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可愛い兄弟を愛でた後、昼ごはんを食べて、そのまま外へ向かった。屋敷の外では自警団が稽古していた。俺もそれに混ざる。木剣はまあまあ軽く、俺でも持てる。素振り百本、そのあと型の練習、打ち合いとなる。俺も混ざる。素振りも厳しいが型と打ち合いも更に厳しい。流石に6歳児相手に本気でやりはしないが、それでも手を抜きまくるという事もなく、普通に打ち合えていた。大人の一撃は重く鋭いが、こちらは軽く鋭いと言った感じだった。
そんな俺も身体強化の魔法を使えるようになったため更に訓練は激化した。今は団長と打ち合っていた。団長の水平切りを躱し、股下をスライディングで通り抜ける。すぐざま立ち上がり思い切り、切り上げを放つ。すんでのところで木剣で止められてしまった。父から止めの声がかかる。ふうと一息つき顔を上げる。何とも、楽しかった。勝ちは収められなかったがいいとこまで行った。団長も一息ついているところだった。
「ふう、あぶなく坊主から一本取られるところだったぜ、あぶねーあぶねー。」
「あともうちょっとなのになーーー!」
「へっ!まだまだ負けねえぜっと!」
「ふふふふ、今に見ててよ」
「くっ、俺もお館様みたいに強くならねーとな!」
今日はこれで終わりだ。自警団の皆が頑張ってくれたので今日は母さんと主婦のみんなで作ったピザでパーティだった。ピザは俺が教えた。教えた際にどうやって思いついたのか聞かれたので粘土こねてて思いついたと言って置いた。「ふぅん、そうなんだぁー」と疑っていたが、母さんも美味しい物には寛容らしく何も言わずにいてくれた。ピザ生地を皆でこねて伸ばす。そこに具材をトッピングしていく。男たちも興味深々だった。
トマトソースにバジルにチーズそこにオリーブオイルをたらして焼き上げていく。一気に5枚も焼いていく。俺特製の窯を作ってある。ピザ窯だ。さあ実食!
「うーーーーん、美味しい!これぞピザって味だね。みんなもどうぞ?」
「これは旨そうだ。団長の俺がいただこう、う、旨!!!なんじゃこりゃ!!!止まらねぇー!!」
「やっぱりガルの作ったこれは美味しいな、自慢の息子だ。」
ガル、団長、父さんの順に感想を言っていく。するとちょうど行商の馬車が通りかかった。
「こんちは、騎士様、良い所にちょうど今月の定期便です、ご入用の物はありませんか?」
都商人が言う。ふむと考えて俺が一言。
「砂糖はありますか?」
「ええ、ありますとも!いかほど必要ですかい?」
「あるだけ欲しい、収穫祭に使うから!」
「はい、わかりやした。これで全部です。代金はどうします?」
「ピザのレシピを売るよ!」
「ピザ?はてどんなものでしょう?」
「これこれ!食べてみて!!出来立てだから!!!」
「どれどれ、いただきやしょう。う、美味い、これはすごいですぜ!!う、売れます、レシピの2割でどうです?」
「うん、いいよ。砂糖はそこから引いといてね、はいレシピ」
「うおぉおおおお!これがレシピ!!!すげーーです!!!」
行商人が喜ぶ。金のなる木を見ているからだろうか、すごく興奮している。何とも嬉しそうだった。




