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魔動騎士 ベルゼギア  作者: 城神 タクト
8/11

制御、新たな友と仲間、そして『厄災の獣』

遅れてしまいました。すいません

???視点

目の前には瀕死のマギアナイト、我の妹の一人であるラスイアがいる。素晴らしい、素晴らしい力だ。今まで自分はあのメインサーバーのベルに邪魔され、表に出ることができなかった。しかし、長い間待ってみた甲斐があった。ラスイアの攻撃によってベルは、気を失い、主も我を頼ってくれた。あぁ、何て幸せなことだろうか。

さて、歓喜するのもほどほどにして、主の願いを叶えるとするか。そして、沢山褒めてもらお・・・

「おい、もういい。今すぐやめろ」

えっ。

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セツナ視点

やっと制御を取り戻した。

「な、なぜ?わ、我は主の願いを叶えるために!」

あぁ、確かに僕はそう願った。だが・・・

「お前はやり過ぎだ」

1000機もいた敵マギアナイトが、10機しか残ってない。やり過ぎとしか、言い様がない。

「そんな、我は主の願いを・・・」

うーん、そうなんだよな。こいつは、純粋に僕を助けようとしただけ。だから、甘いかもしれないけど・・・

「なぁ、ベル。起きているか?」

「はい、起きてます」

「戦艦の中に、AIを組み込めるマギアドールはあるか?」

『マギアドール』とは、人の世話をする自立型人形のことだ。それがあれば・・・

「はい、今の時代の物より高性能な物があります」

よし、なら簡単だ。

「おい、お前の名前は?」

さっきから名前で呼んでないからね。

「わ、我の名前は、セキである」

「そうか。なら、セキ。お前をマギアドールに移す。それでもいいなら、お前の願いを叶えてやる」

あいつは褒めてもらいたいと、言っていた。だから、こうすればあいつも納得がいくだろう、

「は、はい!、お願いします!!」

よし、うまくいった。とりあえず、今は元に戻ってもらう。

さて、後は・・・

「とりあえず、降伏してくれないか?」

ラスイアのパイロットに、そう言った。だが、反応がない。何で?

『あ、あの、降伏するので命だけは助けてください!』

ん、これは・・・

「ラスイアか?」

「はい。私はどうなっても構いません。だから、どうかお嬢様だけは助けてください!!お嬢様は、ただ操られていただけなのです!!」

うーん、僕はそこまでするつもりはないけどね。けど、操られていたというのは、気になる。

「その辺は、後で戦艦の中で話そう」

ラスイアは、無言で頷いた。

それに、街から避難してきた人が沢山来ている。戦艦はとてもデカイから、みんな入るだろう。たぶん・・・


--------------------------------------------------------------------------

結論を言うと、みんな余裕で入りました。広すぎだろ、この戦艦・・・。とにかく、今は色々な人に意見を聞いていった方が良い。

「さて、今から皆さんの意見を出してもらって、今後の方針をどうするか、決めましょう」

さて、ここにいるのはそれぞれ異なる立場の人達の、代表である。

貴族代表・・・レオナルド・レイトウ侯爵

優男の印象に騙されると酷い目に会うと、噂されている人物。レキスの街を含めたレイトウ領の領主。

商人代表・・・コークス・ユンケルさん

この国にいる貴族で知らない人はいない、貴族が王族以外で唯一逆らえない人物。

技術&学者代表・・・博宮鉄火&博宮菫

僕の父さんと母さんだ。

学園代表・・・風間聖

ウゼェ奴。何で代表になれたか、わからない。

そして、第3の勢力代表・・・僕。

何でや?!

「決まっています。まず、王都トルヴァンデルクに向かいましょう。戦うにしろ、逃げるにしろ、王都に向かった方がいいですから」

レオさんがそう言ってきた。うん、僕も同じだ。問題は、他の人達の意見だが・・・

「おい、セツ。お前はどうなんだ?」

父さんがそう聞いて来た。

「僕は、レオさんの意見に賛成だ」

領主に向かってしてはいけない態度で話す。

「おい、おい、セツナ君。領主様に対してなんという態度をー!!領主様。この者に裁きを!!」

何かうるさい。しかし、やっぱりいつも通りの態度じゃあダメか。

「別に構わないさ。しかし、セツナ君。毎度のことだが、僕の娘を助けてくれて感謝する」

「いえいえ、僕は当然のことをしただけですから」

そう。僕は、2年前に領主の娘さんを助けている。娘さんは、発病したら1週間で死んでしまう病にかかっていた。そんな時に自分が趣味で作った回復薬【神の癒し】をあげたのだ。それから、元気に暮らしているようだ。それから・・・

「私もその意見に賛成ですぞ。セツナ殿が言ったことに外れはないですからな」

コークスさんも、賛成のようだ。彼には、僕が趣味で作った回復薬や、武器、防具などを買い取ってもらっている。

「まぁ、自分の息子を信じられない親なんて、親失格だしな」

「ええ、そうね」

父さんも母さんも納得のようだ。問題は聖だが・・・

「ふっ、まぁいいでしょう」

・・・お前はいつから、そんなに偉くなったんだ。

・・・結果から言うと、王都に向かうことが当面の目的だ。それから、捕虜の扱いは僕が担当することになった。理由は、僕しか、彼らを止めることができないからだ。そして、このドルガリアス、及び元々船に入っていた4機のマギアナイトの所有権は僕が持つことになった。

