たいへんなんだよ!
ついに平和が破られる?
PS.毎日更新継続中
「あおちゃん、あおちゃん、大変だよ!!」
昼休みが始まると同時に飛び出して行ったりんが、そんなことを言いながら戻ってきた。
俺は弁当の最後のひとくちを口に放り込む。
お茶を一杯飲んで一息ついたところで、りんにたずねる。
「で、何だって?」
「ものすごく大変なんだよ! あおちゃん」
「何が大変なんだ?」
「だ・か・ら! ものすごーく、大変なんだよ!」
「何が大変なのかを聞いているんだ!」
「…………なんだっけ?」
ズベシ
ついつい手が出てしまった。
「あおちゃん、痛いよ~」
「で、何が大変なんだ?」
「う~んと……」
りん、大事なことを忘れるなよな。
「……転校生……行方不明……」
何処からか現れた『しーちゃん』が一言もらす。
って、何処から現れた?
「あ、そうだよ! 思い出した! あーちゃんが行方不明なんだよ!!」
転校生で『あーちゃん』もしかして、和宮さんのことか?
あと、飴をくれたから『あーちゃん』じゃないよな、りん?
「あーちゃんって誰だ?」
一応聞いてみる。
「飴をくれた転校生だよ~それでもって、みこさんだよ~」
本気で飴から『あーちゃん』なのか?
まあ、それはもう突っ込まない。
それより問題は……。
「行方不明って何時からだ?」
「転校してきて次の日から連絡が取れないんだって!」
ということは、あの夜校門であったのが最後で行方がわからないのか……。
冗談抜きで死亡フラグとか立ってないだろうな……。
「あおちゃん、探しに行かないと!」
「どうやってだよ?」
りんは必死に考え込む。
まあ、ろくなこと思いつかないだろうけど……。
それにしても間に合うのか?
あの夜が月曜で、今日はもう金曜だぞ。
「そうだ~」
りんが何か思いついたのか手を叩く。
「あおちゃん行くよ~~~」
「りん、どこに行くんだ? それに飯は食べたのか?」
「今は急ぐんだよ!」
ここまで時間がたったんだ、今更飯の時間を節約してもあんまり変わらないだろうに……。
それより、準備を万全にしていくほうが大事な気がするんだが。
「りんちゃん、りんちゃんのお弁当と私のおにぎり交換してあげる、これなら食べながらいけるよ」
いつの間にか戻ってきていた『まーちゃん』がりんの弁当箱と自分おにぎりを交換する。
明らかに寝坊して急いで作った感じのおにぎりと弁当箱の交換はどうかとも思ったが、
「うわ~ありがとう~まーちゃん」
りんは喜んで交換してた。
色々とだまされてないか? お前……。
「モグモグ、モグモグ、モグモグだよ!」
「食いながらじゃさっぱり解からん!」
りんはおにぎりを口に入れながら廊下を急いでいた。
「ゴックン、次のおにぎりは……」
「まて、食べるのはりん説明してからにしろ!」
「お……おにぎり、解かったよ、あおちゃん」
おにぎりに未練を残しながら説明を始める。
りんの考えはいたってシンプルだった。
学校に入っていって行方不明になったなら、学校のどこかに居るだろうというものだ。
まず向かっているのは、科学実験室だ。
俺もそんな部屋があるなんて知らなかった。
よく知ってたな、りん。
「一度入ってみたかったんだよね~」
などと、言いながらうれしそうに入っていく、りん。
鍵はどうしたんだ?
開けた様子は無かったからあきっ放しなのか?
続いておれもその部屋に入ろうとしたところで、りんが叫ぶ。
「あおちゃん、モンスターが出たよ!」
『木の棒』を手に臨戦態勢になったりんがにらみつけているのは……。
小学校とかの怪談でよく出る人体模型だった。
「あれは、人体模型だ!」
「じんたいもけい?」
りんが不思議そうな顔でたずねてくる。
「小学校の理科室でお前が蹴っ飛ばして怒られたやつだ!」
「あ~~がいこつ君1号のお友達か~」
その後、化学実験室を一通り見回して次の場所に向かう。
誰かにずっと見られていたような気がしたんだが、気のせいだろう。
人体模型なんかがあるから気になっただけだろう。
その後、りんに連れられて、普段は使わない部屋を見て回った。
視聴覚室、パソコン室、会議室に体育倉庫などなど……。
特にこれといったものを見つけることも無かった。
「全然見つからない。あとは……あそこしかない!」
りんのその言葉で向かった先は……。
平凡な空き教室。
ただ、ドアなどのガラスはダンボールか何かで目張りしてあってまったく中が見えない。
使わない教室を倉庫にでもしてるんだろう。
さっきまでも幾つか倉庫を見て回ったし、別段特別な場所とは思えなかった。
「ここはただの倉庫だろ?」
おれがの言葉にりんは、バカにしたような表情を……、ちょっと腹立つな。
「ここは開かずの間なんだよ!」
「開かずの間?」
俺は半信半疑で尋ね返す。
「そうなんだよ! ここは学校でも有名な開かずの間なんだよ!」
そんな噂話があったのか、知らなかった。
まったく興味が無いし聞き流してそうだな。
でもまあ、開かずの間ならそれでもいいんだが。問題は……。
「開かずの間ってどうやって入るつもりだ?」
「あ…………」
まったく考えてなかったな。
「ものはためしだよ!」
そういいながらドアに手をかけそのまま、開く。
あいてるじゃないか!
「うわ~ひらいちゃったよ~~あおちゃんどうしよう!」
「開いたなら丁度いいじゃないか」
俺は入るのを躊躇しているりんを置いて、教室に入っていく。
部屋の中は真っ暗で何も見えない。
入り口近くのスイッチを押してみるが電気がつく様子も無い。
しょうがないので、暗闇を目を凝らしてみる。
うん?何か動いていたような気がする。
なんだ?
「あおちゃん、何かあった?」
りんも入り口から覗き込んでいる。
じっと見ていると、少しずつ目が闇に慣れてきたのかぼんやりと見えてくる。
何かがうごめいているような気がする。
と突然こちらに向かって何かが突っ込んでくる。
俺はあわてて廊下に出る。
その後を追って出てきたのは……。
このところ良く見る青いやつ、スライムだった。
『ゆくえふめいの友達さがしてます。
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りん』
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ともだちそうさくちゅう りん』




