ブタ外伝
豚球と呼ばれるその星には、ブタ族の者や、異世界でブタに似ていることを理由に迫害されて移り住んだ者、ブタが好き過ぎてやって来た者らが、仲良く平和に暮らしていた。
「ブターナちゃん……」
「源兵衛さん……」
ブタ族の女性と、ヒト族の男性が、イチャイチャしている。
よく晴れた午後のことだった。
「ハロー」
そんな二人(?)に、背の高いヒト族の男性が近づき、声をかけた。
「は、はろー?」
「ん?異人さんか?」
……バシュ!
「ぎゃああああああ!」
「ブヒィィィイ!」
背の高い男は、いきなり光線銃を抜き、源兵衛と呼ばれたヒト族の男性を撃った。
源兵衛の右足はちぎれ、肉が焦げる臭いが辺りにたちこめた。
「HAHAHA!」
そして、背の高い男は、のたうち回る源兵衛を見て笑い声をあげたのである。
「ブヒィィィイ!源兵衛さん!源兵衛さん!」
……バシュ!
「ブヒィィィイ!」
「ブ、ブターナちゃん!」
光線銃はさらに、ブターナの豚足をも吹き飛ばした。源兵衛は、自分の右足が痛むことも忘れ、ブターナに這いよった。
「HAHAHA!HAHAHA!」
……バシュ!バシュ!
背の高い男は、光線銃の引き金を二度引いた。しかし、放たれた光線は遮られた。
「ブヒッ、そのぐらいにしておきな。……ああ、俺様、カッケエぜ……」
源兵衛とブターナを守ったのは、黒いブタだった。
「あ、あんた勇者の……」
「ブヒッ、今のうちに逃げな。……っと、その怪我じゃ無理か。俺様が、コイツを倒してから、治癒術師がいる場所へ運んで……ブギャアアアア!」
「HAHAHA!HAHAHA!」
背の高い男は、話をしていたブタ族の勇者を後ろから光線銃で射殺した。
「HAHAHA!HAHAHA!」
さらに、空間に亀裂が走りその裂け目から、背の高い男と同じ格好をした者達が三千人ほど出現した。
「ヘーイ、トム。さっさとこの星をニンゲンの手に取り戻そうぜ。HAHAHA!」
彼らはそんなことを言いながら、源兵衛とブターナを殺した。
この日、平和だった豚球に侵略者が現れた。彼らは、急速にその勢力を広げていった。
「ぶふぃ。ま、そんなことがあってな。豚球のブタ女神から、侵略者を追い払うのに協力を頼まれたのさ」
ゴッド様は、話を終えるとブウィスキーを一息に飲み干しました。
「私は、最近暇なので動けるでやす」
「ブヒ、ブヒヒ。僕も行けますよ。まあ、身体はありませんけどねえ」
チャシューさんとタロウが、口を開きました。
「ん、済まねえな。ぶふぃ、じゃあチャシューとタロウ、豚球へ行ってくれや。だが、もう少し面子が多い方がいいな」
「では、我輩も行くデヒ」
「ぶふぃ、コーツか。頼むわ」
「……ブヒュウ……ゲホゴホゲブォ!」
コーツさんに続き、ヤミー・ブーさんも手を挙げました。
「ぶふぃ。……お前は病院へ行け」
「……ブヒュウ……断る……ゲハァ!」
「ああ、ヤミーさん!」
「……ふう。では、失礼しますね」
医師のブタ彦先生が、喀血したヤミーさんを引き取って行きました。
「ぶふぃ、じゃあチャシュー、タロウ、そしてコーツ!行け!」
そして、チャシューさん達は豚球へと送り込まれたのでした。
次回から通常のブタ酒場に戻ります。




