66話 かわいがってあげるよ
パーティが終わった後、アオイとヒスイは宿にしている気まぐれ屋に戻ってきた。気まぐれ屋は営業が終わると従業員は皆、自宅へ帰るので宿泊するのはアオイとヒスイの2人だけだった。
「アオイ、怒ってます?」
寝る準備をして、ドレスから寝着へ着替えたヒスイはアオイに問うた。
「私、何かしちゃいましたか?」
ヒスイは不安気だった。
「ヒスイ、アルカディアと3曲踊っていたよね。」
「はい。それが何か?」
「だって3曲踊るということは愛を受け入れるということでしょ。」
「へ?何でですか?」
アオイはヒスイのその言葉で全てを悟った。
(そうか。ヒスイは知らないんだ。)
「ヒスイ。ダンスを3曲踊るということは相手の愛を受け入れるということだよ。」
「え?そうなんですか?私は別にアルカディアを好きなわけじゃないです。感謝はしてますが。」
「じゃあ、誰が好きなの?」
ヒスイの目は明らかに泳いでいた。
「わ、私は…。」
(そうか。ヒスイは知らないでアルカディアと踊っていたんだ。ヒスイらしいや。)
アオイはホッとすると同時にヒスイにちょっとだけ意地悪したくなった。
アオイはヒスイの頭に手を乗せると優しく撫でた。
「良い子、良い子…。」
「アオイ、何ですか?」
「可愛がるって約束しただろ?」
ヒスイは少し膨れてアオイを見た。
「可愛がるって違う…。」
「じゃあ、どうすれば良いの?」
ヒスイは顔を真っ赤にして俯いてしまった。
「アオイは意地悪です。」
「どうしてほしいの?ヒスイは?」
アオイはヒスイの肩を抱くと寝着の上から優しくヒスイのことを抱きしめた。
「アオイ…」
ヒスイもアオイのことを抱きしめた。
「アオイ、私のことを可愛がってくれるって。この前みたいにしてほしいです。」
ヒスイはアオイの目を覗き込むとその唇にキスをした。
「私はアオイが好きです。」
アオイはヒスイの柔らかな唇の感触にぶるっと震えた。
「ヒスイ…。よく言えました。」
アオイはヒスイの上着を脱がせるとヒスイを抱きしめた。
・・・・
ヒスイは電気が走ったような快感を感じていた。その快感は幾重にもヒスイの身体を伝わった。そして、ヒスイはそのまま快感に耐えきれずに失神していた。
「ヒスイ?」
アオイは気を失ったヒスイにシーツをかけるとそっと抱きしめた。
「おやすみ、ヒスイ。」
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