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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
5章 学校と転生した少女
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85話 婚約とノームという女

少し次話予告と違くなってしまいました。

次は事が起きますよ。

 私達は、王宮で会場の壁辺りで従者も含めた10人で雑談をしていた。


 割と大人数なので1箇所で雑談していた方が、他の貴族の方々から喋りかけられる心配が減る。

 あくまで貴族としてじゃなくて学園の友達感覚で喋ってるしね。


「それにしても、相変わらず思うのだけど。貴女って本当に交友関係が簡単に広がるわね」


「何でだろう? 私がじっとしてればいいの?」


「……マリアさんは引きつける暖かさを感じる」


 エンカは不思議そうな感じで私を覗いてくる。私としては何でなのか分からないため、静かに教本でも読んでればいいのかな? エオリアさんは意味が分からない事を言ってるけど、褒められてる気がするので「ありがとう~」とお礼を言った。

 カルネルさんとセリーナさんとメルトさんは「最近食べたのはどんなの?」という少し気になる事を話してた。


「……多分、そういう所」


「僕も最初に会った時はアレですけど、親の所為でなったことについても。すぐ仲良くなれましたし」


「「「俺らも最初はアレですけど、あの事でも俺達の事を優しくしてくれましたぜ」」」


 エオリアさんはそう呟いていた。何故か愛らしく感じたので、頭を撫でるとくすぐったそうにした。

 エンカは「貴女男性が絡むと、何か問題起こすの?」とジト目に見てくるし、失敬な私だって起こしたくてなってる訳じゃないのよ。

 そんな話をしていると奥からタキシードを着たオルドさんが歩いてきた。凄く違和感が無い、前世だったら多分タバコ吸ってそう。


「お前らこんな所に集まっていたのか」


「あ、オルドさんごきげんよう~」


「「「「ごきげんよう」」」」


 あ、そうだ……言わないといけないよね~魔物なんてどうやって入れたのかな?


「オルドさん~」


「どうした? また、面倒事じゃないだろうな」


「はい、ここに魔物が潜んでいるらしいです」


 オルドさんが来た事で話を中断していたのか、私の1言に対して先程女神から聞いた2人以外の……8人が「は?」という声を上げていた。

 少しの間、口を開けていたオルドさんが、正気に戻り。


「マジか今日くらい、飯食ってただ帰るだけだと思ってたんだがな……ちょっと、そっちの3人組借りていいか?」


「「「一応俺らエンカ様とマリア様の護衛何すけど」」」


「いいわよ、何かあれば最終手段があるわ」


 オルドさんが「そうだな、まぁ何かとは言わねぇわ」と言いながら、講義してる3人組を無視して引きずっている。3人組は「姉御~、危険になったら呼んでくだせぇ」と言いながら去っていった。私はそれに対して苦笑いで手を振っていた。

 見送ってから、振り向くと2人を除いて全員がこっちを見ていた。


「どうしたの?」


「「「「話を聞かせてもらう(わ)」」」」


「……私も気になる」


 う~ん、説明といっても女神がそう言ったと言っても。納得しそうなのエオリアさんだけだし……何時もは突っ込むメイドも流石に衝撃だったのか、一緒になって言ってるし。

 そんな事を思っていると開会を知らせるように執事が、周りに響く声で挨拶をした。


「皆さん、この度集まってもらい。ありがとうございます」


 どうやってこんな声出してるんだろう魔法かな? どちらにしても、話題を反らせたから良しとしよう。終わってから色々聞かれそうだけどね……。


「まず初めに、申し訳ながらナタリア嬢とメオドール様の婚約は破棄されました」


 あ、言っちゃうんだ……意外とこういうのって、本人同士がいざこざある物だと思ったけど。

 司会の執事の方が「それと」と付け加えると。


「この度! 新たな婚約が結ばれまして、テオドール様とナタリア嬢の婚約が決まりました!」


 何だろうノリがいい、あの国王と王妃が引き金かな? かなりノリノリだったし、色々酷い事が起きるのは、最初の時点で察しが……。


「メオドール様はノーム・ハーネス嬢の婚約も確定されました」


 さらっと流した。この2人の事は凄く適当なのが分かる。実際、今ここで言ったのは本人が「そんな事知らない!」と言い出しても、逃げ道を塞ぐ処置じゃないかな?

 何処まで言っても抜け目無い両親だった……。


「それでは、婚約を確定した。それぞれ2組にご登場してもらいましょう」


 そう言って、ナタリアさんとテオドールさん。メオドールとノームさんが歩いて入ってきた。みんなは拍手で迎えていた。

 何時の間にか私の隣に居た。カルネルさんは「あの女、いけすきませんわ」など呟いていた。そういえば、会ったことあるらしいけど。どういう人だったのかな。


「どんな人だったの?」


「甘々な性格なのに、何処か不気味な顔してましたわ。メオドールがテオドール様と名乗っている学校で近づき可愛らしい声と共に誘惑してましたわ」


 化け猫って感じかな、その表現もどうかと思うけど。魔物がここに入り込んでいる所も、その魔物が暴れ出さないのも。タイミングを図っている様にも見えるし。


「そういえば、思い出しましたわ。あの手紙……仄かにですけど、彼女の香りがしましたわ」


「……なるほどね、全ての元凶はあの子なのね」


 これから、どうなるか分からないけど。少なくとも何か只事じゃないことが起きそうよ。

次は、騒乱と味方のご登場?

5章終盤にようやくいけました。

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