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55話 侯爵奪還作戦

「何でアルカディアが班長なの?」

「はい!私を含め、10名が情報部へ出向しております!ここへは近衛騎士団としてではなく、情報部として着任しています!」


 ハキハキと答えるアルカディアに苦笑しながらアオイはヒスイを振り返った。


「情報部ならバレないようにバールミン侯爵を奪還しても良いということだよね。」

「はい、そういうことだと思います。」

「アオイさん、ヒスイさん。バールミン侯爵の所在がわかりました。」

「エリオットさん、場所は?」

「はい、バールミン侯爵邸の3階、侯爵の執務室です。」


 アオイもヒスイも違和感を感じた。


「エリオットさん、いくら何でも場所がわかったタイミングが良すぎませんか?」

「我々情報部の力です!と言いたい所ですが我々もそう感じています。」

「うむ、罠であろうな。ブエノスは刻印魔法を得意としている。何らかの仕掛けがあると見た方が良いな。」


 アルデイがアオイを見ながら唸るように言った。


「アオイ様、こちらの御仁は?」

「ああ、アルカディアに紹介してなかったね。六英雄の竜騎士アルデイだよ。」

「アルカディア、アルデイだ。よろしく頼む。」


 アルカディアは目を白黒しながら平伏した。

 アルデイはアルカディアの様子を一暼してからアオイに向き直った。


「俺は戦力にならない。長い時間戦うことができないからお前の足を引っ張ってしまうだろう。アオイ、どう攻める?」

「ブエノスの狙いは最終的にはヒスイだと思う。なので私としては侯爵が囚われている所には1人で行きたい。そのための援護をヒスイを含めた皆にお願いしたいのだけど…。」


 アオイはヒスイに思いっきり睨まれていた。


「うん。よし、ヒスイ。一緒に侯爵を助け出そう。エリオットさん、できるだけ詳しく侯爵邸を図解して。」


 エリオットは大きな机に白墨で侯爵邸の見取図を描いた。


「アルカディアとアサインさんは2班を編成して。それぞれ2箇所、正面玄関とここ、キッチンへの通用口から侵入。正面玄関は派手に突入して敵兵を揺動。もう一班は通用口を確保すること。私とヒスイは正面玄関の騒ぎに乗じてここ、侯爵の執務室に近い窓を破って侵入する。侯爵を確保したら通用口まで最短で抜けるからもう一班は侯爵を連れて撤退。殿は私とヒスイで努める。最終局面は私が光の玉を上空に上げるから、その合図があったら必ず撤退すること。」


 アオイは皆を見渡して続けた。


「班の編成が終わったら奪還開始だ!」

 


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