表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
5章 学校と転生した少女
77/136

72話 授業の魔法とオリジナル

そろそろ、本編を進めていきます

 私達は学校の教室に向かった。途中で別なクラスのケルトさん、エオリアさん、エンカと別れた。


 教室に着くと、そこそこいい時間になっていた。メルトさんに「ごきげんよう」と声をかけると「ごきげんよう」と返ってきた。授業の始まるまで、昨日の出かけた街の事など話すと「まぁ! そんな所があったのね。私も街に行った時に寄ってみますわ!」など言ってくれた。

 扉が開かれ、オルドさんが入ってきて。昨日の様に適当にこの後の授業について、言う。


「今日は魔法学のみだ。これは俺担当だから。それじゃ」


 相変わらず、それだけで特に何も喋らない所は流石だと思うわ。今日は普通に授業が受けられそうで、私的には嬉しいけど。

 後で渡すのが面倒だったのか、一旦教室からでて教本を持ってきた。厚さは、辞書並だ。大きさは、縦と横幅が広く絵本の様にデカかった。

 凄く、持つのに力が入りそうね。


 その後は、授業が始まるまでみんな静かに待っていた。どうもそれに慣れなくて少し私はそわそわしてしまったけど。魔法学って面白そうじゃない! 理解出来る気がしないけど、それでも前世に無い授業は気になってしまう。


「それじゃ、授業を始めるぞ」


 そう言って、オルドさんは授業を進める。最初は魔法学の歴史から入り……ってこの世界よく時間感覚が分からなかったけど。魔法で分かるらしい。

 最初に覚える魔法は、『タイム』いわゆる魔法具に、現在の年や日にち時間を表示する。という魔法らしい。周りの貴族達は少し、魔法を唱えるのに時間が掛かった様だが……私はというと。


「タイム」


 長方形の板の様な、魔法具は今の年と時間が表示された。


500年 4月30日 9時15分


 特に失敗も無く出来てしまったので、何も言えなくなってしまった。少しくらい苦戦するかな~とは思ったのだけど。

 それにしても、前世とさほど変わらないのは何でだろうか? 女神にチャットで話しかけてみる。


――それはですね、前にも言いましたがこの世界を作ったのは日本の神様なので。時間感覚も似た者なんです――


 なるほどだから、何月何日という風に出るのは。前世の物を受け継いでいるからか~。という事は、招待状にあった日にちは、5月4日? ということなのね。

 まぁ出来ちゃったとはいえ、便利な事を教えてもらって満足した。

 相変わらず、オルドさんはこっちを気にしているようで。


「なんだ、もう出来たのか……まぁお前の魔法の才能だけは、おかしいと言えるな」


「魔法を唱えたという感覚は無いんですけどね」


 そう、私はただそういう魔法だから、というのではなく。時間の表示だったらこんな感じかなというイメージによるものが多い。

 さらっとやり遂げた、チャットという魔法もその産物である。

 私に近づいていたオルドさんは、一旦教卓に戻り。仕切り直して、魔法について説明をする。


「魔力は自分の中にある。魔法には、イメージによるものが多く。例えば、ファイア」


 そう言って、オルドさんは指先からライターの様な小さな火を出す。そして説明を進める。


「詠唱をする必要が無い魔法は、想像魔法と呼ばれる。高度な術式だ……次に」


 なるほど、私がやっているのは。それなのね……そりゃ、呆気なく出来てハナさんに怒られるのも納得出来ました。

 私が1人納得している中、オルドさんが話を進める。


「俺らが普段使っている魔法それは、詠唱魔法。魔法書にある、特定の言葉を詠唱することでその時だけのイメージを増幅させ放つ魔法だ。試しにやってみると」


 そう言ってオルドさんが唱える。


「燃えろ 小さな灯火に成りて 照らせ ファイア」


 そう言うと、左手に出した同じ小さな火は。右手にも同じようにでた。

 なるほど、前世にあった漫画で唱えてる魔法はこれに入るのね。詠唱してる間に勝手に頭の中でイメージが出来ているから。魔法を放てるみたい。

 そういえば、よくナタルさんやオルドさんが使っている。陣を使った魔法って……。


 そう思っていると、オルドさんが先程まで付けていた火を消し。ポケットから杭を取り出す。


「もう1つは、こういう杭を使って人工的な陣を作り。魔法を発動させる、物理干渉魔法」


 教卓の端4箇所に杭を軽く打つ。そして……手のひらを会わせて。


「空間隔離」


 そう言って、その教卓に手を当てようとすると。何も無い所で壁の様に前に突き出せなかった。

 手の甲で叩いても、手が先に進む気配はない。


「こんな所だ、3つの内の後半2つは努力すれば身につくだろうが……」


 一息入れ私を見た。何? もしかして、私がしたことって本当に凄いことなんじゃ……。


「才能と言えるだろう。最初の想像魔法を出来たものは、過去に2人程だ。しかもその人達は昔の大魔導師2人だけだという噂もある」


 うわぁ~、本当に凄いことだった! まぁほとんど使う気も無いので私は隠しながらのんびり過ごしていこうかな。

 私は1人楽観的な考えをしてました。

 授業は進み、昼を挟んでみんなに言い寄られながら食事を終えた後、放課後までのんびりとした時間が流れていった。


 言い寄られた時、その場にナタリアさんは居なかった気がする。

次からナタリアさん視点なります。

次は、ナタリアさんの転生時の話?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