『5』魔法少女参上…!?の続き
「………どれだけ凝ってるのよ。このアニメ…」
スズナがルカに突っ込んだ。
クレハ達は、ルカの部屋で先程の試作ゲームをプレイしていた。
先程の3人の少女がリザードマン達と戦ってる光景はルカの作ったゲームのアニメーションだった。
「どうです?魔法少女達が戦う渾身のアニメーションは」
「いやいやいや、明らかにプロのアニメーターを使ったんじゃないの?って位のレベルよこれ」
「ルカちゃん、これ全部作ったの?」
ルカの渾身のアニメーションに突っ込むスズナと少し疑ってしまったクレハ。
「まあ疑うのも仕方ありませんわ」
「いや、別にそういう訳じゃ…驚いたというか…」
「何せ、去年の夏休みの約1ヶ月をこのアニメーションの製作に注ぎ込みましたから」
「そんなに!?」
疑うクレハだったが、ルカが1ヶ月でアニメーションを作ったことにクレハは驚く。
「動画サイトにも自作アニメをいくつか投稿してましたらいつの間にか技術も上がってたのも理由の1つですわ」
「ああなるほど、それなら納得」
「もしかしてルカちゃん、ユーザーの名前はエメラルドマウンテンなの?」
過去に動画サイトに自分の作ったアニメーション動画を投稿してた事を二人に伝えるルカ。
納得するルカと、とあるユーザーの名を聞くクレハ。
「ワタクシのユーザー名を当てるなんて、流石ですわね」
「やっぱりルカだったのね。あの動画、ほぼ魔法少女のアニメだったからもしやと思ったら…」
「そういう積み重ねがなければこの作品は出来ませんでしたわ」
「それでも、短期間でここまで行ったら異常よ」
ルカがエメラルドマウンテンと言う名のユーザーで魔法少女アニメの動画を出していた事を明らかにする。
スズナはルカのアニメーションの上達の速さに異常を感じる。
「愛あればこその力ですわ!」
「…そうですか……」
ルカの上達の理由を聞いてもう諦めたスズナ。
「ですが、まだこのゲームに足りないものがありますわ」
「足りないもの?システム面にストーリーに音楽にグラフィック…一体なんなの?」
ルカがまだゲームに足りないものがあると言う。スズナは色んな要素を思い浮かべるが分からず、ルカに聞いてみた。
「それはもちろん…ボイスですわ!」
自信たっぷりに胸を張って二人に右の人差し指を向ける
「……ボイス?」
「ボイスって…このゲームの?」
「当然ですわ」
「………そういう事ね」
「スズナちゃんわかったの?」
「このメインの少女達の声、私達に演じさせるそうよ」
「ええーっ!?」
自分達がヒロイン達の声を担当することになるということをスズナは理解し、クレハに教えた。
「でも、何故ボイスを入れるの?なくても楽しめるけど?」
「甘いですわね。ゲームやアニメのキャラクターはボ声を入れることで更に輝けるもの。それは人形に命を吹き込むのと一緒ですわ」
「はあ……」
「それに、この手のアドベンチャーゲームにはボイスは不可欠ですわ。特にメインキャラは…大事ですわ」
「それで、この三人の少女達が私達に似た理由は?」
「もちろん演じやすくする為ですわ」
「演じやすく?」
「登場人物の気持ちになりきることで登場人物の魅力を引き立ててくれる。これは声優だけでなく、役者も同じことが言えますわ。似た設定のキャラクターならなりきるのも難しくありませんし」
と、キャラクターの声について詳しく話すルカ。
三人に似たキャラクターの設定もちゃんとした理由があることを理解したクレハとスズナ。
「けど私達、全くの素人よ。ルカだって下手なボイスを入れる気はないでしょ?」
「心配いりませんわ。このワタクシが二人に声優としてのいろはを教えて差し上げますわ」
「教えるって、ルカは声優としての経験があるの?」
「大丈夫ですわ。実はワタクシ、shcool noteという同人ゲームでメインヒロインを演じた事があるんですの」
「shcool note?」
二人に声優の技術を教えるルカはとある同人ゲームのメインヒロインの声を担当していた事を話すと、スズナは首をかじける。
「学園生活を堪能している主人公が、多くのヒロイン達と一緒に交際日記をする恋愛物で、同人ゲームの中ではメディアにも載るほどの大人気のタイトルなんだ。ルカちゃんはそのゲームで人気の高い二宮葉月の声をやってたの。ベテランの演技だってネットでよく見てるよ」
「知らなかったわ…」
ルカがベテランである事を確認したスズナであった
「とりあえずルカがベテランなのはわかったわ。でも私達に声優なんて出来るのかしら…」
「私もちょっと不安かも…」
「大丈夫ですわ。ワタクシがデビュー前にやった簡単なボイストレーニング法をあなた達に教えますわ。そこまで難しくありませんから安心してくださいまし」
簡単な練習を教えると二人に言うルカを見た二人は安心感を持ったのか、その気になってきた。
ルカは時に二人を牽引するリーダーにもなる為、非常に便りになる。
小学時代の運動会では、殆どの種目を彼女の指示で同じチームの子をトップに導いてきた司令塔的存在として活躍していた。
その為か、彼女のいるチームは必ず勝つと、全生徒から有名になっていた。
ルカがいるチームを前に諦めるどころか、ライバル心を燃やす事もしばしば。
こうした経歴があるため、クレハとスズナに取ってルカは便りになる存在でもあるのだ。
「わかったわ。ルカのゲームの完成の為にも、手伝ってあげるわ」
「ルカちゃんにはいつも助けてられっぱなしだから、私も手伝うよ」
「恩に着りますわ」
二人はルカに協力する事になった。
「それで、まずはどうするの?」
「演じるための脚本は製作中ですので、その間ワタクシ達は簡単な発声練習を行いますわ」
「発声練習?」
発声練習という内容にクレハは疑問を持つ
「声優は声が基本。ハッキリとした声を出すには発声練習が効果的ですわ」
ルカが教える発声練習は声優や歌手のプロやカラオケ歌手もやってる方法で、初心者にも有効である。
経験皆無のクレハ、スズナにはうってつけである。
スズナもそれには納得。
「まあそれが効果的よね」
「私、大丈夫かな…」
「クレハとスズナなら出来ますわ。時間が勿体ないから早速始めましょうか」
「よろしくね、ルカちゃん」
というわけでクレハ、スズナはルカと一緒に三時間もボイトレを行った。
次の話から展開が変わります。
文章書くの大変ですが、頑張ります。




