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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
4章 半魔族の少女は学園へ通う
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54話 親子の再会は非情なものとなる

相変わらず急展開で申し訳ない……

脱字修正!

 私達は、話をしているとオルド先生が走ってやってきた。


「お、お前ら……ここに居たのか……はぁはぁ」


 なんだか息を切らしているけど何かあったのかな? 私に関係無いといいけど……だって、最近休む時間ないじゃない! 今日はもう疲れたわ!

 息を整えると、私の方に向き合った。……って私? 面倒事は勘弁なのですけど。ナタリアさんは何時もの猫被りをしてるし、ケルトさんは何時もの事の様に納得してるし……。


「マリアお前な、寮の食事作ったろ?」


「は、はい……それがどうしたんですか?」


「マリアさん……そんな事もしてたのですね……」


 ナタリアさんは、呆れながら言うし……。オルドさんは一息入れると、切り出した。なんか凄く嫌~な予感が……。


「それでな、職員室にお前を呼んでこいと言われたんだ」


「僕もついていってもいいですか?」


 え? 行く前提なの? 確かに、教員に呼ばれたからには行かないと行けないけど……。運悪く会わないといいな……。ケルトさんはこっちに笑顔を向けてる所を見ると何かあっても守ってくれそう。

 ナタリアさんは、あまり行きたそうにしない私に首を傾げていたけど。ここじゃ喋ることもできないわ。

 うん、行かなきゃ進まないよね。ガクガクブルブル……。


「いきましゅ……行きます」


「大丈夫か? なんか凄く緊張してるが、そこまで偉い人が居るわけじゃないぞ?」


「ちょっと訳ありなんですよ」


 オルド先生は「そ、そうか。まぁいい行くぞ?」少し気を使ってくれる所、彼の美徳かもしれない。試験の事を気にしてるだけかもしれないけど。

 ナタリアさんも気になるのか、着いてきた。職員室は2階の階段近くなのですぐに着いた。


 オルド先生がノックをして、入っていく。そして、先導するようにこっちに手を振ってきた。

 中に入ると、多くの教員がこっちを見ていた。けれど、私はある1点にただただ見つめていた……。私と同じ髪色、この世界では黒髪は珍しく……他にはケルトさんとミナトさんくらいしか知らない。そして、私の悪寒の正体であり。マリア・トアネット・カールを捨てた張本人。

 ワンダ・トアネット・カールがそこに居た。彼女はこちらに興味も無いのか、書類を処理している。視線が気になるのか少しそわそわしている。


 そんな事を思っていると、オルド先生が切り出した……。


「さてと、寮の料理を作った本人の……マリア・トアネット・カールとその従者、ケルト・シライシだ」


「……!」


 母は……彼女はその言葉を聞き、驚いてこちらを見た。その表情は驚愕と信じられない物を見る目だった。その顔は私に非常によく似て、家族だと言うことを物語っているようだ。教員は私と彼女を見比べている人もいれば……。恐れ多いような風に私を見てる人もいた。

 彼女は何かを呟いているが、少し遠い為聞こえなかった。


 私は、マリアの事を認め割り切り、解決すると誓ったため……。意外と普通だった、前であれば駆け出し泣き叫びそうな程の恐怖を覚えるか。その場でまた、失神しているかもしれない。


 オルド先生と教員は何か喋っているようだが、私の頭には入ってきていない。ケルトさんはそれが分かっているのか、教員の話に耳を傾け受け答えをしている。


「……ケルトさん、少し私行ってきます」


「……マリアさん、無理しないでくださいね」


 私は、近づいた彼女に……すると彼女は「話があるなら、あっちで聞きましょう」と言った。そこで決着をつけようと思う。良い方向でも悪い方向でも。



 私は……今日が彼女と会う最後だろう。

 魔法というのは便利だ。それこそ、前世の日本という場所は機械が普及していたように。ボイスレコーダーの様に会話を記録するものを魔法で作る事も可能だ。知識というものがあれば作れる。想像とセンスが生きる世界だと私も思う。


 もし……彼女が少しでも……私をあそこに残したことに罪悪感があったら。その時は使わなくてもいいのにな……。

 私は小さく魔法を唱える。


「レコード」


 この魔法は、私が考えた訳じゃない。ナタルさんとハナさんから教わった魔法だ。ビー玉程の魔法具を媒体に一定の領域までの会話を録音する。

 昔使っていたらしいけど、使用用途は聞かなかった。



 彼女は他の教員に断りを入れ、職員室を出て空き教室に入る。

 扉を閉め、彼女が言う。


「なんで、貴女は生きてここに居るのかしら?」


「実の娘に言う言葉ではありませんね。若さを手に入れた気持ちはどうですか? 母上?」


 彼女は口を苦々しく噛み、こちらに苛立ちを見せてくる。私にとって、今まではトラウマの対象だったかもしれない……だけど、私は変わった。

 彼女が私の幸せを願っていなくても、例え死んで欲しいと思われても。進まないのと立ち止まるのとは大きな違いだ。


「ふぅ……、今は貴女の母親じゃないですし。新しく、結婚して子供居るので邪魔なだけよ」


「そうですか、それは良かったですね。本当に捨てる人が居るとは思ってもいませんでした。なら……母上。いえ、もう他人でしたね。ワンダせ・ん・せ・い?」


 彼女……ワンダは、もう私の母親には戻る気は無いらしい。所詮研究対象であり、ただの使い終わったゴミということだろう。そんな彼女に嫌味たっぷりに言い放った。その言葉は、彼女を拒否する言葉だ。

 これ以上の関係にはならないという壁だ。所詮先生と生徒、それ以上でも、それ以下でもない。


「ふんっ、貴女は良いモルモットだったわ。あんな魔族の男と結婚するようだったけど、私は結果的に若返ったわ!」


「確かにあれじゃモルモットね、貴女はずっと研究ばっかだったもんね」


 モルモットその表現は合っている。父親が居なくなった後の出来事は全てに置いて、研究に使用するネズミと同じ扱い方だ。死なせはしない……けどそれ以上はしない。


「それにしても、よくあんなボロボロの状態から生きて来られたわね……。マルズダマ国王から問いただされた時は心臓が止まるかと思ったわ」


「えぇ死にましたよ、1回ね。貴女が憎らしくて生き返ったのかも?」


 彼女は笑う、呆れと蔑みを含めた笑いを。この母親はそんなに……いや、もうよそう。もう彼女に与える慈悲なんてものは無くなった……。

 私は背中で扉を少し開け、そこにいた。ナタリアさんに魔法具を渡すそして小さく「ケルトさんに渡して」と言った。


「今何かした? まぁ貴女はもう生きている意味ないから死んでもらうけど」


 彼女は手に平に炎の球をだす。その大きさは人の身長ほどある大きさだ。躊躇なく彼女は投げつけてくる。私は必死に回避を優先し、周りの障害物に……当っても物が壊れなかった。

 魔法は普通、物が破壊される。それは自然現象では証明できないほどの規模を。起こさない方法は1つ……自分の作り出した空間に入れるだけ。

 ナタルさんやハナさんが使っているような魔法と物理を使った。空間……私は彼女の空間に入れられたのだと。

次は、助っ人の登場?

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