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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
5章 学校と転生した少女
96/136

おまけ 13歳の誕生日と周りの人々

複数視点です! 分からなくならないように、順番を後書きに書かせてもらいます。

凄く長いので、後書きの次話予告だけでも見てください!

誤字修正!

 私は少し暗い気持ちのまま、寮に帰ろうとしていた。


 だけど、ケルトさんが珍しく提案があるという。エオリアさんは寄る場所があるというので、別行動となった。

 珍しいけど、どうしたんだろう?


「それじゃ行きましょうか、と言ってもお店で話をしたいだけですが」


「そうなの? 2人で過ごすのは久しぶりだからいいかも」


 私は先程の事を気にしないくらいには回復したので、ゆっくりしたいと思ってた所。

 歩いて、少しの所にある。飲食店に入っていった。


――――――――――――――


 私はなんとか抜け出すことができた。でも、少し気になっていたのはマリアさんが少し無理した表情をしていた事。

 お婆さんと何を喋っていたのだろう? あの人が喋る事が私には理解が出来ないため、マリアさんは分かるようだけど。


「……今はやることやらないと」


 店を探さないと……ノームさんとメオドールさんが今探している。ケーキを扱う店舗を探している……そう今日はお姉様……マリアさんの誕生日なのだ。

 昨日の夜、疲れていたみたいだからマリアさんは気づかなかった思う。

 寮に戻り、マリアさんが部屋に戻った時に。ケルトさんに全員呼び止められ、話を切り出された。


「本人が気にして居ない……と思うのですが、明日は彼女の誕生日なんです」


 その話を聞いて、寮のみんなで祝おうという事になった。

 場所は学校、本当は今日登校日の予定だった。エンカ様に手伝って貰いなんとか許可を貰った。


 1つ1つ店に入っては確かめてみるけれど、そういうものを扱っている店がない。そもそも、ケーキと言う物自体あるか不明だ。

 回っているとメオドールさんとノームさんが歩いてきた。


「エオリアさんの方もダメかな? どうしようかな……」


「……どういう物かも、私は分からないから」


「しょうがないわね、私が作れれば良かったのだけど。そういうのは専門じゃないから」


 ケルトさんが言っていた。お父さんからの情報で、そういう物があるという話を聞いただけだから……。


――――――――――――――


 私としては、無い事自体。衝撃なんだけど……。

 転生って意外と不便なのね。前世なんて誕生日にケーキで祝うことなんて普通だったから。


「祝う本人なら作れそうだけどね、寮の食事なんて作るくらいだし」


「僕とエオリアさんが食べても美味しいから、本当だよ」


 喋った事なんて無いけど、昨日言っていた。エンカという人の言葉を真に受けると、そういうことなのでしょうね。

 詳しい人が寮にいるとは限らないし。

 貴族の情報網使って、もし見つけたとしても。今から取り寄せる事なんて出来ないし……。


「僕は父上に聞いてみるよ」


「……お願いします」


「それじゃあ、私とエオリアさんは一緒に探しましょう」


 そう言って、私達は動き出した。


――――――――――――――


 王宮に向かって歩いて行く、僕としてはどういう経緯であれ。助けてもらった人の誕生日は祝いたい。

 前の僕だったら「ふんっ、余計なお世話だ!」なんて言って、恩人にも憎まれ口で誕生日も祝わないと思う。


「それにしても、今思えば……僕のやってた事を考えると笑えてくるな」


 王宮に着くと、メイド達に許しを貰い。両親が居る部屋にノックをする。


「入れ」


「失礼します」


 父上と母上はびっくりされていた。まぁ僕がこんな事一度もしてないからだと思う。


「どうしたんだ? 珍しく真剣じゃないか」


「マリアさんの誕生日が今日だと聞いて、父上と母上に聞いてもらいたことが」


 僕はケーキという物を探している事、学校で祝うことを伝えた。

 父上は唸って「聞いたこともないが……何処かの特産品だろうか」、母上も「どういう物かも想像付きませんわ」と案の定知らないという結果になった。


