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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
5章 学校と転生した少女
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63話 落とされた身分と賞金首の末路

タイトル若干合ってないかも……

 私達は走っていた。ただ、疑問に残った事があった。


 ここは天変地異も起こっていない地域、そんな所に壁があるだろうか? 崖があるほど下りがあったり、登るほどの坂も無いはずはだけど。


「オルドさん、この辺りに壁なんかありますか?」


「そういえば、そんな場所はない……あるとしたら、昔あった城の跡地が何処かにあるとか。誰かに聞いた」


 走りながら、私はオルドさんに問いかけるが。城跡地か~、その内授業で習うかな。

 スライムからしたらデカい城の壁は、相当デカい壁に見えるからありえるかもね。


「……」


「ナタリアさんどうしたの?」


「い、いえ何でもない」


 ナタリアさんが何か言いたそうしたけど、知ってる事があるみたいだけど。今は急ごう。


 着いた所は、立派な城があったと思われる。跡地があった……その時。


――誰か、誰か助けて!


――誰も来やしねぇよ、それを狙ってこの場に誘い込んだんだ。


 奥から人の声が聞こえた。確かに女性の声と男性の声だ。

 オルドさんとケルトさんは走る、その道を塞ぐ影があった。


「な、魔物か!」


「野良の魔物ですか?」


「いや……これは、魅了の魔法にかかってやがる」


 魅了の魔法? 確かにこの先に行かせないように、守っている様に見えるけど。

 デカい黒い犬の様な魔物が5匹程、こっちに向かって走ってくる。


「ここは俺らが食い止める、お前ら2人は先に行け!」


「はい!」


 オルドさんとケルトさんが前に立ち食い止める。私達は脇の道を行こうとするけど、魔物に先回りされる。

 するとナタリアさんが、呟いた。


「こっち、多分こっちなら魔物居ない」


「本当? なら行きましょう」


 私は、何故か心配げなナタリアさんを気にせず、急い走る。

 走った先は、魔物も居なかった。今だに逃げる時に聞こえる悲鳴めいた声が近づく。


「!?」


 女性がこっちに気づいた時、男性もこっちに気がついた。

 カルネル・アハ・ノーラさんだと思うけど、会ったことが無いからわからない。男性は大人で体格差が目に見えて分かる。


「ほぅ、こんな所に来る友人もまだ居たんだな」


「ナタリアさん!? なんでこんな所に!」


 もし、私の推測が正しければ……一か八かになるけど。この近くにあの人が、いるかもしれない。

 密かに私は繋げる。


『ゲオールさんこっちの国に来てるんですよね?』


『姉さん!? この声は何処からです?』


『説明してる暇は無いわ、妹さん? が居なくて困ったりしてない?』


『は、はいそうですが誰にも喋ってないはずですがね』


 私は、疑問に答えず場所をすかさず教え急ぐように伝える。それを聞くとゲオールさんは何かを察したのか、走ってくれるみたいだ。

 このチャットという魔法、私にも分からないんだけど。結構な距離が離れてても繋がるのよね。


「とりあえず、時間を稼がないと……」


「早く……早く助けないと……」


 私に反してナタリアさんは、焦っていた。ここにいる人ではなく、これからやってくる人を警戒するように。

 マリーゼ・ハルトとだと思われる男性は、指を鳴らすと魔物が後ろから出てくる。


「ひっ!」


「ヤバそうね」


 走り襲い掛かってくる、直前……ある人の影が素通りし。走っていた魔物は時が止まったように動かなくなり、倒れた。

 見たことのある人が来た。


「姉さん、近くに来てなかったらどうするつもりですかい」


「貴方が近くに居るのは分かってたから」


 ゲオールさんだった、私はスライムの言葉聞いてそうなんじゃないかと思っていた。けど、お嬢様の兄なのにと思って考えてなかった。

 ただ、カルネル・アハ・ノーラの人の見る瞳がゲオールさんに凄く似ていたから。

