56話 援軍は1人じゃない?
マルズダマ国を怒らせたら……いえ、何でもないです
1人残された私は、空き教室に立ち尽くしていた。
「なんか一気に事が進んじゃったけど、取り残された私はどうすれば?」
扉が音を立てて、開かれる。廊下からオルド先生が入ってきた。
「どうしたんだ? 急に職員室から出ていって、あれ? ワンダ先生と一緒に出ていった様な気がしたんだが」
「私一人残して、何処か行っちゃいました」
「そうか……、話の内容聞いてなさそうだから教えてやるよ」
彼ってこんな性格だったの? もっと悪どい感じだったような……。実際に話を聞いていないため、教えてくれるなら嬉しい。
私を呼んだ理由は、寮の食事の問題についてだった。
今までは、去年まで3年生の寮長が作っていたらしいが……卒業してしまって調理する人が居ないらしい。料理人を雇おうにも、多大なお金と料理人を探す費用が掛かるらしい。
そこで、作れる人が居たなら支援の元、頼みたいらしい。それの確認と、どんな人物なのか確認する必要があったため私を呼び出した。
「そうだったんですね」
「あぁ……お前が良ければ、強制はしないが頼んでもいいか?」
「いいですよ、ただ……私の都合は優先させてもらいますよ?」
「構わない」
私としては、料理が大好きだから構わない。むしろお願いしたいほどだった。学生やってると料理なんて自宅意外じゃあり得ないし。前世が寮だったから……。
それにしても、ケルトさんとナタリアさんは何処に行ったんだろう?
「ケルトさん達は?」
「あぁ、ナタリアの方は知らんが。従者なら門にお客さんが来てるとかで、学園入口に居るぞ?」
「分かりました、私は学園入口に向かいます」
私はオルド先生と別れ、空き教室を後にする。
学園入口に着くと、そこには見知った2人と喋っているケルトさんが居た。
「お、元気にしてるか?」
「あ、マリアさん~学園の方どう?」
「ナタルさんとハナさん!?」
ナタルさんとハナさんが居た。学園には入れないため警備の人に頼んで呼んでもらったのだろう。
スッキリした顔してるけど、何かあったんだろうか? 少なくとも2人が満足した様な顔する自体珍しいんだけど……。
「なんでここに居るんだって顔だな」
「それはそうでしょ、私達は事後処理しに来たのよ。あのお爺ちゃん本当に人間なのかしら?」
喫茶店のお爺ちゃんのことかな? そうですね、人間じゃないですね。魔王ですし……。
でも、事後処理って何の事?
「まぁお前は学園生活を謳歌してろ。汚れ仕事は俺らの仕事だしさ」
「???」
私は頭に疑問符を更に浮かべる羽目になった。何の事か分から無かった。
ケルトさんは、そんな私を横に置き。封筒を持った手を見せながら喋りだす。
「それじゃ、僕は先生にこれを見せますね」
「あぁ頼む。国王がここまでやるなんてな、俺もびっくりだぜ」
「それは、私も同感です。戦争起こしそうなレベルでおっかない顔してましたし」
何のことだか、分からないため、話にも混ざれない……。少し寂しいかな、ケルトさんは歩いていった。
ナタルさんとハナさんは、少しだけ説明してくれた。
「あの小さい魔法具な、複数の中継に使える物で、予め繋いでおけば……1つ使われると、その会話の内容が繋いだ物にも記録されるんだ」
「そして私達がその説明を、お爺ちゃんと国王に説明してるときにね」
私が丁度良く、使って流れちゃったと……。偶然が重なり過ぎた気もするけど、それでお爺ちゃんは飛んできたのね。ここに居るのは、お爺ちゃんの仕業かな?
それと、とナタルさんは加えると……。
「俺らより激怒してるお方が……居てだな……」
「え、えぇ……私も少し……いえ……その人の事を気の毒に思うわ」
「誰だろう?」
私の事を聞いて激怒する人? 誰だろう……結構親しくした人は出てきたような気がするけど?
あ、でもミナトさん来てないよね。でもどちらかと言うとケルトさんの事なら怒りそうだけど。
「それは言わないでおこう」
「そうね」
これ以上聞いても答えてくれなさそうだし、話を別に気になったことを聞いてみよう。
「ケルトさんが持ってた紙は?」
「あれは、国王が作った書状だ。ある人物の処遇を書いてある……これは俺らの国の問題だからな」
ふむ……、分かりません! なので私は、疲れているので体を休めるために。ナタルさんとハナさんに別れを告げて。寮に戻っていった。
その時、小声で2人が何か言っていたけど、よく聞き取れなかった。
「……ミナトさん、幾らなんでも殺さないよな?」
「……分からないわ、お爺ちゃんが生かして飛ばしたということは……何かヤバイ事するのは確かね」
さてと、今日一日が一番疲れた気がする~。もう、この先何も無く平凡過ごせないかな~。
次は、ワンダさん視点……大丈夫かな?




