表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者になってみませんか?  作者: 七瀬 優
第一章 名称未定 りん「りんの大冒険がいいよ!」
PR
32/75

まずは準備

「今日は酷い目にあったよ」

 隣を歩くりんがブツブツとこぼしている。

 まあ確かに酷い目にあったのは否定しない。

 あの緊張感に満ちた放課後の教室は色々な意味で心臓に悪かった。

 こうして無事に家への帰途につけて本当によかった。

「確かに番長とか出てきた時にはどうなるかと思ったな」

「違うよ~ボコスカあおちゃんに叩かれた事だよ」

 そっちの方を気にしてたのか……。

 それ以前に、反省という気持ちは一切ないのかお前!?

「だから、しゃざいとばいしょうを求めるよ!」

「…………」

「具体的には……SPデラックスパフェ!!」

 グリグリグリグリ~~~。

「ぎぃにゃ~~~」

 う、つい手が出てしまった。

「あ……あおちゃん……今日は凄く酷いよ……」

「りん、居眠りの反省を少しはしろよ。あと、今日はモンスターと戦うんじゃなかったのか?」

「ああああ~~~」

 うん、思いっきり忘れてたわけだな。

「どうして、家に帰ってるの!? 今すぐ行こうよ~」

「まずは家で準備してからだ」

 そんな訳で、準備を整えるために家に帰るのだった。

 って、りん走るとこけるぞ。

 ベシン

 ああ、やっぱり。



 家に帰り着くと、今にも飛び出しそうなりんに汚れても良くて動きやすい服装に着替えさせる。

 その間に俺はPCでいつものステータス画面を確認する。



 名前:来栖川 葵

 職業:勇者Lv10

 性別:男


 HP :88/88

 MP :62/62

 SP :13

 EXP :920/1200(経験値取得履歴)

 力 :11

 体力:12

 知力:12

 魔力:12

 速度:11

 幸運:10



 経験値が多少増えてるだけで昨日から変化は無いな。

 次はりんだ。ここしばらく怖くて見ないようにしてたが、どうなっただろう?



 名前:東堂 凛(代理操作:来栖川 葵)

 職業:遊び人Lv15

 性別:女


 HP :75/83

 MP :40/40

 SP :21

 EXP :1552/1800(経験値取得履歴)

 力 :8

 体力:9

 知力:4

 魔力:5

 速度:7

 幸運:15



 うわLvが5つもあがってる。

 HPだけは俺に追いつきそうだな。

 能力値はあんまりあがってないけど、特に知力。

 う~ん本人反映してるのだろうか?

 あと、HPが減ってるのは俺がやったグリグリのせいだろうな。

 

 ステータスの確認が終ったところで、次はスキルだな。

 普通のゲームだったらここでポイントとスキルの取捨選択で迷うところなんだろうけど……。

 なぜかやたらとSPが増えるからな取れるもの全部取ってもポイントあまるしな。

 もしかしたら、先々ドカンとポイント必要なスキルとかあるのかもしれないけど、そうなったらそうなった時だな。

 取れるものを全部取得してしまおう。


 剣装備(SP1)、強攻撃(SP2)、鎧装備(SP1)、状態異常回復魔法(SP1)、調べる(SP1)、フレンドリスト(SP2)、アイテム図鑑(SP2)、モンスター図鑑(SP2)のスキルを取得する。

 計SP12P一気にSPが残り1になってしまった。

 後で困ったりしないよな?

 ま、気にしてもしょうがない。今出来る準備を最大限にしておこう。

 次はスキルの設定だ。

 アクティブスキルは多分『強攻撃』と『調べる』だけだろうからこの二つを確認する。

 まずは『スキル発動設定』で発動可能にする。

 次に『スキル名設定』で強攻撃を確認すると……。

 スキル名が『えい!』となっていた。

 う~ん、スキル発動の掛け声として『えい!』はちょっと……。

 『一撃必殺!』と書き換えておこう。

 『調べる』も発動可能に、『スキル名設定』はそのまま『調べる』

 情報を調べたい時にそのつど『調べる』と唱えるのもな……。

 『サーチ』に変えておこう。


 後は……。

 装備関係はパッシブだろうし……。

 あ、もしかしてスキル取得すれば装備が出来るのか?

 押入れの奥に封印したりんの仕込み刀を取り出してみる。

 う~ん、装備欄には追加されてないな。

 木刀やナイフも試してみたがやっぱりダメだ。

 モンスタードロップで武器を手に入れないと無理なのか、やっぱり。

 まあ、スキルの設定も一応確認したが、思ったとおりパッシブで効果はすでに発動していた。

 ……。

 てことは、今『剣装備』とる意味なかったのか?