 近くにいると思ったのは、スライムに最初言ってた事を聞いた時『さっきの人を探してる男の人が呟いてた人だ~』と言っていた。


「お兄ちゃん!」


「何年ぶりだろうな、こんな時に言うセリフでもないがね」


 ゲオールさん相当強いよね。だって、瞬殺よ? 私には無理な芸当ですよ。

 カルネルさんも隠す気が無いのか、お兄ちゃん言ってるし。本当にあってたのね。ただ、さっきからナタリアさんが怯えてるのは何でだろう。


「どうしたの?」


「……この世界と出来事が、乙女ゲームに似すぎてて。勿論、マリアさんは居ないかったけど。そのゲオールさんが主人公を口封じの為に殺すバッドエンドがあるのよ……」


 なるほど、乙女ゲームの方から何故か転移した形だったのね。私が最初聞いたら「頭大丈夫?」て返しそう。

 まぁバッドエンドなら自分が死ぬかもしれないから。怯えるのはしょうがないわね。

 ゲオールさんは、男を睨みつけ。言い放つ。


「丁度良かったですぜ、うちの国の賞金首が妹を狙ったなんて。手加減する必要ないですぜ」


「ほざけっ!」


 それと同時に突っ込んでくる。先程の魔物で数が居なくなったのか、出てこない。

 それを事なき様に、横に受け流す。挑発めいた言葉を吐きながら。


「どうしたんです? 学校の教師なのにその程度ですか?」


「うるせぇ!」


 ナイフを片手に持ってるゲオールさんが、ナイフを投擲とうてきする。怒りに任せた男は、避けきれず腹に突き刺さる。

 うわぁ~、相手の精神を崩しながら、戦うやり方なのね。


「ぐっあぁ~~! クソ、クソが!」


「逃げるなら構わない、人を殺す時はあまり人に見せないようにしてるのでな」


 男は、腹に突き刺さった衝撃で転げ回り、痛み抑えながらつまづきそうな足取りで走り、逃げる。

 それを、ゲオールさんは見守るようにゆっくり、ゆっくりと歩いて行く。


「あ、マリアさんこの事は他言無用に願いますぜ。そっちの子も。マリアさんは信頼出来ますが、そっちの子だけだったら、殺してますがね」


「ひっ!」


 殺気の篭った瞳を向けられたため、ナタリアさんは更に萎縮いしゅくした。まさか、ゲオールさんに妹さんが居たなんて、びっくりね。

 私達はカルネルさんに近づき話を聞く。


「大丈夫?」


「え、えぇ……あのお兄ちゃんと知り合いなんですか?」


「そうよ、少し縁があって私の居た国、マルズダマ国でお世話になったのよ」


 驚いていた、何故か聞いてみると纏めると「親に捨てられる予定の私の代わりに捨てられたのが、お兄ちゃんです」ということだったらしい。

 詳しい事は、後で聞いてみようかしら。無理には聞かないけど、私は気になると……ね?


「それじゃ、2人を回収して戻りましょうか」


「そうです、忘れてました」


 ナタリアさん地味に酷くないですか? まぁ殺される恐怖で考えてる所じゃなかったもんね、私達3人はのんびり戦ってると思われる。2人の所に向かう。


 そこには、2人して唖然として立っていた。

 だって、ドラゴンが居たんだもん。2人は何も仕掛けてこない、ドラゴンに警戒しつつも特に何もしてなかった。


『ベリアルのご息女よ、我らの魔物が迷惑を掛けた。問題無いようだから我は帰るぞ』


 そう言って、大きな翼を羽ばたかせて目にも止まらぬ速度で飛び去っていった。

 その言葉を聞いて、オルドさんはさらにポカーンとしてた。ついでにナタリアさんも唖然としてました。

 混乱しつつオルドさんが、正気に戻ってきた。


「お前……の敵にならなくてよかったわ~」


「命が幾つあっても足りない気がする」


 ナタリアさんもそんな感想を口にしていた。私もそんな人がいたら、かかわらないから。

 カルネルさんは、言葉にできなった。だけど、なんとか戻ってきて。オルドさんと私達に頭を下げた。


「すみませんでした。心配掛けさせてしまって」


「まぁなんだ、みんな無事だから良いんじゃねぇか?」


「そうですね~、長居は無用ですから学園に戻りましょう」


 私達は、その場を後にした。

次は、帰り道と学園と解決への道?

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