そして、僕はメリアさんとメルティークのおっちゃん、そしてラスイアの話を聞くために彼女らのいる部屋に来た。

「来たか、少年」

おっちゃんが話始めた。

「あぁ、少しは何か話す気になったか?」

メリアさんのことだ。あの後から、全く話そうとしないのだ。

「・・・ねぇ、私達をどうするの?」

「んっ、別に。特に何もしないけど」

強いて言えば、少しでもいいから、役に立つ情報が欲しい。

「えっ、本当に?」

「あぁ、本当だ。話してくれたら、出ていっていいよ」

「・・・あなたは信用できる。だから、色々教える。二人とも、いい?」

「儂は、お嬢についていくだけじゃよ」

そういうのを、思考停止というのですよ。

『私は、お嬢様についていくだけです』

お前もか、ラスイア。

それから、色々なことを教えてもらった。分かったことは、ルカトがクズだということだ。聖に似ている。

「ねぇ、あの、私と友達になってください」

「えっ、急にどうした?」

何で友達?

「今まで、私には友達はラスイアしかいなかった。私を含めた10師団団長は、例外無く私達と同じDSFシリーズとVTFシリーズの機体に乗っている。けど、みんなはとても仲が悪い。だから、私は人の友達が欲しかった」

なるほど。それなら・・・

「あぁ、今日から友達だ。よろしくな、メリア!!」

友達だから、呼び捨てでいいよな。

「うん。よろしくね、セツナ!!」

うん、いい返事だ。

「青春じゃの~」

『青春ですね~』

うるせぇーな、後ろの二人。

それから、色々話し合った結果、残っていた第3師団は僕達の仲間になった。そして、僕がやってしまった【グラトニーレギオン】で、出来たマギアメタルナイト(今考えた)も、戦力になった。

戦力は意外と早く充実することになった。

しばらくして、問題が2つ発生した。まず、1つ目は元々あったマギアナイトのパイロット決めだ。実はこれらの機体は全てDSFシリーズとVTFシリーズの機体なのだ。

現在僕が所有しているDSFシリーズとVTFシリーズは・・・

【暴食】・・・ベルゼギア

【憤怒】・・・ラスイア

【傲慢】・・・スベルビア

【嫉妬】・・・エンヴァイル

【救恤】・・・リフリア

の5機。

その内2機は決まっているので除く。残り3機のパイロットになりたい奴が沢山いた。

そこで、ベルに聞いたところ・・・

「機体との相性がないと全く動きません」

という訳で、パイロットになりたい奴との相性を調べたところ・・・きっちり3人に決まった。その3人に会いにいくことにした。会議室に行くとそこにいたのは・・・

「よぉー、セツナ!!」

「来るの遅い。後、お前うるさい」

「あなた達・・・平常運転ね」

僕の数少ない友人達の、ムードメーカーの富山 和哉、恋人になった小谷 美霊、幼なじみの因幡 紅華だった。

「・・・えっ、お前らなの?本当に?」

「あぁ、本当だぞ。それに友達が命をかけて戦っているのを、ただ見ているだけなのが、イヤなんだよ」

和哉が、真剣な表情で言ってきた。

「ありがとう。2人もこれからよろしくな」

「うん。頑張る!!」

「ええ、こちらこそ」

ちなみに、誰がどの機体に乗るかというと・・・

スベルビア・・・富山 和哉

エンヴァイル・・・因幡 紅華

リフリア・・・小谷 美霊

という感じだ。

しばらくして、武器が全体に回らなくないので、武器庫で使えそうな武器を探しに行くことにした。


「1万年前の武器なのに、錆一つ無いっておかしいだろう」

理不尽を感じる。

「まぁ、まぁ。使えるならいいじゃないですか、マスター」

「そうだけどさ、何か釈然としないというか・・・」

僕はその時、とある物を見つけた。

「マスター?」

「あぁ、ベル。あそこにあるヤツはなんだ?」

それは、不思議な色をした金属だ。

その時、僕は前に進んでしまった。ヤツに向かって・・・

「なっ、何でアレが?!」

ベルが叫んだ瞬間、それが動いた。

いくつものワイヤーが意志を持ったように襲ってきた。それを、ギリギリでかわす。そして、ヤツから100メートル後ろに下がってヤツをみた。

例えるなら、キマイラだろう。ライオンの体にコウモリのような翼、蛇の尻尾が付いているような姿だ。

「マスター、あいつは確実に仕留めましょう」

なんか、いつもより怒っている。

「なぁ、あいつはなんだ?」

すると、ベルは・・・

「あいつは【マギアビースト】。1万年前の戦争を引き起こした者達の生き残りです」

おい、おい。マジかよ。

こうして、『暴食の悪魔』と『厄災の獣』の戦いが始まった。

本業が忙しくなるので、ペースが遅れます。

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