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33話 闇の力

「オンジンさん!」

「アオイさん、ヒスイさん。無事でしたか!」


 オンジン達の商隊の面々とは宿に向かう途中で行き合った。


「ガムがこちらに向かってくる兵士達を察知してくれまして、逃げ出したところです。ただ、追われてます。」

「ガム、良くやった!」


 アオイは嬉しそうにガムへ声をかけた。


「いえ、アオイさんに魔素のコントロールを教えてもらってなかったら危なかったです。」

「あとは任せて。」

「アオイ、10人くらいです。1人魔剣持ちがいる!」

「魔素を抑えている。あいつは強いよ。」

「アオイ、気をつけてくださいね。」


(オンジンさん達は泳がされたのかな。オンジンさん達を庇いながらの戦闘はこちらに部が悪いと思ったのでしょうけど!)


 ヒスイは矢切を抜くと鉄を纏わせ、鞭のように振るった。次々と兵士達が倒れていき、程なく兵士は皆、その場に蹲っていた。


(よし!あと1人。)


 アオイは残りの1人である黒い鎧を身につけ、魔剣を持った剣士と対峙していた。


「あんた、何物なの?」

「おまえがアオイか?」

「へえ、私を知ってるんだ。」

「闇の子よ。貴様は邪魔なのだ。」


 その剣士の魔剣から放たれた一撃は鋭かった。剣撃から放たれた闇の魔素はアオイのレジストに弾かれたが後ろの壁を脆く砕いていた。


「私が知る限り、闇の魔剣は3本ある。魔素喰、腐敗毒、闇切だ。おまえの剣は腐敗毒だな?オリジナルだ。」

「そうだ。おまえの魔剣は宝の持ち腐れであろう。私がもらい受けよう。」


 剣士は上段からアオイへ切り掛かった。アオイは虹丸を抜き、剣士の剣を受けるがその一撃は重たかった。アオイは虹丸で重たい斬撃を受け流しながら右手に魔素を集めて光の玉とし、剣士の乱打を潜り抜けて、その腹に叩きこんだ。だが、


「良い鎧を着ているね。でも反吐が出る…。邪悪な気だ。」


 アオイが叩き込んだ魔素は剣士にダメージを与えてはいたが、鎧に多くを掻き消されていた。


「さすがに魔素をよく使いこなす。」


 打撃によって片膝をついた剣士は、よろめきながら立ち上がると魔剣に魔素を込めはじめた。


「ヒスイ、あれはやばい。皆んなを遠くへ!」

「アオイ!」

「早く。」


 アオイは虹丸を鞘に戻すと居合の形を取り、魔素を込めた。


「皆さん、早く。ここから離れてください。」


 ヒスイが叫び、皆を誘導するとオンジン達が慌てて駆け出した。

 剣士は魔剣に充分な魔素が溜まると一気に振り抜いた。オドロオドロしい気配が魔剣から発せられ、闇の妖気がアオイを襲う。


「でやー!」


 アオイも気合いを込めて虹丸を鞘から振り抜く。光の濁流が幾重もの刃となって妖気と衝突した。魔素のぶつかり合いは周囲に散り、建物を砕いていった。


「アオイ!」


 ヒスイは魔素を練り、砕け飛ぶ建物の破片に練り込むとゴーレムを作り出し、剣士を襲わせた。だが、ゴーレムは剣士に届くことなく、妖気を浴びて砕け散った。


「!!」


 アオイはそこに剣士の隙を見出した。魔素をもう一本の刀に込めると鞘から抜き、魔素の刃を叩きつけた。それは光の濁流に比べるととても弱い力だったが剣士の身体に届き、その手首に傷を与えていた。


「これほどとは!ここまでか!私はベガス!アオイ、次はお前の命をもらい受ける!」


 剣士は身をひるがえすと夜の町へ消えていった。


「今のは闇の力…。」


 ヒスイはアオイが放った攻撃を見てつぶやいていた。


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― 新着の感想 ―
[良い点] ベガスさんは逃げっぷりがとても素晴らしかったです。とても強そうで邪悪そうでしたが。アオイちゃんとヒスイちゃんの連携の前にはたじたじでしたね。今回もとても面白かったです。
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