「そうですか……」


「儂達としては恩人なのだから、見つけたいのだが……」


「そうですね……」


 そんな話をしていると、僕が入ってきた扉からノックの音がした。

 父上が返事をすると扉は開かれ、ナタルという方とハナという方が入ってきた。


「どうしたんだ? 弟の方がここに居るなんて」


「失礼よ、どうしたんですか?」


「それがな」


 僕が話した事を2人伝えると、2人共も首をかしげていた。

 ナタルは「ケーキだと? そんな物聞いた事が無い」と知らないようだ。一方ハナは「ケーキ? もしかして、お爺さんの所にマリアさんが作ったあれじゃない?」と呟いた。


「いや、あれはショートケーキと言っていたぞ」


「語呂という物もかもしれないわ、お爺さんに聞いてみる? 今なら女神とか言う小さい女の子と話してたはずよ」


「あれ、まだ続いてたのか……」


 僕らの事を置いて何か話しているが、心当たりがあるのなら。お願いしたい、僕達では情報が少ないのか力になれそうに無いから。


「今全員で探しているのですが、見つからず。お願いします、当たってみてください」


「あ、あぁ……思っていた性格と全然違うからびっくりだ」


 そうかもしれない、でもいいんじゃないかな。僕は嫌いじゃない。


――――――――――――――


 俺はただどうするか、事後処理を聞きに来た。だけだったんだがな……まぁあいつの誕生日か……。

 ハナの方に顔を向けてみると「私も祝いたいわ、それに手がかりは私達しか無いんだし」と言った。


「しょうがない、お爺さん所に向かうか」


「そうね、話は明日にします。それでは失礼します」


 俺達は一礼して、王宮を後にした。お爺さんが居る場所は、大通りで話しているらしい。


 王宮を出て、大通りを歩いて行く。見えにくい、建物の影の所で2人の喋り声が聞こえた。


「ん? どうした、ナタルとハナではないか」


「少し聞きたい事があってな」


 王宮での事を喋り、お爺さんは顎に手を当てて「確かに、作っていた所見ておった。しかし……儂でも知らん作り方だしの」と言っていた。

 やっぱりか……作れる奴が居ないとどうしよもないな。そういえば、ハナが料理出来たはずだが……。


「ハナ、やってみるか?」


「そのショートケーキはどういう作り方なの?」


 お爺さんから話を聞いて居るようだが、料理という物が出来ない。俺に取っては呪文の様に聞こえるな。

 その間に、横でションボリしている女神に話しかける。


「お前、知ってるか? ケーキを」


――知ってるわ、誕生日を祝うために使う。甘い食べ物よ――


「それは本当か! 作り方を教えてくれ!」


――知るわけないじゃない、あの女神なら知ってるんじゃない?――


 あの女神というのは、マリアさんについている女神の事らしい。お爺さんの説教の代わりに、連絡を取ってもらう事を約束する。

 どうしたものか、俺は役にたてなさそうだ。


「ハナ、知っていると思われる奴が来るから。そいつから聞いてくれ」


「そうなの? 意外と面白い作り方だから、こっちも作ってみたかったのだけど」


 料理がしてる時、楽しそうだもんなお前。


――――――――――――――


 私は、お爺さんの聞いた。作り方が凄く珍しい事に驚いていた。


「そんな作り方聞いたことも無いわ」


「そうじゃろ? 儂もこれでこんな美味いのが出来るとは思わないの」


 あの子本当に何者かしらね。女神やミナトが言う、転生とやらが何かあるのかしれないわ。

 まぁ私としては料理の幅が増えていいけどね。


 少しすると、綺麗な女性が光と共に出てきた。

 お爺さんの喫茶店で見た、あの人だったのね。


――それでどうかされたんですか?――


「それが……」


 私はこれまでの事を女神に言ってみる。本当に知ってるか不安になるけど、喋り終わると。

 彼女は、笑顔で。


――知ってますよ、作り方も知ってますし。あ、ちなみに。ショートケーキは6等分にした一片の大きさだからショートなんですよ?――


「そうなんですね、作り方を教えてもらってもいいですか?」


――いいですけど、材料が特殊で……そうですね、マルズダマ国ならあると思いますよ――


「なら儂が送っていこうかの、それなら時間もかかるまい」


