♡-10:満月の夜~永遠の愛を誓う
鎌倉の由比ヶ浜。
夕日が水平線に沈み、空を茜色に染め上げる。
波の音と潮の香りが、心地よいハーモニーを奏でる。
俺は、アヤとの再会を約束したこの場所で、彼女を待っていた。
約束の時間に少し遅れて到着すると、アヤはすでに浜辺に佇んでいた。
白いワンピースが月明かりに照らされ、まるで女神のように輝いている。
「ユウタさん、お待たせしました」
アヤは、満面の笑みで俺を迎えてくれた。
その笑顔は、太陽のように明るく、俺の心を温かく照らしてくれた。
「アヤさん、待っていてくれてありがとう」
俺は、アヤの隣に座り、静かに海を見つめた。
波の音、潮の香り、そして、アヤの温かい存在。
それら全てが、俺の心を穏やかに満たしてくれた。
「ユウタさん、旅はどうでしたか?」
アヤが、優しく尋ねてきた。
「色々な場所に行って、色々な人に出会いました。そして、自分自身と向き合うことができました」
俺は、アヤに旅の話をしながら、ユイとの再会と別れ、そして、自分の決断について話した。
ユイへの想いは、まだ心の奥底に残っていたが、アヤとの未来を築く覚悟は固まっていた。
アヤは、静かに俺の話を聞き、時折、頷きながら相槌を打った。
「ユウタさん、あなたの決断は、きっと正しいと思います。ユイさんの幸せを願う気持ち、そして、私との約束を守る気持ち。どちらも、ユウタさんの誠実さの表れだと思います」
アヤの言葉は、まるで俺の心を透かして見ているようだった。
彼女の言葉に、俺は深く感動し、涙がこみ上げてきた。
「アヤさん、ありがとう。あなたに会えて、本当に良かった」
俺は、アヤの手を握りしめ、心からの感謝を伝えた。
「ユウタさん、私も、あなたに会えてよかった」
アヤは、俺の目を見つめながら、優しく微笑んだ。
私たちは、海辺で語り合った。
将来の夢、お互いの家族のこと、そして、二人の未来について。
アヤは、俺の話を真剣に聞き、時には、自分の意見を率直に伝えてくれた。
彼女の言葉は、いつも的を射ていて、俺の心を深く打った。
アヤは、自身がカメラマンを志した理由を語り始めた。
それは、幼い頃に見た一枚の写真がきっかけだった。
その写真には、内戦で傷ついた子供たちの姿が写っていた。
アヤは、その写真を見て、世界で起きている悲惨な現実を知り、写真を通してそれを伝えたいと思ったのだ。
「ユウタさんの音楽も、きっと同じだと思います。誰かの心を動かし、世界を少しでも良くしたいという気持ち。それは、とても素晴らしいことだと思います」
アヤの言葉は、俺の心に響いた。
俺は、音楽を通して何を伝えたいのか、自分の夢を改めて見つめ直した。
そして、旅の途中で出会った人々との触れ合い、美しい景色、そして、アヤとの会話を通して、俺は、自分の音楽で何を表現したいのかを明確にすることができた。
それは、愛、希望、そして、平和への願いだった。
「アヤさん、僕は、音楽で世界を変えたい。人々の心に寄り添い、希望を与えるような歌を歌いたいんです」
俺は、アヤに自分の夢を語った。
「ユウタさんなら、きっとできます。あなたの歌声は、人の心を動かす力があるから」
アヤは、俺の目をまっすぐに見つめながら、そう言った。
彼女の言葉に、俺は勇気づけられた。
俺は、ギターを取り出し、アヤのために歌を歌った。
それは、彼女への感謝と愛を込めた歌だった。
アヤは、涙を流しながら、俺の歌に聞き入った。
満月が夜空を照らし、波の音が静かに響く中、アヤは、俺の胸に顔をうずめ、震える声で言った。
「ユウタさん、私、あなたが好きです。ずっと前から…」
アヤの告白に、俺は驚きながらも、心から嬉しかった。
「アヤさん…僕もです。ずっと、あなたのことが好きでした」
俺は、アヤの瞳を見つめ、そう言った。
アヤの瞳には、一瞬の不安がよぎった。
「ユウタさん、ユイさんのことは…?」
アヤは、恐る恐る尋ねた。
「ユイさんのことは、もう過去のことです。僕は、アヤさんと一緒にいたい。アヤさんと、未来を歩んでいきたい」
俺は、アヤの手を握りしめ、力強くそう言った。
アヤの瞳から、不安の影が消え、喜びの光が溢れ出した。
俺は、片膝をついて、アヤの手を取り、指輪の箱を開けた。
「アヤさん、僕と結婚してください」
アヤは、涙を流しながら、頷いた。
「はい、喜んで」
私たちは、固く抱きしめ合った。
それは、愛と感謝、そして、未来への希望に満ちた抱擁だった。
ユイへの想いは、もう過去のもの。
俺は、アヤとの未来に向かって、力強く歩みを進める決意を固めた。
それは、アヤの深い愛情と優しさに触れ、俺自身が成長した証でもあった。
そして、私たちは、新たな人生を歩み始めた。
それは、愛と希望に満ちた、素晴らしい未来への第一歩だった。
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