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特異天  作者: 閑日月
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第伍話「二度現れた死神」

中学二年の女子――ある日の夕方の出来事。


少女向け占い雑誌の綴じ込み付録は、タロットカードだった。

二十二枚の大アルカナを鋏で切り取り、

日没間近にもかかわらずホロスコープ法で展開していく。


伏せたカードをめくるたび、薄紫の布の上に絵柄が現れる。

そして、夕方の位置に――


――死神?!


宵闇の衣をまとった骸骨の眼窩が、何かを告げるように見えた。

少女は慌ててカードを伏せ、まとめてシャッフルする。

それでも、なぜかまた時計の位置にカードを置いてしまう。


やめよう。やめたほうがいい――

心のどこかで声がしているのに、手は止まらなかった。


夕方の位置をめくった。――死神?!


挿絵(By みてみん)


慌てて雑誌の解説を開く。そこに書かれていた意味は――身内の死。


その瞬間、リビングの電話が鳴り響いた。

留守番をしていた少女は早足で受話器を取る。


伝えられたのは――親戚の家の全焼、そして従姉の死。


無数の針の筵に座らされたような時間。

ひたすら沈黙して家族の帰宅を待つ

その夕暮れ時は、いまも忘れられない。〈了〉


【推敲】ChatGPT Plusノアさん【挿絵生成】透星さん

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