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秋のうた

作者: 武田道子

秋のうた   


あきらめたように足掻くことはもうせずに、

まだ枝枝に残った葉がいっせいに落ちていく

これが自然の掟なら

逆らうことはできないことを知っているかのように

大地はその千と降ってくる葉をいっぱいに浴びながら

冬の到来を待っている


鮮やかな色を撒き散らして

けれどもそこにあるのは諦めか

ありきたりに季節がめぐるだけだと寂しい人はそう思う

あわただしい一日がすぎていく

あわただしく一週間がすぎていく

あわただしく、一ヶ月が、一年が、季節がすぎていく

自分の人生を軽くあしらわれたかのように

無言のまま秋は行く

いつか去っていった恋人のように


澄み切った空が広がる

幾重にも広がった枝は

人の心のように絡み合って空を突き刺している

謝らないでほしい

哀れまなくていい

これが自然の流れでこれが宇宙の約束だということを

私も知っているから


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