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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
4章 半魔族の少女は学園へ通う
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53話 転生はいきなり?

最近眠くても頑張ってます

 私はナタリアさんと庭園に向かった。

 そういえば、庭園は色とりどり花が植えてあった。オルドさんとセリカさんが居た時には、気づかなかった。誰かが手入れしているのかな?


「あの……なんで、私は呼ばれたんでしょうか?」


「隠さなくてもいいわよ、転生者なんでしょ?」


「え?……あの、失礼ですけど……マリアさんもですか?」


「そうよ」


 私は、何ということもなく答えると。ナタリアさんは一瞬戸惑いの様子を見せたが……。一息付くと、少しだけ素を出してくれた。

 今まで控えめな様子が無くなり、灰色の瞳と共に長い碧い髪をなびかせ。雰囲気をガラッと変えた。声もたどたどしい言葉じゃなくはっきりした口調で。


「それで? 貴女は私をどうしたい訳?」


「何も無いわ、気軽に話せる相手にでもなってあげるわ……似た者同士としてね」


「そう、なら少し話しを聞いてもらえない?」


 結構のナタリアさんの素は濃そうね。まだ遠慮してるのか、警戒してるのか分からないけど。少なくとも今はお話できそうね。


 ナタリアさんの話は、転生してからの人生について。

 転生したキッカケは、よく分かっていないらしい。家のベットで寝ていたら転生してしまったらしい。普通に考えると毒殺とかかな。


――この世界は意外と穴だらけで、別な世界から来た人もたまに居るんですよ――


 起きてから色々な葛藤はあったらしいが、ワリ・ホーメント家はそこまで有名ではない貴族らしい。

 転生したのはいいが、転生した少女は病弱で起きた時には体を動かすことですら難しかったらしい。喋ろうとしても人見知りのため、中々声が出なかったり。誰かに会うと物陰に隠れてしまう癖があった。


 そんな彼女をなんとかしてもらうために親が、ハルデルト国王に頼み込みなんとかして、活発なメオドールとの婚約を取り付けたらしい。それは、転生する前の出来事で。婚約破棄を言われた時は万々歳だった……が。

 彼の事は嫌いではない、活発だし。体を動かそうにも無理させたことで今みたいに動けるようになった。人見知りの性格も馬鹿やっていたため慣れてしまったのだという。


「ってことは、好きなの?」


「そ、それは……関係な私があんなメオドール事なんて!」


 誤魔化す所見ると、意外と好きなのね。動きもオーバーで手を横に振りながら、顔も赤くし横に振っていた。でも、あの王子がね~。噂を信じないほうが良いってのはこの事だね。ケルトさん曰く鈍感な私は、変に考えるよりそのままの方がいいんじゃないか? と言われた。


「重要なのに……、まぁ今の現状どうすればいいか分かったの?」


「分からないわ、でも次の婚約者にしようとしてるのは。カルネル・アハ・ノーラという事になっているらしいわ」


「ん? それって2年の取り巻き連れているっていう?」


 意外にも、聞いたことのある名前だった。聞いたのは今日だけど2回聞くことになるとは……。私に嫌がらせした取り巻きの居るグループじゃない。


「そうなの? 私と同じ時期なのに、知っているのね」


「まぁ私は、先生が味方についてくれたからね」


 私達は、真面目な話はそれまでで。今までしたかったのに出来なかった、前世の……日本の話をした。

 それぞれ転生前の話は新鮮で「こんな物もあったけどこっちには無いよね~」とか。「魔法ってどう? 面白いけど面倒だよね」とか普通の前世の常識の話を出来て2人して盛り上がった。

 箸なんてものこっちには無いため、本当にそれで食うの? という料理もあるらしい。


「アダムイブ国って、女性だけの国なんでしょ?」


「女性以外は入国すら出来ないはずだわ、10人程男が乗り込んできたけどボコボコにして処刑したらしいわ」


 凄い……本当に女性以外は、無理なんだね。行きたいけど、ケルトさんは……女装でもさせて見て無理そうなら諦めよう。

 実は、この時ケルトさんが悪寒がしたのは言うまでもない。

 それなら、とナタリアさんはこちらに今度は国の事を訪ねてきた。


「マルズダマ国ってどんな所? 格差社会が酷いとか言われてみたいだけど?」


「そうでもないわ、確かに貧民街は存在したけど今は、平民と同じ立場よ」


「何があった?」


「私が奮起したらみんな張り切って、立て直しちゃった」


 あれ凄いかったよね。普通なら一蹴されるはずなのに、まさか全員立ち直って、本当にやっちゃうんだもん。

 ナタリアさんは額に手を当てて「あんたの天然には度肝を抜かれるね」と言っていた。失礼な! 私はみんなを元気つけようとしただけよ!

 そんな話をしているとケルトさんが走ってやってきた。走ってきたということは、探してくれたのかな?


「マリアさん~、こんな所に居たんですか。探しましたよ」


「あ、ケルトさん。すみません」


 ナタリアさんは首を傾げ「貴女の従者?」と聞いてきたので、私は「そんなところ」と答えた。それが一番妥当だと思った。

 ケルトさんはナタリアさんに気づいたのか。


「ナタリアさん、あの時と雰囲気違いますけど……」


「何処かであったかしら?」


「婚約破棄を告げら時に、覗いちゃったので……」


 ナタリアさんは「あぁ~」と答えた所みると、素の自分が変わりすぎなのに気づいたようだ。もうバレたからには隠すつもりもないのか直さなかった。


「こっちが本当の私の素よ、マリアさんはそのままが素のようだけど」


「なんですか、私が何も考えてない馬鹿みたいじゃないですか!」


 ケルトさんは驚いていたが、仲良くなったのを察したのか。その会話を見守っていた、あの……感知鋭くないですか。

 後、これも言っておかないとね。


「ケルトさんは私の前世の事を話したので、言っても大丈夫ですよ」


「そうなのね、流石。彼氏彼女になるだけあるわね!」


 え? その事を伝えてないのに、何で分かったの? 私とケルトさんはお互いに見つめ合ってしまって。2人とも顔を赤くしてしまった。

 落ち着くまで、ナタリアさんに弄られ続けた。

次は、寮と依頼?があるらしい?

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