 ま、気にしないでおこう。

 そのうち剣もGETできるさ。


 次は魔法だな。

 今使える魔法は

 

 火        3(43/70)

 回        6(319/630)

 回復小・範囲   1(1/10)

 状態回復・単体小 1(0/10)


 この四つか。なんか回復系ばっかりな気がしないでもないが。

 一応4つとも発動する設定になってる事を確認する。

 あとは、魔法名だけど……。

 今回はレベリング用に回数使う事が目的じゃないから文字数増やしておいた方がいいのかもしれない。

 前回、回復も殆ど効果なかったし、火も結構な回数必要だったからな。

 さて、問題はどのくらいの文字数(消費MP)にするかだな。

 50文字とかの呪文のような奴にしてしまえば相当威力はありそうだけど、1発しか使えないし。

 スライム相手につかってもオーバーキルになりそうだしな。

 そもそも、魔法の威力がいまいち不明ではあるんだよな。

 どうしたものか?


 そんなことを考えていて時間がたったのだろう、

「あおちゃん~準備できたよ~」

 りんが、ジャージに着替えて俺の部屋にやってきた。

 ま、朝の着膨れ装備と比べたらよっぽどましだな。

 俺もGパンにトレーナーだしな。

 皮の鎧とかを用意できるわけもないし。

 そもそも、そんな格好で町を歩きたくないしな。

「早く行こうよ~~~」

「ちょっとまて、もう少し準備する」

 う~ん、この調子だとりんはあんまり待ちそうにないな。

 何か時間稼ぎできるものは……。

 あ、そうだ。

「ちょっと試してみるか」

「え? なにを?」

「サーチ」

 りんに向けて『調べる』スキルを使ってみる。


 りん

 遊び人Lv15

 HP75/83

 MP40/40

 

 りんの頭の上に簡単なステータスが表示された。

 PCではなく、りんの頭上何も無い空中にテレビの画面のテロップの様に。

「うわ~なにこれ~」

 りんが驚いた様子を見せてるって事はりんにも見えるって事か。

 今度は自分に向けても使ってみる。

「サーチ」


 あおい

 勇者Lv10

 HP88/88

 MP62/62


「あおちゃんにも出た~~~」

 う~ん、モンスターとの戦闘中はPCでHPを確認するのもきつかったが、これなら問題ないな。

 今回のスキルで何気に一番役に立つのかもしれないな。

 りんは空中に出現した文字に手を伸ばして掴もうとして空振りしていた。

 まあ、触れるわけ無いよな。

 それでも飛び跳ねて何度も無駄な努力をしている。

 これでしばらく時間は稼げそうだな。


 さて、魔法はどうするか?

 どのくらいの消費MPでどのくらいの効果かがわかれば楽なんだが。

「あ、これも試してみればいいのか」

 りんのHP75/83の表示をみて思いつく。

「回」

 りんを緑色の淡い光が包み込む。

 りんのHP75/83の文字が緑色に光って、HP76/83に変化する。

「HP1しか回復しないのかよ!」

「うわ~緑色になって、ふえた~~」

 うん、どおりでスライムと戦った時回復した気がしなかった訳だな。

 となると、1文字程度では使い道は無いな。

 う~ん、回数も考えると……5文字でいってみるか。

 名前は……適当でいいや。

 『いやしの雫』

 これで、なんかそれっぽいしな。

 もう一度試そう。

「いやしの雫」

 今度の緑色の光は少し強くなったような気がした。

 りんのHPはHP83/83に全快した。

 うん、『回』だとMP1でHP1回復だったのが、『いやしの雫』でMP5でHP7以上回復か。

 やっぱり効果としては1文字は効率悪そうだな。

 『火』の方も変えておこう。

 面倒くさいから『ファイヤー』で……。

 5文字だしこれでいいや。

 あと、『回復小・範囲』はデフォルトのままでいいや。


 それから『状態回復・単体小』は1文字にしたらお徳かと思ったが……。

 スキルの説明を読んでみると。

 消費MPは状態異常ごとに固定で回復できる状態異常は熟練度があがるにしたがって増えるようだった。

 文字数は5文字以上じゃないと失敗確率が発生するとか……。

 ま、これもデフォルトでいいや。

 ただ、熟練度1の時に回復できる項目で毒って書いてあったのが凄く気になった。


「あおちゃん~~~いこうよ~~~はやく~~~」

 もう、『調べる』の効果に飽きたか、りん。

 あとは、りんのスキルを設定しようと思ったんだが……。

「はやく~はやく~~」

 後ろでうるさくされながらやるのも嫌だし、そもそも遊び人に有用なスキルなんて無いだろうから、まありんのスキルはいいや。

「解った解った、じゃあそろそろ行くか~」

「やった~~~いざゆこう~モンスターたいじへ~だよ!」

 

 こうして俺たちはモンスター退治に出かけたのだった。

 思わぬ難題がまってるとも知らず……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