王都 トルヴァンデルク、そして第6王女
色々あって、GWもまともに休めません。
あの恐怖の食事から、1週間が過ぎた。今のところ、何の問題も出ていない。僕は王都の事を考えていた。
王都トルヴァンデルク。人口は5万人以上の大都市だ。5000年前に建国された。マギアナイト製造の総本山である魔導騎士研究開発所、通称【マギア・ラボ】がある。もしかすると、災厄戦に関する資料が残ってるかもしれない。
そんな事を考えていると・・・
「王都だ、やっと見えてきたぞーーー!!」
生徒の誰かが言ったのをキッカケに、甲板には多くの人が出てきた。けど・・・
「全員、船に戻れ。あちらは、僕達を歓迎してないらしいぞ」
そう、王都のおそらく全勢力が集まっている。マギアナイトの魔導銃【マギライフル】や魔導砲【マギキャノン】がこちらを狙っている。
さて、どうするか・・・
「ねぇ、セツナ。攻撃していいかな?すぐに片付けるわ!!」
「うん、激しく同意する。鉄屑にしてやる」
「鉄屑はやめなさいよ。でも、正当防衛になるんじゃない?」
こちらの女性パイロットは、戦闘バカなのか?
「まぁ、客観的に見るとこちらの方が敵だろ」
和哉がまともな事を言った。明日は、槍が降るかな?
「マスター、こちらに近づく反応が10」
セキが伝えてくれた。画面を見ると、
「あれ、この人って王女じゃない?」
「えっ!?」
うん、間違いない。この国の第6王女のルーナ・アリルロアだ。何で?
『所属不明の戦艦の指揮官よ、敵意がないのなら降りて来なさい!!』
仕方ない、素直に従いますか。
「ベルゼギアで行って来るよ」
「えー、私も行きたいー!!」
「私も行くよ」
「護衛は必要よね?」
「セツナに護衛はいらないだろうけどな。まぁ、俺も行くぜ」
みんな一緒に行くのかよ。まぁいいけど・・・
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ルーナ視点
一体なんなの、この戦艦は?王都の全勢力でも勝てないかもしれない。しかし、こちらのマギアナイトなら勝てるに違いない。なんせ、こちらには新型があるから。
でも、私は捨て駒ね。王位継承権が一番低いから、こんな簡単に敵の前に行かせる事が出てきた。
「王女様、敵が来ました。数は・・・っな!?」
んっ?何かあったのかしら?
「どうしたの?」
「て、敵が空を飛んで来ました!!」
あり得ない、あの技術は漏れてないはずなのに!
そして、敵が現れた。全部で5機のマギアナイト。どこの国の物か分からない。
そんな中、
『なあ、僕達はリストリア学園の生徒の代表の博宮 セツナだ。出来れば、攻撃しないでくれると助かるんだけど?』
えっ?
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セツナ視点
「貴様、王族に対しよくそのような態度を!!覚悟は出来ているのか!!」
イヤ、何でだよ。でも、あの護衛は知らないか。
「セツナ殿か!?しかし、次の指導訓練は2ヶ月後のはずですが?」
おっ、知ってる奴がいる。
「やあ、コルトさん。久しぶりですね」
「やめてくださいよ、敬語で言うなんて。いつものように言ってくださいよ」
「分かったよ。で、メルバイア王国が攻めて来てな、領が壊滅したから来たんだ」
「何と!?しかし、宣戦布告は全くありませんでしたが?」
「待て待て、セツナ?何かあっさり凄い事言ってない?」
んっ?ああ。
「セツナ殿。もしかして、ご学友に隠していたのですか?」
コルト君が聞いてきた。だけどね・・・
「別に教える事でもないだろ?」
「全く、あなたという人は・・・。では、代わりに私が。おっと、失礼。私は、コルト・レントと言います。王族護衛第一部隊隊長を務めています。セツナ殿には、王都全ての兵士の指導訓練を年に3回頼んでいるのですよ」
流石出来る男、何事も丁寧だ。
「ああ、連休の時にいないかと思ったら、そんな事をしてたのか」
「うん、流石セツナ。私の恋人」
「それは、違うんじゃないかな、美麗?」
「うー、美麗が羨ましいよー」
後ろの奴らがうるせー。後さ、美麗さん。恥ずかしいからそういう事を言うのやめて。
「あのー、皆さん?私を無視しないでくださいよー」
あっ、王女様の事を忘れてた。
「あっ、すいません。ルーナ・アリルロア王女様。先程の、質問に対する答えは?」
王都にも、知り合いが何人かいるからさすがに、攻撃はしたくないのだが・・・
「ええ、あなた方を避難民として保護します。ちなみに、この戦艦の所有者は?」
「ああ、僕ですよ」
「では、あなたともう一人は王城に来て父上、国王陛下に会ってもらいます」
えー、マジか。・・・最悪だ。
本業がきついけど、頑張って小説書きますね




