秋のうた
秋のうた
あきらめたように足掻くことはもうせずに、
まだ枝枝に残った葉がいっせいに落ちていく
これが自然の掟なら
逆らうことはできないことを知っているかのように
大地はその千と降ってくる葉をいっぱいに浴びながら
冬の到来を待っている
鮮やかな色を撒き散らして
けれどもそこにあるのは諦めか
ありきたりに季節がめぐるだけだと寂しい人はそう思う
あわただしい一日がすぎていく
あわただしく一週間がすぎていく
あわただしく、一ヶ月が、一年が、季節がすぎていく
自分の人生を軽くあしらわれたかのように
無言のまま秋は行く
いつか去っていった恋人のように
澄み切った空が広がる
幾重にも広がった枝は
人の心のように絡み合って空を突き刺している
謝らないでほしい
哀れまなくていい
これが自然の流れでこれが宇宙の約束だということを
私も知っているから