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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
5章 学校と転生した少女
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おまけ 王宮のお泊り会(前編)

1回で終わらなかったので、前編と後編? 分けました。

名前修正です! 申し訳ない!

 私達は王宮の前に立って、王宮を見上げていた。


 そばに居るのは、私を一番左端にしてエンカ、ハナさん、セリカさん、メルトさん、エオリアさん、カルネルさん、セリーナさん、ノーム、ナタリアさん、料理研究部の3人、ミネールさん、ホフォードさんがいた。

 何故ここまで大人数なのか、それは……ミネールさんとホフォードさんからが始まりで。

 話は3日程前の放課後。



 私は何時もの様に魔術研究部に訪れていると、ミネールさんが入ってきて。


「ホフォードさん、そういえば……次のお泊りにマリアさんも誘う?」


「お泊り?」


「えぇ……誰かの家に全員泊めてもらって、色々するのよ」


 色々って何よ、前世なんてそんな事したことないわよ。いや、友達居なかったとかじゃないわよ? 本当よ、ただ……遊びに誘う程じゃなくて。

 ということで、3人で誰の家に泊まるかと言われると。私は別の国だし、ミネールさんは事情があって無理だと言うし。自然とホフォードさんになるんだけど……。


「私の家はダメ!」


「どうして?」


「あぁ……貴女また、散らかっているのね」


 家事あまり得意じゃない? 少し見てみたい、絶対見たら片付けたくなるけど。私がウズウズしていると、ホフォードさんが「ダメったらダメです!」と断固拒否したため。どうしようかという話になった。

 そこで私は気軽に話せそうな、ナタリアさんに聞いてみた。


「私? だって、別な国じゃない。それにしても面白い事考えるわね、それならあの2人に聞いてみれば?」


 という事で、カルネルさんとセリーナさんの所、庭園に行くと。


「私の家に? ごめんなさい、その日は貴族達の食事会をするらしいの」


「私の家もダメですね。面白そうなので、参加はしますよ」


 中々上手く事が進まない物ね。唸っていると、ちょうど良くここを通りかかったのか。話して歩いている、エオリアさんとノームがいた。

 どうせだし、この2人にも聞いてみようかしら。


「エオリアさん、ノームさん~」


「どうしたの?」


「……マリアさんごきげんよう」


 ノームは相変わらず、余程人目が無いと。馴染みのある喋り方みたい……「疲れるし、私の事わかってるならいいじゃない」という事らしい。エオリアさんも何時もの消えそうな小さい声で挨拶してくる。


「それがね」


 これまでの事を喋ると、ノームもエオリアさんも興味深々だけど。

 ノームは「ごめんなさい、貴女達を連れて行くと何が起こるか保証出来ないの」とかエオリアさんは「……遠い国なので無理ですね……ごめんなさい」と謝っていた。

 何されるのよ!? 監禁とかされかねないから、細かいことは聞かないでおくわ。というとノームも「うん、聞かない方がいいわ」と言うので、馬鹿にできない。


「なら、保健室のあの人は?」


 セリカさんかな、どうせだしダメ元で行ってみようかな。

 2人も「(……)面白そうだから行く」という事なので着付いてきた。いや、みんな面白そう。とういう理由

で来るけど、何か起こるわけじゃないわよ?


