ありふれた日常の崩壊
どうも、はじめまして。城神 ゴーレムです。初めての作品です。楽しんでもらえると幸いです。
「起きろーーーー!!!セツナーーーー!!」
いきなり、耳元で聞き慣れた声が聞こえた。
「うるさいな~。そんなにデカい声出さなくても聞こえるって。」
僕こと、博宮セツナは17歳で、学園では上位の成績を誇っている。ちなみに耳は良い方だ。
「よく言うわ。いまので、10回目だけど?」
今、目の前で呆れた顔をしているのは、幼馴染の因幡紅崋だ。学園で1位、2位を争う美少女である。
というか、10回だと?
「そんなに呼んだの?」
「ええ。そうよ」
マジか。確かに、昨日の夜は・・・
「新兵器の設計に付き合わされたからな~」
「また?!」
そう。僕の父、博宮鉄火はこの国「アリルロア王国」の技術主任である。まぁ、仕事が大変でよく持って帰ってくる。でも、その仕事を僕に手伝わせないで欲しい。
「てっ言うか、学園に遅刻しそうなんだけど?!」
「マジで!?朝飯食べないと?!」
「そんな暇、あると思った?!それに、今日はテストがあるでしょ?!」
ヤバい、ヤバい。そういえば、今日は朝からテストがあるんだった。
魔導騎士の搭乗テストが---
マギアナイトは、1万年前に作られた人類最強の巨大人型兵器。この国の正式量産機は、リスタヴァード。フレームは、アドヴァンスフレーム。機体の強さの9割は、フレームで決まる。ちなみに、アドヴァンスフレームは初心者でも簡単に乗れるのが売りだ。
学園のマギアナイトは、一世代前のタヴァードだ。
「セツナーー。ボケーてしてないで早く行くよ!」
考えていたら、呼ばれてしまった。
「了解ー、今行くよ!」
……………………………………………………………………………………………
とりあえず、テストには間に合ったけどHRに間に合わなくて、教官にたっぷり怒られた。それだけならまだいいのだが………
「お前、スゲーな!!!今回で怒られたの24回目だぞ!!何回起こられれば、気が済むだ?!」
茶化しに来る奴がいるから厄介だ。しかも、数えてやがる。
「うるさいな~。こっちは好きで怒られている訳じゃないだぞ。」
こいつは富山和哉。僕の数少ない友達の1人だ。普段から気軽に話しかけて来るから接しやすい。けど、たまにイラッとなる時がある。しかし、
「和哉うるさい。」
突然和哉に文句を、ストレートに言ってくれる奴がいる。この子は、古谷美霊。常に静かだが、言う時ははっきり言う。この子も、学園で1位、2位を争う美少女である。
「いきなりひどくない!?」
「だって、事実。」
文句を、言っても言い換えせない。それがこの子の強さだ。こんな感じでいつも通りに話していると、
「全くいつもうるさいね~~。セツナ君。君は、少しくらい静かに出来ないのかな~。」
ウゼェ口調で話して来るウゼェ奴が来やがった。こいつは、風間聖。学園長の息子で貴族のボンボンだ。ついでに、かなりのイケメンだ。入学当時、模擬戦を行って余裕で勝ってしまったのが失敗だった。それから、ずっと何かと文句を言って来る。
「今日のテストが楽しみだねぇ。ところで、美霊ちゃん。放課後、そこのカフェでお茶でもしないかい?」
「絶対にイヤ。あんたみたいな人。」
なぜだか美霊をデートに誘ったが、あっさり断られた。ザマー。
「セツナとならいいよ」
んっっっ!何を言っていらっしゃるんですか!?
「そうか~。ならセツナ君。勝負しようじゃないか。美霊ちゃんとどっちがデートに行くのかね!」
いや、別にいいんだけど、美霊になぜか期待に満ち溢れた目で見られているんですけど。仕方ないか。
「分かった。その勝負、受けて立つ。」
「場所は、テスト会場にしよう。じゃあ、頑張ろうか。」そう言って、聖は帰って行った。
そして、あいつが居なくなったら、「何であんなこと言ったの!?」思わず聞いてしまった。
「あんな奴よゆーでしょ?」
「そうだけど」
「じゃあ、問題ない。・・・がんばって。」
そう言って、微笑んでくれた。滅多に見られない笑顔を、見せてくれた。
「チクショーーーー!!!なんかムカつく!!」
他の男子が騒がしいけど、とにかく頑張りますか。・・・その誓いが守られることはなかった。
それは、テスト会場に全員ダヴァードに乗って移動している時のことだった。何だかイヤな予感がした。ふと、上を見ると何かが大量に麓の街に落ちていく。拡大して見ると・・・それは、100を超えるミサイルだった。
次は、26~28日に出す予定です。