表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/153

48話 竜騎士アルデイ

お読みいただき、ありがとうございます!「いいね」や「ブックマーク」を挟んでいただけると励みになります!これからもアオイとヒスイをよろしくお願いします。

(ヒスイが心配しているなぁ。早く行かなきゃ。)


 アオイは足を動かすが足元の泥沼が邪魔をして前に進めない。そして泥沼はどんどん深くなりアオイを沈めようとする。


(早く行かなきゃならないのに!)


 アオイが絶叫すると同時に全身を激痛を襲った。


「痛っ!」

「目が覚めたか?」

「ここは?私はどうなった?」


 アオイは見覚えのないベッドに寝かされていた。


「私はどのくらい寝ていた?」

「今は夜明け前だ。アオイは8時間くらい寝ていた。」

「あなたは?何故、私の名前を?」


 男は被っていたフードを脱いだ。男は60歳くらい、精悍な顔立ちをしていたが、肩口から右腕がなかった。。


「アルデイ…。」


 男は六英雄の1人、竜騎士アルデイだった。


「懐かしい闇魔法を感じたので来てみたらアオイが倒れていた。」

「ありがとう。助かったよ。」


アオイは力なく答えた。


「アオイ、まだ闇の力が戻ってないのだな。こんなにやられるなんてな…。」

「うん、闇魔法は使えないに等しいよ。」


アオイのその声色はとてもせつなく響いた。


「ブエノスが相手か?」

「そう。強敵だ。でも行かなきゃならない。教団は放っておけないから…。アルデイ、お願いがあるの。」

「なんだ?アオイの頼みなら大抵のことは聞くぞ。」

「気まぐれ屋に私の相棒がいる。ヒスイっていうの。私がここにいる事を伝えてほしい。」

「わかった。ヒスイ、アオイの相棒をここまで連れてこよう。」


アオイは安堵した表情を見せた。


「ありがとう。アルデイが一緒なら安心だ。」

「アオイ、俺が戻るまで大人しくしていろよ。」

「うん、どのみち動けないからね…。」


 アルデイはアオイの額に手を置くと静かに部屋を出ていった。




 

 アサインとエリオットに仮眠するように進められたが、ヒスイは一睡もできなかった。もうすぐ、朝になる。


「アオイ…。」

 ヒスイはすぐにアオイの元へ駆けつけたかった。だがそれが出来ない自分に忸怩たる思いだった。


「アオイ…。」


 何度その名前を呟いただろう。その時、店の雰囲気が変わったことをヒスイは感じた。


(もう店は閉まっているのに…。)


「エリオットさん、何かあったのですか?」


 ヒスイは隣の部屋にいるはずのエリオットに声をかけたが返事はなかった。ヒスイは矢切を抜くと簡易ベッドで仮眠していたアサインを起こした。


「アサインさん、何か変です。」


 アサインはすぐに起き上がり、剣を手にした。


「エリオットさんと誰かが、店の外で話をしてますね。尋ねてきた人は手練です。」


 ヒスイはそっと扉に近づくと話し声に聞き耳を立てた。


「アオイを預かっているとヒスイに伝えて欲しい。」

「それはどういうことですか?」

「文字通りの意味だ。」


 ヒスイは戦慄した。


(アオイを預かっている?こいつがアオイを捕らえているというのか!!)


 ヒスイは扉を蹴破ると魔素を地面に練り込み、ゴーレムを作り出した。そしてアルデイへ問答無用でゴーレムの突きを叩き込んだ。アルデイはその攻撃を左手でいなした。ゴーレムは体勢を崩して倒れ込んだ。すかさずヒスイは矢切をアルデイへ振るった。その斬撃はヒスイの怒りをはらんだ必殺の一撃だった。その刃はアルデイの右手を切り飛ばしたかに見えたが、実際ははアルデイの服の袖が切られて舞った。


(右手が無い!)


 ヒスイが認識した時、ヒスイはアルデイから魔素を身体に直接叩き込まれて動けなくなっていた。いや、動けないはずだった。


「アオイを返せ!」


 それはヒスイの魂からの叫びだった。動けないはずのヒスイの身体が振えた。そしてヒスイは立ち上がったのだ。


「先の一撃といい、立ち上がった胆力といいアオイが相棒に選ぶだけはある。」


 アルデイは呟くとヒスイに語りかけた。


「剣を納めてほしい。アオイに頼まれた。お前に迎えに来てほしいそうだ。俺が案内する。」

「あなたは何者ですか?」


 ヒスイの問いに対するアルデイの答えはここに居合わせた騎士達を戦慄させた。


「竜騎士アルデイという。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 虎のようになってしまったヒスイちゃんでしたが、アルディさんが切られなくて良かったです。ガチの剣撃でしたね。敵に回すとおっかないお嬢さんだと感じました。アオイとアルディさんの距離感も素敵な雰…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