 保健室に着いて、扉を開けると。みんなで入ると迷惑なので、私だけ中に入りセリカさんが私達に気づいた。


「あら、どうしたの? こんな大勢で」


「セリカさん、少し聞きたいことが……」


 お泊まり会の事を喋ると、唸って「私の家じゃこんなに人は入れないわ」と言う事らしい。1人暮らしでしかも部屋が狭いらしい。

 う~ん、残念それならいっぱい人が入っても大丈夫な家……貴族の家だけど他に居ないかな。セリカさんも「やるなら、私も誘って面白そうだから」みんなそんな理由ね。


 取り敢えず、手当たり次第に知り合いに聞いてみる。

 エンカやメルトさんに聞いてみたけど。やっぱりダメみたい……だけど2人共「やるなら、私も呼んで!」という事で……更に人数が増えた。


 そしてとりあえず、今日は諦め。みんなに「明日、探してみよう?」という事でそれぞれ解散していった。

 私だけになり、料理研究部に顔出してみた。


「「「お姉様! 今日も可愛いですね!」」」


「あ、ありがとう……」


 入ってきて、3人がこちらを見つけると笑顔で言ってくる。ハモって聞こえるから、やっぱりあの3人組の娘なのでは……。

 最初からこんな感じに話しかけられて、びっくりしない方が凄いと思う。そろそろ、あの3人と同じで慣れそうよ。


 どうせならという事で、3人にも聞いてみる。


「少し聞きたいのだけど……」


 大人数が泊まれる場所は無いかを3人に聞くと「う~ん、無いですね」「宿屋じゃ無理ですし」とそれぞれ口にした。気になったのか、1人がこちらに聞いてくる。


「何かやるんですか?」


「えっと、お泊まり会をしようと思って」


「「「私達も行きます!」」」


 即答だった……。というより、なんで私の周りはこういう事好きなんだろうね?

 という事で3人も追加になったまま、解決策は見つからなかった。


 明日の放課後、街をケルトさんと2人で歩いていた。

 ふと、昨日の事を思い出してケルトさんにお泊りの事を伏せて聞いてみる。


「ケルトさん、ここら辺に大人数で泊まれる所無いですか?」


「大人数で泊まる場所ですか?」


 ケルトさんも唸っていた。待っていると、奥からナタルさんとハナさんが歩いてきた。

 私達には気づいてないようで、私は少し近づいて挨拶をする。


「こんにちわ、ナタルさん、ハナさん」


「おぅ、どうした今日は学校じゃないのか?」


「終わったので、こうやって少し探しものです」


 そういうとハナさんが「何か落としたの?」と聞いてきたので、私は「大人数で泊まれる場所を探してるんです」と答えた。


「あるか? そんな所」


「あるとすれば……あれよ」


 ハナさんは横にある建物を見て言った。そう、王宮を見て。

 それは盲点だったわ、確かに生活も不憫じゃない上に。何か起こっても対応出来て、一番安全な宿と言えるけど……。


「許可貰えるの? 一応、というか王の住む場所でしょ?」


「う~ん、それは聞いてみれば? あ、私も呼んでね。楽しそう」


 うん、ハナさんも来るとは思わなかったけど……ここまで来たら人数関係ない気がする。2人と別れ、王宮に入っていく。

 中に入るとメイドさん達が「あ、マリア様。あの時はありがとうございました」と大人数で頭を下げられた。

 何? ど言うこと? 私何かまたやった? とオロオロしているとケルトさんが耳打ちで。


「……ほら、厨房の事ですよ。きっと」


「なるほどね」


「はい、ですので。まぁ……バレて怒られちゃいましたが、国王様が何時か呼びたいと言ってましたので。丁度いいかと」


 私は困ってそうだったから、やっただけよ。

 でも、何事無くてよかったわ。その事が原因で解雇になっちゃったら、落ち込んじゃうわ。


 という事で、笑顔のメイド達に導かれ。国王様と王妃様が居る部屋に案内される。

 ノックをすると「入れ」という声が聞こえたので扉を開ける。


「「失礼します」」


「おぉ、何時お呼びしようか迷っていた所に。今日は運がいい」


「そうですわね」


 2人共元気そうですね。笑顔で2人は笑いあっていた。

 国王様は、コホンッと1つ咳払いすると。私達にキリッとした顔で、こちらを見てきた。


「こちらは礼をしたいが、そちらは何かの用事だったのであろう?」


「あ、はい。実は、仲良しの友達で泊まれる場所を探していて……失礼を承知で泊まらせて貰えないかと……」


「なるほど」


 国王様は、唸ると。そばに居る王妃様が「いいですよ、予定は何時なのですか?」と笑顔で聞いてきた。

 私は「嘘……本当にいいの?」と呟いてしまったが、慌てて答える。


「えっと、2日後の学校が休みの日なんですけど」


「あら、丁度いいかもしれませんね」


「そうじゃの、実はな。儂等はメイド達も人、仲良くしたいんじゃがどうしても1歩引かれての」


 なるほど、確かに国王様と王妃様じゃ恐れ多くて触れないかも。

 私は「王妃様も参加してみます?」というと王妃様は「あら? いいの、こんな若い人達の所に入っても」と言っていたが。


「大丈夫ですよ、大人の方も居ますから」


「それなら、喜んでするわ」


 私は勢いで言ってみたけど、許可もらちゃったよ! 王妃様も入るって? 嘘自分で言っておいて何言ってるの? という感じだし……。


 そうして、私は王宮を後にして寮に戻っていった。

次は、冒頭に戻りつつ1日を書いく予定です

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