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魔王

とりあえず街を見て回ってみた。

出店が多く、人で賑わっている。

雰囲気は中世ヨーロッパといったところだ。

ふと、脂の香ばしい匂いが漂ってきた。

匂いのきた方角を見ると、少し小太りの男が焼き鳥を焼いている。

(うまそうだ………そういえばお金って持ってるのかな?)



ポケットを漁ると、銀色の硬貨が5枚出てきた。



(これで買える!)



「おじさん、焼き鳥二本!」

「あいよ 100ラージだ」




しまった。この世界でのお金の価値がわからない。

とりあえず持っているお金を全て出す。

するとおじさんに怪訝な顔をされ、無言で4枚突き返される。

残りの一枚の銀貨は銅貨数枚へと変わった。


歩きながら、焼き鳥を食べる。

塩加減がちょうどよくて美味しい。


(しかし参ったな……この世界の一般常識がわからなすぎる。一体銀貨はこの世界でどのくらいの価値なのかもわからない)


一般常識くらいあの男___おそらく神様であろうその人に聞いておけばよかったな、と後悔した、その時。



「キャー!!!」




叫び声が聞こえ、透は声の向いた方へ振り向いた。

女の人が、異形の動物のような_____おそらくこの世界でいう魔物に襲われていた。

周りの人は逃げたり遠巻きに見るばかりで、誰も助けようとしない。



「俺が助けないと……!」



(魔物と人との距離が近すぎて炎や氷の魔法は危険だ………なら!!)



「ウォーター!!」




水の塊が、魔物の顔を覆った。



「ヴォ……ヴォォォォ……」



魔物の動きが鈍くなる。



(効け………効け!!)



魔物の動きが止まり、やがて倒れ、消滅した。






*********

「助かりました……!本当にありがとうございます」


「いえいえ………」


「私、ロウナといいます。お兄さんのお名前を伺ってもいいですか?」


「透っていうんだ」


「トオルさん!いい名前ですね」


「ありがとう」




すると、ロウナは暗い表情になり


「それにしても………」



と切り出す。



「まさか街の中に魔物が出るなんて」

「普通は出ないんですか?」

「そりゃあ……街の外にしかいないはずですし」




怪訝な顔をされる。



「あ、すいません!自分田舎から来たものでして………少し都市のことに疎いんです」

「ああ!そういうことでしたか!私でよければお教えしますよ」

「ありがたい!」




それから街を案内してもらいながら、ロウナにお金の価値、建物の場所、魔物のことなどなどを詳しく教えてもらった。

(流石にお金の価値を聞かれた時は怪訝な顔をしていたが)


「色々ありがとうございます!」

「命の恩人なんですから、これくらい当然ですよ」

「そんな………」

「にしても最近物騒ですねぇ、とうとう街の中まで魔物がでるようにな出るようになって 最近魔物の出現率も高いらしいですし、恐ろしいですよ」



ロウナは先ほどのことを思い出したのか、身震いをする。



「もしかして………魔王の影響だったりしませんか?」



透がこの世界に転生したのは魔王を倒すため、と神様もいっていたしもしかしたら……と思い聞いてみる。

しかし



「まおう?なんですかそれは」




ロウナは怪訝な顔してそういった。

思わず困惑する


「え、魔物の頂点的な……?」



(神様が魔王と言っていたからこの世界でもそう呼ばれていると思ったのだが………)




「魔物で一番強いのはドラゴンですよ。 トオルさんのところではまおうって呼ばれてたのですか?」



「あ、ああ、そうなのかな…………」



流石にドラゴンを魔王と呼ぶはずがない。

神様が地球でいう魔王のイメージを知っているのなら尚更だ。




(この世界に、魔王はいない_______?)















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