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♡-if story:Cafe Soleil et Lune

 湘南の潮風が心地よく頬を撫でる由比ヶ浜。


 ユウタは、ユイの告白に、心の中で抑え込んでいた感情が一気に溢れ出した。


 アヤへの申し訳なさ、そしてユイへの抑えきれない愛。


「ユイさん…」


 ユウタは、ユイの瞳を深く見つめ、決意を固めたように口を開いた。


「僕も、ユイさんのことが好きです。ずっと、あなたを忘れられませんでした」


 ユイの瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちた。


 それは、喜びと安堵、そして、罪悪感の入り混じった複雑な涙だった。


 ユウタは、ユイを強く抱きしめ、彼女の涙を優しく拭った。


「ユイさん、一緒に新しい未来を始めましょう」


 ユウタの言葉に、ユイは力強く頷いた。


 二人の心は、再び一つになった。


 それは、運命に導かれた再会であり、新たな愛の始まりの瞬間だった。


 しかし、ユウタは、アヤへの罪悪感を拭い去ることができなかった。


 彼は、アヤに正直に自分の気持ちを打ち明け、謝罪した。


 アヤは、ユウタの言葉に深く傷つき、一人涙を流した。


 彼女はユウタとの楽しかった日々を思い出し、彼への愛情がまだ残っていることに気づいた。


「ユウタさん、ユイさん、どうかお幸せに」


 アヤは、涙をこらえながら、二人にそう告げた。


 ユウタとユイは、アヤの優しさに感謝し、彼女の幸せを心から願った。


 そして、二人は、新たな生活を始めるために茅ヶ崎を離れた。


 ユウタとユイは、海が見える小さなアパートで新生活を始めた。


 ユウタは、音楽活動を続けながら、ユイと一緒にカフェを開く夢に向かって動き出した。


 ユイは、海外での経験を活かし、カフェのメニューやインテリアを考案した。


 二人は、力を合わせ、夢に向かって一歩ずつ着実に歩んでいった。


 一方、アヤは、ユウタとの別れを乗り越え、カメラマンとしての活動を再開した。


 深い悲しみを抱えながらも、アヤはカメラを手に世界各地を旅した。


 訪れた土地の風景や人々の笑顔をレンズ越しに見つめる中で、彼女は少しずつ心の傷を癒し、新たな目標を見つけていった。


 ある日、紛争地域で子供たちの写真を撮影したアヤは、その写真が国際的な写真コンテストで高い評価を受け、世界的に有名な写真家としての道を歩み始める。


 ミサキは、ユウタとアヤの結婚を祝福する一方で、自身の過去の恋愛と重ね合わせ、複雑な心境を抱いていた。


 最愛の隆一を失った悲しみは、今もミサキの心の奥底に深く刻まれていた。


 しかし、ユウタとユイの新たな門出を祝福する中で、ミサキは自身の過去と向き合い、新たな一歩を踏み出す決意をした。


「隆一もきっと、私が幸せになることを願っているはず」そうミサキは心の中で呟き、カフェ「Soleil」は、彼女にとって、隆一との思い出を大切にしながらも、未来へと進むための場所となった。


 そして、リョウは、ユウタとのバンドを脱退し、ソロ活動を始めた。


 彼は、自分の音楽性を探求し、新たな表現に挑戦し続けた。


 リョウの音楽は、彼の心の葛藤や成長を映し出し、多くのファンを獲得した。


 数年後、ユウタとユイは、念願のカフェ「Cafe Soleil et Lune」をオープンさせた。


 カフェは、二人の愛と夢が詰まった場所で、地元の人々や観光客に愛されるようになった。


 ユイがウィーンで学んだ伝統的なコーヒーの淹れ方と、パリで得たセンスが光る内装は、訪れる人々を魅了した。


 ユウタが奏でるギターの音色が、カフェの温かい雰囲気に彩りを添え、二人の人柄も相まって、多くの人々が集う憩いの場となった。


 ユウタとユイは、カフェを経営しながら、互いの夢を応援し合い、パートナーとして成長していった。


 ユウタは、カフェでのライブ活動を通じて、音楽の幅を広げ、ユイは、カフェで写真展を開催し、その才能を更に開花させた。


 共に夢を追いかける中で、二人の絆はさらに深まり、新たな愛情が芽生えていった。


 アヤは、世界中を旅する中で、ある男性と出会った。


 彼は、紛争地域で子供たちの心のケアを行う心理士だった。


 彼の温かい心に触れ、アヤは再び愛を信じることができるようになった。


 二人は、互いの夢を尊重し合いながら、共に人生を歩むことを決意した。


 ある日、「Cafe Soleil et Lune」にアヤが訪れた。


 彼女は、世界的に有名な写真家として成功を収めていた。


 アヤは、ユウタとユイの幸せそうな姿を見て、心から二人を祝福した。


 そして、三人は、過去を乗り越え、新たな友情を築いた。


「ユウタさん、ユイさん、お久しぶりです。お二人とも、とても幸せそうですね」


 アヤは、穏やかな笑顔で二人に語りかけた。


「アヤさん、お久しぶりです。来てくれてありがとう」


 ユウタとユイは、アヤを温かく迎えた。


 アヤは、ユウタとユイが作ったカフェの温かい雰囲気に包まれ、安らぎを感じた。


「このカフェ、本当に素敵ですね。二人の愛が溢れている感じがします」


 アヤの言葉に、ユウタとユイは照れくさそうに微笑んだ。


「アヤさんの写真も、世界中で多くの人々に感動を与えていると聞いています。本当に素晴らしいですね」


 ユイは、心からアヤを称えた。


 三人は、思い出話に花を咲かせ、楽しい時間を過ごした。


 そして、別れ際、アヤは二人に言った。


「ユウタさん、ユイさん、これからも頑張ってください。


 私は、お二人の幸せを心から願っています」


 アヤは、二人に温かい笑顔を向けた。


 ユウタとユイもまた、アヤの幸せを心から願った。


 湘南の海は、今日も変わらず、優しく三人を見守っていた。


 ユウタとユイ、そしてアヤ。


 それぞれの場所で、それぞれの幸せを掴んだ三人の物語は、これからも続いていく。



 数年後、ユウタとユイの間に、新しい命が誕生した。


「ソレイユ」という名前を受け継いだ女の子は、両親の愛情を一身に受け、すくすくと成長した。


 ユウタは、娘のために子守唄を歌い、ユイは、娘の愛らしい姿を写真に収めた。


 二人の愛は、ソレイユの誕生によってさらに深まり、家族の絆はより強固なものとなった。


 ある夏の夜、ユウタとユイは、ソレイユを連れて茅ヶ崎のキャンプ場を訪れた。


 それは、ユウタとユイが初めて出会った場所。


 焚き火を囲み、波の音を聞きながら、三人は語り合った。


 ユウタは、ギターを手に取り、あの日ユイが歌ったボサノバを奏で始めた。


 ユイは、目を閉じて、ユウタの歌声に耳を傾けた。


 ソレイユは、両親の姿を見て、幸せそうに笑った。


 夜空には、満月が輝き、無数の星々が瞬いていた。


「あっ、流れ星!」


 ソレイユが、指をさして叫んだ。


 三人は、夜空を見上げ、流れ星に願いを込めた。


 それは、永遠に続く幸せを願う、家族の絆の証だった。


 湘南の海は、今日も変わらず、優しく家族を見守っていた。

最後まで読んでいただきましてありがとうございます!


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