生き残るための共闘、そして目覚める「暴食の悪魔」
前話、間違いがあったので直したのでまた見直してください
-美霊視点-
セツナが落ちていくのに、私は見ていることしか出来ない。そして、セツナが完全に見えなくなった時、私の感情が溢れてきた。それは失望感でも、悲しみでもない。怒りだ。セツナを殺した、こいつらを絶対に殺してやる。
「殺す」
その声が自分の声とは思えないぐらい怒りに満ちていた。
「貴様ら。一体、何のつもりだ?!」
敵の隊長が味方に聞いていた。彼も怒っている。彼も、セツナが死んだことを怒っているようだ。何故かは知らないけど、セツナに対する好意を持っているように感じた。
「隊長。あなたのような老人は、必要ないと判断されたので死んでもらいます。」
どうやら、仲間割れのようだ。
「撃て。」
相手が元隊長を撃ってきた。でも、当たらない。
「何故だ?」
私が大盾で防いだからだ。
「あなたは、セツナの死を怒ってくれている。だから、助ける。」
「少女。お前はセツナ少年のことが大切か?」
そんなことを聞いてきた。そんなの決まっている。
「当たり前。」
「そうか。なら手を組まないか?その方が生き残る確率が上がる。」
「分かった。いいよ。」
何でもいいから、生き残るために使える物は、なんでも使え。セツナがそう教えてくれた。
それに、セツナは死んでない予感がする。根拠はないけど。でもセツナが生きてると信じる。それまで、時間を稼ぐ。セツナなら絶対に来る。1人だった私に初めて手を差し伸べてくれたセツナなら絶対に!
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セツナ視点
カラン、カッ、コッ、コン
「イッッツ~。」
頭が超痛い。死んでないようだ。出来るなら戻りたいんだけど・・・
「無理かな~」
何故なら、落ちてきたはずの穴が見えないからだ。ここ、どんだけ深いの?
とにかく、明かりをつけて・・・
「何だ、あれ?」
そこにあったのは、宇宙船だった。それも、宇宙戦艦。
中に何か武器があるかもしれない。だから、とにかく、
「中に入れるか。」
船体に傷はないから、不時着ではないようだ。とりあえず、マギアナイトでも入れそうな扉から入った。
しばらく進むと、広い部屋に出た。すると、
「勝手に電気がついただと!」
かなり高い技術だ。こんなの5000年以上前の技術だ。しかし、それよりも大変な物があった。
「マギアナイト?」
ここには4機のマギアナイトがあった。
どれも見たことがない物だ。そして、1つのアイデアが浮かんだ。
「よし、機体をもらってしまおう。」
別にいいよね、もらっても。持ち主いないし。
じゃあ、メインカラーが黒に赤のラインが入った奴にしよう。
「中は、きれいだな。とりあえず、起動させてっ!」
何もさわってないのに、勝手に画面がついた。そして、(生体パターンを認証・・・完了しました)と言ってきた。えっ?何?!
「マスター、初めまして。この機体のサポートAIのベルです。これからよろしくお願いいたします。」
「えっ?!あっ、いや、それよりも」
「そうですね。それでは、マスターの御友人を助けに行きましょう。」
先に言われてしまった。というか、何で分かった?!
「うん、そう何だけど、この機体を僕が動かせるの?」
「問題ありません。」
そんなあっさり言われても・・・
「マスターは、博宮の一族の末裔なのですから。」
んっ!どういうこと?!僕の一族ってそんなに有名なの?!
でも、実際に動きそうだし、やってみるか。
「では、DSF 001 ベルゼギア、起動します。」
この時、1万年前の戦争で、敵の全てを喰らい尽くし恐れられた「暴食の悪魔」が目を覚ました。
次は主人公機VS敵マギアナイトです。2~3日後に出します。