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半魔族の少女は料理と共に  作者: 秋雨そのは
3章 半魔族の少女の軌跡
45/136

おまけ お仕事の手伝いと獣の名前

最近、文字数増えてきた気がします……。

ブクマしてくれる方いつも感謝です!

脱字修正

 私は、冒険者ギルドに寄っていた。


 ここに来た理由は、仕事。

 実は、お金がカツカツで稼がないと生きていけないのだ。


 事の始まりは……。


――そういえば、マリアさん無職ですよね――


「……」


 その言葉を聞いて、私は凍りついた……確かに私は、仕事をしていない。

 貧民街の事を手伝っているが……それは手伝いに過ぎない。


――あれ? 意外と堪えてる……や~い無職~さっさと就職しろ~――


 何処の子供よ……しかも私は学園に入る事を強制されているため、何かの仕事に就くことを禁止されているし。

 実際にお金が無いのも事実である。

 貧民街の方々に言えば、喜んで貸してくれそうだけど……私はそんな事したくないもの!


――あれ? マリアさん~、本気で悩んでます~?――


「何処からか仕事無いか探してみようかな……」


 私は、女神が暢気な口調で言ってくるのをゲンナリしつつ、商店街の方に猫を連れ歩いて行く。

 そこまでは良かったのだが……。


「う~ん、今は暇だし他の所で働くといいよ」


「そんな、マリアさんに手伝ってもらうような事ないですよ!」


「今日はちょっと、大事な用があるので任せられそうなのは無いですね~」


 と、暇すぎたり、遠慮されたり、仕事が無かったりで、ありつけなかった……。


――ありゃ~商店街の方は全滅でしたね、冒険者ギルドの方に行ってみたらどうです?――



 ということで、冒険者ギルドに寄りました。

 中は珍しく忙しそうにしていた。


 そういえば、最近はこの街が強い魔物が出て、変異種とか見かけるらしい。

 それを求める冒険者達がいっぱい、ここに来ているらしい……ケルトさん情報です。


 そんな事を思っていると、こっちに気づいたのか、獣人族の受付嬢がこっちに小走りに走ってきた。


「あ、マリアさん今日はどんな御用で?」


「お金が少し無くて、仕事……ないかしら?」


「それなら、今忙しいのでちょっと手伝ってもらえませんか?」


 私は、了承すると奥に案内された……受付嬢と同じ制服を渡され着替える。

 制服は、給仕服といえるがヒラヒラスカートで丈が短く。可愛いけど……恥ずかしさが少し上かな。


「どう? 着替え終わった? マリアさん」


「はい、どうですか? 変な所無いといいですけど」


「わぁ! 可愛いです! 妹に欲しいくらいです……お持ち帰りしていいですか?」


 褒めてくれるのはいいんだけど、少し目が怖いですよ? ちょっと涎垂れてますし、大丈夫?


「え、遠慮します……」


にゃあ~


 怖がったのを察してくれたのか、猫が私に向かって飛びかかって何時ものように手に乗っかってくる。

 空いた片手で、頭を撫でるとくすぐったそうに頭を揺らした。


「この猫はマリアさんの猫なんですか?」


「はい、名前はまだ決めて無くて……」


「飼い主なんだから、決めないとダメよ?」


 名前か~、いくつか候補はあるんだけど……。他の人に聞いてみようかな。

 すると、何か忘れてたのかこっちに話しかけてきた。


「あ、自己紹介まだでしたね……私の名前はワハネ・アルトリアといいます。獣人族ですけど、仲良くしてくれると嬉しいです」


「私の名前は、マリア・トアネット・カールです。魔族とか言われてますけど……、半魔族なので人間とのハーフなんです」


 私は、2人で笑顔で自己紹介をした。

 そういえば、最初にここにケルトさんと一緒に来た時に、受付した人ね。


 その後、私は仕事を教えてもらいながら、冒険者の依頼をオススメしたり、料理の注文や運ぶのを手伝った。

 すると、料理長が私に用事があると。呼び出された。


「すまない、料理を作っているんだが……人手が足りなくてな、出来る人でいい知り合いにいないか?」


「私出来ますよ? なんなら手伝いましょうか?」


「本当か! うちの料理は、安くて酒にもあうのをモットーとしているから。凝ったものはない、よろしく頼む」


 最近は、貴族の料理~とか、定食屋の料理~で、普通のB級グルメ的な? 物を作ってなかったから楽しみ、面白い使い方あったら真似しようかな?

 そんな事を思っていると、聞いたことのある声がした。


「ナタル、ここ最近来すぎだぞ。私も少しは休みたいぞ」


「ならここで、食べれば良いじゃねぇか。普通にうまいと思うぞ」


「あれ? ナタルさんとハナさんだ、何してるんですか?」


 ナタルさんとハナさんが、受付と話していた所を聞こえて。駆け寄ってみる。

 2人は私が、受付と同じ制服を来てる事に驚いていたが。


「よ、今日は仕事か? 金無いならくれてやるのに、あいつらも多分何も聞かず貸してくれると思うぞ?」


「ナタルそういうのは、この娘はしないわ。自分で稼がないと罪悪感が湧きそうな性格だもの」


「そうです……ね、人から貸してもらうのは……慣れてません」


 私は、前世の記憶で、貸し借りはあまり良くない物としているため。本当に仲のいい人くらいにしか、貸し借りはしなかった。


「あ、そうだ。料理するので少し食べていってください!」


「お、マリアさんの料理なら大歓迎だぜ」


「そうですね、久しぶりに食べてみたいです」


 嬉しい事を言ってくれる、料理を褒めてもらって。ちょっと照れくさそうにしてしまった。

 そんな事をしていると、周りの冒険者が私を見ていた。


「「「「か、可愛い……」」」」


「流石にあれは、ヤバイな。普通の男ならイチコロだぜ」


「あれで天然なんですから、恐ろしいですよね」


ふしゃ~~~!


