リミッター解除、そして「侵食装甲」
遅れてしまいました。すいません。編集に手間がかかりました。
ベキッ!!!
ドゴーン!!!!!!
あいつの拳を受け止めて、どうして爆発音がするんですかね?不思議だ。
「あら?初めてよ、私の拳を受け止めた人は」
「それはどうも!!」
こっちはかなりヤバイ。どうするかな。
「マスター。一つ提案があります。【捕食】を発動させればよいと思います」
あっ・・・
「【捕食】発動!!」
何で忘れてたんだろう?
徐々にラスイアにダメージを与えている。
よし、このまま・・・!!!
「マスター!!!!避けてーーー!!!!」
あれ?何か嫌な予感がする。そんなことを考えている一瞬に奴は、機体を殴った。その瞬間、ベルゼギアは500メートル位飛ばされた。
「ガハッ!!」
口から血が出てきた。何だ、あのパワーは。
「あなたは運がいいのね。ラスイアの【ラースソウル】解放状態で殴られて無事だった人は、今までいなかったからね」
全然嬉しくない。これがリミッター解除か・・・。ベルゼギアも、全く動かない。ベルも反応しない。
「安心して、あなたは殺さないからね。そこで、仲間が殺される光景をずっと見ていなさい」
そう言って、仲間の方に行った。まずい、まずい。どうすれば奴に勝てる?どうすればみんなを守れる?どうすれば!!!・・・
『力ガ欲シイカ?』
えっ、誰だ?ベルじゃない。
『オマエニ理不尽ヲ強イル奴ラヲ滅ボシ、己ノ配下ニスル力ガ欲シイカ!?』
誰かは知らないけど・・・
「あぁ、寄越せ、その力を俺に、その全てを!!」
『心得タ、我ガ主ヨ』
そして、目覚める。ベルゼギアが「暴食の悪魔」と言われるようになった桁外れの能力、【グラトニーレギオン】とベルゼギア専用武装が・・・
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メリア視点
ふぅ、疲れた。あの黒い機体は強かった。本気じゃなかったら、私が負けていた。でも、ラスイアの【ラースソウル】に壊せない物はない。後は、黒い機体の仲間をみんな倒して・・・
「お嬢様」
「どうしたの、スイ?」
ラスイアのサポートAIのスイが話しかけてきた。珍しい。いつも自分から話しかけてくることはないのに。
「何か嫌な予感がします。まるで、『起こしてはいけない者』を起こしてしまったような・・・」
これも珍しい。スイはいつもはっきり物事を言う。
「気のせいじゃない。それに、あなたと私がいればどんなことにも、負けない。そうでしょ?」
「そうですね。今の言葉は忘れてください」
「ええ、忘れたわ」
その時だった。
ビキッ!!
「えっ」
後ろから、音がした。
ビキッ!!バキバキッ!!ベキッバキッビキッ!!!!!
「なっ、何の音?!ヒッ!!」
「なっ何ですか、あれは!?」
そして、後ろを見て私は悲鳴をあげかけた。
スイは、信じられない物を見たような声を上げている。無理もない。
そこには、周りの建物や土、マギアナイトの残骸を黒い結晶に変えている禍々しい姿になった、あの機体がいた。
「あの機体・・・お、お姉様!?」
えっ、どういうこと?
「スイ。どういうことなの?」
「あの機体は、私達DSFシリーズの中で最初に造られたDSF 001ベルゼギア。私の姉になります」
なんと。そうだったのか。あれ?ということは・・・
「あなた、お姉さんを普通に殴ったことになるんじゃない?」
「・・・・・・・・・」
何も言わない。
すると、ベルゼギアの周りにあった結晶が浮かび、そのまま飛んで行った。・・・私の仲間がいる方に。
「急がないと!!」
お願い、みんな無事でいて!!
しかし、私がみんなのところに着いたとき、そこに広がっていたのは、地獄だった。
黒い結晶が、仲間に突き刺さり、そのまま覆い被さって呑み込んでいく。
「うわーーー!!!!く、くるなーーー!!!!」
今呑み込まれた機体のパイロットの声が聞こえる。
「大丈夫か?!」
「うわーーー!!!!」
ダメだ。全く聞こえていない。しかし、みんな、何に怯えているんだ?
「お嬢様。思い出しました。あれは、【侵食装甲】です。あれに触れたら、ただの金属になり、お姉様の操り人形になってしまうお姉様専用武装の一つです」
そんな・・・
そして、奴が動き出す。私達は反応できないまま、殴られてた。そして、大量の【侵食装甲】が突き刺さった。
「まずい!?」
逃れようとしたが、ダメだった。どんどん侵食してくる。そんなとき、
「なにやら、お取り込み中のようですね」
それは、第1師団団長 ルカト コンテルからの通信。
「援軍を送って!このままだと全滅する!!!」
「悪いけど、それは無理な話だ」
なっ!?
「どうしてか?まぁ、簡単な話、君はもう用済みなんだ。」
どういうこと?
「君は私に洗脳されていた。そして、情報をこちらに送るようにした。だが、ベルゼギアを怒らしてしまったことが、君の敗因かな。最後にベルゼギアのことを伝えてくれたことは、感謝するよ。」
そう言って、通信を切った。
そんな・・・私はずっと操られていたの?
「お嬢様!!」
スイの声も聞こえないぐらい、私は自分を見失ってしまった。そして、コクピットにまで金属がきていた。
2~3日後に出します。