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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
5章 学校と転生した少女
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おまけ 人助けは日常茶飯事と1人の笑顔

前半は喫茶店、後半は寮

 私は、のんびりとケルトさん話をしていた。


 内容は今後学園で何をしたいとか、街の何処が違うだとかをケルトさんと。お互いに聞いたり、話したりした。

 考えてみれば、喋る事はあっても色々な事に巻き込まれて。緊張感のある話しかしてないよね。


「そういえば、こうやって話すのも久しぶりね」


「そうですね、ゆっくりしている時間は少なかったかもしれませんね」


 ケルトさんは「主にマリアさんに振り回されてですが」と付け加えた。どういう事よ~、私が何時も面倒事を持ってきてるみたいじゃない。

 まぁ、パーティ前の4日間は確実に、私が振り回したけどその他の出来事は私が意図したものじゃないわよ。

 講義をしていると、注文した物を届けにウェイトレス姿の子が歩いてくる。


「お待たせしました、カフェオレを2つですね」


「ありがとう~」


 特に何をするわけじゃないけど、迷惑にならない程度には居るつもりだし。

 私は持ってきたカフェオレが入っているコップを持ち、口に持っていった。そして何故か持ってきた子はこちらの反応が気になっている様子だった。


「どうしたの?」


「い、いえ……なんでもありません、それでは失礼しますね」


 私が声をかけると慌てて、ウェイトレスの子は走って行ってしまった。コップを持ってくるのに使ったおぼんを置いて。

 何があったのかしらね、私ここに来てからそんなに経っていないから。面倒な事じゃ無ければ気になるわ。


「僕が届けてきましょうか?」


「いいわ、私が行くから」


 ケルトさんは「また何か起こりそうですね」と呟いた。失礼ね、私はおぼんを置いてくるだけよ。

 私は席を立って、さっきの子が入っていった中に行く。


 扉を開けると、何やら不穏な空気が漂っていた。


「おい、なんとかならねぇのか!」


「オーナー! 流石に無理ですよ! 食事を作るだけの人が足りません!」


 う~ん、また何か厄介事があるわね。誰か狙ってるんじゃないかしら……そんな人が居たら殴るわ。

 私は、扉を少し開け覗いてる感じになっている。そして当然気づかれるわけで……。


「あれ? オーナー、お客さんですよ」


「どうしたんですか? 一応、一般人立ち入りは禁止になっているのですが」


「いえ……怒鳴り声が聞こえたので」


 私がそういうとオーナーと呼ばれた人は「すみません、今日に限って人手が足りないもので」と言ってる。

 人手? 何かヤバイ状況なのかな? 私に出来そうなら手伝うわよ。


「足りないなら手伝いますけど……」


「お客様に手伝ってもらうわけには……」


「ウェイトレスも足りないし、料理人も足りないのです」


 うわぁ~……それは大丈夫なの? どうりでこの子があまり慣れてない感じなのね。出来ないことも無いけど……。

 今日を休みの人数を聞いてみると、3人だった。料理人が2人、ウェイトレスが1人。

 通常、料理人が4人で行い。ウェイトレスが3人で回しているらしいのだけど……。


「私手伝いますよ?」


「失礼ですが、お料理経験や接客経験はありますか?」


「両方ありますよ、もし良かったら両方担当してもいいですし」


 オーナーとウェイトレスの子は2人でどうしようか悩んでいるようだ。

 私は「私の連れも居るので、ウェイトレスは男性でもいいなら居ますよ」と言った。すると、2人は頷いて。


「「お願いします」」


「は~い、それじゃあケルトさん呼んできましょう」


 その事をケルトさんに言うと「結局こうなるんですね……まぁマリアさんのそこが好きなんですが」と言われたので、私は照れて顔を少し赤くした。

