脱出、告白、そして捕食
「竹刀(魔剣グラム)の所有者」にコメントもらいました
この機体、ベルゼギアは普通に動かすことができた。何と言うか、自分の体のように自由に動かすことができるのだ。これも、「博宮の一族」が関係しているのかな?
「マスター。早く上に向かいましょう。」
いや、分かっているけどね
「落ちてきた穴がどこにあるのか、分からないんだけど?」そう。だって光らしきものが全くないのだ。だから、どこに行ったら良いのか分からん。
「あぁ。シールドの影響でしょう。」
ベルが当たり前のように言う。
「ナンデスカ、ソレ?」
「知りませんでしたか?完全認識阻害シールドです。この戦艦の存在を隠すために1万年前からずっと作動していたようです。」
1万年前!?つまり、人類の2分の1が死んで、この星の2分の1を死の大地に変えたあの「災厄戦」の時の戦艦と機体なのか!でも、今は。
「そのシールドは、突破できるのか?」
「大丈夫です。問題ありません。」
何だか不安になるけどやるしかない。
「背面機構にスラスターがあるのでそれで飛びましょう。」
マジか。じゃあさっそく。
キュイーーン!
・・・何かヤバくない?音が。
「飛びます!!!」あっ!
ギュン!!!一気に加速したから、アニメでしか聞かない音が聞こえた。
「残り500メートル」
あっ。光が見えた。そして、外に・・・!
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美霊視点
「くっ!!」
左手と右足が破壊された。どうしよう。敵に攻撃できない。
「少女!!」
おじさんが助けに来ているけど、間に合わない。
「あなたは学生にしては、よく頑張った。だから、死になさい。」
剣が振り下ろされる。もう無理だ。だから、最後にあの彼に言いたかったことを言う。
「セツナ・・・大好き」
その時だった。敵が突然現れた黒いマギアナイトに消されたのだ。
「えっ?」
その機体は私を守るように立った。そして・・・
「あ~、僕も嬉しいけど、スピーカーをオンにしたまま言うな。恥ずかしいからな。」
ずっと聞きたかった声が聞こえてきた。
「セツナ!!」
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セツナ視点
うわ~、恥ずかしい。嬉しいけどね、まぁ茶化す奴はいない・・・
「よかったですね、マスター♪」
「どうも!!」
ここにいたよ!でも、嬉しいから笑顔が止まらないけど!!
しかし・・・
「恐ろしいな、「捕食」。」
僕は目の前にある、先ほど倒した敵マギアナイトを見た。僕が触れたところが完全に消滅している。ベル曰く、この機体を含む特殊な14機には、それぞれ特殊固有スキルがあるんだと。その内、ベルゼギアのスキルは「捕食」と「暴食」だそうだ。効果は「ありとあらゆる存在を喰らう」だそうだ。
「少年!」
あっ、おっちゃんがいる。
「無事だったか。しかし、その機体は?」
やっぱり、気になるか。しかし、それどころではない。
「何だ、生きてましたか。しかし、その機体は私にふさわしい。寄越しなさい。」
敵が何か変なこと言ってきた。だから、僕はこう言ってやる。
「だが、断る。」
ベルが「ふっ、さすがマスター、そう言ってくれると信じてました。」と言っている。
分かった、分かった。気持ちだけでも嬉しいよ。
「なるほど、ならば力づくですねぇ。」
何か、どこかのウゼェ奴に似ている。
2日後にだします