせ他にも質問があるのでしょう?せいぜいいい暇つぶしになってちょうだい。」

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