 猫は私の肩に乗り、逆髪を立てて威嚇していた。

 守ってくれるのかな?


「私は厨房に入るんですけど……、ちょっとこの子の名前を考えてもらっていいですか?」


「ん? いやそれは不味いんじゃないか?」


 そんな声が聞こえた気がしたけど、周りの冒険者が騒いでいたのでかき消された。



 厨房での作業は、そこまで難しいものでは無かった。

 例えば、酒のつまみにエダルンなど。基本的な物だ。後は、軽い料理を振る舞っていた。


エダルン

枝豆、形が四角なので豆まで四角だ。食べ方に大差はない。


 ただここまであると、焼き鳥とかあると美味しいかも……でも調味料が発展してないくらいだから。タレ作られてないのかな?

 作業が一段落して。私は切り出してみる。


「おつまみなら、ちょっと作ってみたいものあるんですけどいいですか?」


「あぁ構わんよ、手伝える事あったら良いっておくれ」


 周りの料理人も文句は無かったようだ。

 専用のスペースは無いけど、簡易的なものだし。焼き鳥を作ってみよう。

 タレの作り方はヒミツ。


 串と鶏肉を用意して、食べやすいようにカット。これなら素材だけ調べて、本は使わなくてもいいかも。

 甘いタレを作り、塩胡椒も用意しておく。

 炭火焼きになるけど、似たようなスペースはあった。

 鶏肉を食べやすい大きさにカットして、串に刺してスペースに置く。

 焼き始めると、タレを付けながらいい匂いが漂う。周りの料理人から歓声が生まれていた。


「「「「おぉぉ、この美味そうな匂いは!」」」」


 料理長もびっくりしていた。

 私は、色々な所行ってたからこういうのも詳しいんだよね。

 料理長に出来た物を食べてもらった。


「お、美味しい……、この食べ方何処で習ったんだ?」


「ヒミツです!」


 そこをなんとか~、という感じだったけど。私は、本の事を教える訳には行かないので黙秘した。

 受付嬢に運んでもらい、ナタルさんとハナさんの所に運んでもらった。


「お、これは美味しそうだな」


「はい、でもどうやって食べるんでしょう?」


「串持ってカブり付けば良いんじゃないか?」


 ナタルさんは、カブり付き美味しそうに食べていた。ハナさんも食べ方に少し戸惑っていたけど。食べ始めると頬を鉾ぼらせた。


「「美味しい」」


「「「「俺にもそれを頼む!!」」」」


 みんな一斉に、注文を受けてしまった。

 つくり方を料理人全員に教え、慌てて作る。



 ラッシュが終わり、全員がぐったりしていた。

 ただ、みんなやりきったような顔を浮かべていた。


「まさか、こんなに受けるとは思わなかったです……」


「俺もだ、これからレギュラーメニューに追加しても構わないか?」


 しれっと、メニューに加えてもいいか聞いてきたけど、私は良いかなと思って。


「いいですよ」


 そう答えた。

 片付けも済み、仕事が終わった。ワハネさんも満足そうに笑顔で。


「お疲れ様、今日は大活躍じゃない!」


「疲れました……」


 戻ると、猫が欠伸をしていた。

 私は可愛かったので、猫の頬をフニフニした。


 名前結局決められなかったね……。

 ナタルさんが近づいてきて、聞いてくる。


「名前どうするんだ?」


「どうしましょう?」


 う~ん、直感で私のネーミングセンスを爆発させろ~。

 そういえば意見出てたのかな?


「何かいい意見ありました?」


「ガゼル国王とか、後はガマとか、ゼブラハルト3世とか変なのしかなかったな」


 ゼブラハルト3世って誰よ! 1世と2世は何処行ったの?

 ガゼル国王って誰? ガマってカエルじゃない!


「うん、決めた! 貴方の名前はセナリアよ!」


「由来はなんだ?」


「無いわ! 性別も分からないし!」


 すると、猫がむず痒そうにそわそわしている。

 光ったと思ったら……。


『主様、お名前をもらえて光栄です』


 えぇぇ~~~、喋っちゃったよ。でも私以外には聞こえないのか、ナタルさんは私が驚いてる理由がわからないようだった。

 意外と可愛い声だったので女の子かな?


『私は、ずっと話してみたいと思ってました……ベリアル様が居なくなられた後寂しかったのです』


 泣いていた、だけど猫なので、片手で涙を拭う姿は……失礼だけど和んでしまった。


「おい、さっきからどうした? 猫をじっと見て」


「猫……というかセナリアが喋ったのよ!」


 ナタルさんはさも当然の様に、聞いていた。なんでこんなに冷静なんだろう。


「それはそうだろ、名前を授かるって事は、主と認め。心を通わせるって事だからな」


 そうなんだ~、うん、何も無かった様に過ごそう。

 そういう事もあるさ~。


 今までの私だったら、どういうことなの!? っていってるだろうけど悲しいけど慣れちゃった……。


 私は。猫を抱きかかえ、貧民街の自分の家に戻っていった。

 帰り道、冒険者にナンパされそうになったけど、ナタルさんが睨みを聞かせたのか。引き下がった。

 心なしか、セナリアも黒いオーラが見えたような……。


 気にせず、戻り。少し大変な1日だった……。

次でおまけは最後となります。

次は、エンカと護衛?

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