 オーナーも合わせ全員は「この2人お熱い(わね~)」と言っていた。うぅ……ケルトさんは不意打ちで言ってくるから困る。



 実際の所、料理は簡単な物ばかりだったため。私は超速度で料理を作って……味が納得行かない所は、オーナーの許可の元。色々改良した。

 ケルトさんの接客は、女性客が沸いて大盛り上がりだった。そして料理の注文は途切れる事を知らなかった。

 何故なら、人から人へ繋がり……客を呼んでしまったのだ。上手いと評判があれば、誰かが噂をするように。


「大変でしたね……」


「そうね、まぁ……オーナー達の唖然とした顔は面白かったから、良かったわ」


 日が落ちてきて、ケルトさんは小さく「……そろそろじゃないかな」と呟いていた。私は気になったので「どうしたの?」って聞いてみると。


「何でもないですよ。さ、そろそろ寮へ戻りましょうか」


「そうね、流石に私もあんな事になるとは思ってなかったし。疲れたわ」


 ゆっくり、ケルトさんと話をしながら寮に戻ると。


 学校の門に、ナタリアさんとエオリアさんが立っていた。

 2人がこっちに気づくと、エオリアさんは手を振って呼んで。ナタリアさんは少しいたずらな笑みを浮かべていた。


「マリアさん、こっち~」


「2人共どうしたの?」


「ちょっと、見てもらいたいものがあるのよ」


 なんだろうか、ケルトさんも2人見て「間に合ってくれましたか」と言っていた。何だろうか私なんかやらかして、みんなでお仕置きとか? それだったら私逃げるわよ。

 学校の中に案内されると、真っ暗の部屋に案内された。

 やっぱり何かのお仕置き!? 私はしどろもどろになっていると、ケルトさんはそっと手を握って誘導してくれる。


「大丈夫ですよ、今日が何の日か覚えてないようですしね」


「え? えぇ……私は何も知らないけど」


 何かあった? う~ん、バレンタイン? いやそんな季節じゃないし……う~ん。

 すると女神が話しかけてきた。


――マリアさん、そういえば。ご自分の誕生日知らない? 何日か――


『う~ん、5月6日だったかな? 記憶だとそうだったわね、嫌な記憶が多すぎて封印してたけど』


――そうですよね、今日は5月6日。貴女の誕生日ですよ――


「え? そうだったの!?」


 私の驚きの声は響き、その直後小さな火が付けられた。

 ロウソクに灯った火はケーキを照らしていた。


「やっぱり知らなかったのか」


「「「しょうがないっすよ」」」


「ほっほっほ、儂は知っておったがの。めでたい日じゃ、喜んでおけ」


「みんな……ありがとう」


 ナタルさんの声に3人組が重なり、お爺ちゃんの声も入り。学園の一室を使った部屋が照らされた。

 そこには寮に住んでいるみんな……貴族、平民問わずいた。奥に国王様と王妃様がいて……今まで知り合った人達までいた。


 私は、何故かそれが嬉しくて。笑顔のまま、ポロリと涙が流れた。


 ずっと……1人だった、前世なんて関係なく。歩けば蔑まれ、口は開けば罵られた。平和な日本であれば普通は考えられないだろう。

 私が生まれて来なければ、よかったと言われた事が何回もあった。人と扱われず、誕生日なんてものは1回として祝われたことはなかった。


「ごめんなさい……、涙が止まらなくて……」


「いいんですよ、僕たちは貴女の全てを知っているわけじゃ無いけれど……」


「「「俺達は」」」


「友達だもんな!」


 ケルトさんに続き、3人組とオルドさんと続いた。

 周りの人達も頷いた。私は声を出して泣き出してしまった。


 私が落ち着くまでみんなは見守ってくれていた。

 話を聞くと、この時のために色々な事をしてくれたらしい。全員が一段となって、動いてくれたらしい。そして、ケーキを作るのに多大な時間と試行錯誤があった。


「みんなも食べよう? 私だけじゃ食べきれないわ」


 少し目が赤くなって、涙後がついているけど気にせず私は微笑み。みんなとケーキを食べた。

次のおまけは……お泊まり会? の予定

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