 私が、彼女と話していると。お爺さんが名乗り出た。確かに可能ね……この人がいれば、何処へでも連れて行ってもらえそうね。

 まぁ、魔王何だけどね。こっそりマリアさんに聞いたから知ってる。


「それじゃ、ナタル荷物持ちお願いするぞ」


「俺かよ! まぁ確かに、役に立てないが」


「「「話は聞きやしたぜ!」」」


 うるさい3人組が来たわ。


――――――――――――――


 儂は、この数十年我慢して過ごしておったからの。マリアの誕生日とあれば全力で協力するわい。

 ワンダのせいで、誕生日は5歳から酷い目にしか遭ってない。


「「「荷物持ちなら俺達に任せてほしいっす!」」」


――そこまで、量はないですけど。失敗も考えれば丁度いいかもね――


「ほっほっほ、女神も行ってもらうぞ。急を要するからの」


 5人を儂の近くまで寄せ、杖を取り出し地面を一突き。

 目の前は揺らぎ、すると見慣れた景色が現れる。


「「「おぇぇ~~~!」」」


――汚い! しかも私の方で吐かないで!――


「ほっほっほ、まぁ慣れるまではそうなるの」


 転移魔法と言っても、万能じゃないからの。人や物が増えれば魔力は使うし、歪みは人に取っては酔いを引き起こすだろう。

 さて、そんな3人を置いて歩き出す。


「それじゃ行くかの」


「「「は、はいぃ!」」」


――賑やかですね~――


 そうかもしれんの。


――――――――――――――


 久しぶりね、こうやって人の街に降りて買い物なんて。

 どうせなら、ゆっくりしたいけど。魔王が許してくれなさそうだし~。


――ここの、これと……これと…――


「ほい、ほい」


 魔王は慣れた手つきで、物を掴んでいく。何度か来てるのかな……。


 食材を買って、私達は転移していく。


「「「うっぷ……」」」


――またなってるし……――


「1度で慣れるのはあの2人組くらいじゃわい」


 マリアさんの誕生日か~、まぁいいかもしれない。記憶の中とはいえ、あんな事があったのだから。

 私も~? 少しは祝いたいと思ったから。


 戻ってくると、ゲオールさんが追加でいた。


「大荷物じゃないですか、運びますぜ」


「ほっほっほ、ナタルは今必死に探している。2人を探して、こい」


「一気に転移する気か、犠牲者が何人出るやら……」


 そう言いつつも、ナタルは2人探しに言った。


 少しすると、エオリアさんとノームさんを連れたナタルさんが戻ってきた。

 凄い大人数になったわね。あの子が頑張った結果がこれか~、もう少し落ち着いて周りを見れば。マリアさんも気づくと思うんだけどね。


 魔王の魔法で全員一斉に転移をした。

 寮に転移すると、2人が居た。凄く驚いていた。


――――――――――――――


 私は、学園の整理と会場作りを寮のみんなと作り終え。外で休憩してる最中だった。

 いきなり、目の前の空間が歪み……出てきた人は大人数だった。


「何があったのよ」


 私はそこに居る2人、エオリアさんとノームさんに聞こうとするけど……。顔が青く、立ち直るまで時間がかかりそうだった。

 3人組は少し離れた所で吐いてる……。何この地獄絵図。


「ほっほっほ、すまないの。急だったものでな」


――ナタリアさん~、この食材と共にハナさんと料理お願いしていいですか?――


「どういうこと? もしかして、ケーキ無かったり?」


――あるわけないじゃない、作るのよ――


 う、嘘~~!? いや確かにこっちでは聞いた事も無いけど、まさかその言い方だと最初から? 無理無理、専門家じゃない限り出来る訳ないじゃない!

 否定の意味を示していると、何故いるか分からないけど。オルドさんが学校から出てきた。


「おい、今デカイ魔力を感じたんだが!? なんだこりゃ、こんな大人数何処から出てきた!?」


「あはは、説明出来ないです」


 私は乾いた笑いしか出なかった。これから大変そうだわ~。

※女神の発言に、真実と違う事を言ってますが、女神が知らないだけです。


マリア→エオリア→ノーム→メオドール→ナタル→ハナ→お爺ちゃん→ラクシュミー(女神)→ナタリア

次は、マリアさん視点で嬉し涙と、みんなの思い?

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