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魔法と電脳の二重奏  作者: キューリ
ファイル「1」
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「42」情報整理その2







一方、白雲堂に帰ったリオ、クレハ、スズナ、ルカは………










「あの~、3人ともどうして僕の部屋に来たの?」






クレハ達は今、リオの部屋で椅子に座っていた。


リオも一緒である。


因みにシャツは新しい物にとり替えてある。







「リオ君のお腹の火傷が消えても、体に蓄積されたダメージはまだ残っていますもの。しばらくは安静にしないといけませんわ。それに1人にしておくと電脳術の練習をやりかねませんし」

「バレてる……」





リオの性格を知って、無理させないためにルカは2人を連れてリオの部屋に入ってきたのだ。







「今回はリオ君のお陰で助けられたけど、次からはクレハや私達に心配をかけないよう危ない無茶はしないように」

「は………はい」








流石にリオは今回の件で反省してるようである。


持っているフォトニウムには僅かながらエナジーが充電されており、軽いコントロールの練習程度なら十分であるが、今回はリオの体調を優先して断念した。


また、満タンになるまではまだ時間を要する。







「ところでリオ君、あの炎の球、凄かったよ」

「フォトニックギアに使ったアレのこと?」






クレハは、リオがイフリートに放った炎の球に付いて聞いてきた。






「まるでクレハが使ってた魔法にそっくりだったわ」

「ええ。あのフォトニックギアの装甲を破るなんてびっくりしましたわ」

「あのフォトニックギアが電脳術が効かない程の防御力を持っていたから、やるならこれしかないってね」

「初めてやりましたの?」

「昨日の夜に何回か試したけど、エナジーが足りなくて炎の維持が中々出来なかったから、あの青いフォトニックギアのコアからエナジーが放出してたからそれを利用したんだ」

「結構気転が回りますわね」

「常に冷静に対処する。父さんから教わった言葉だよ」

「凄いなぁリオ君…私も頑張らないと…」

「クレハだって凄いよ。僕が受けたあの火傷をすぐに治しちゃうから」

「日野森町の医療施設にはフォトニウムを使った高性能な医療機器がありましたが、速攻で治せるクレハの魔法と比べられる物ではありませんわ」

「じゃあクレハの魔法があれば病院行く必要は無いと?」

「あまり過信し過ぎるのはやめた方がいいですわ。あの治癒魔法は使った後のクレハの顔色を見た限り、かなりの集中力が必要なことと、多くの魔力を消費してると見ましたわ。連続の使用はオススメしませんわ」

「確かに…それだったら攻撃に回した方が効率がいいわね」

「回復はあくまで非常手段として温存する。クレハもそれでいいですわね?」

「うん。分かった」






クレハは今後の戦闘で治癒魔法を温存することにした。







「さて、今後の課題は後にして、午後の食事をどうします?」

「そうね…商店街は先程の騒ぎでしばらく行けないし…」

「アンドレアさんはまだカクさん達と話を続けてるのかな…」








今回のデバッグの襲撃で商店街は一日封鎖され、この辺りで空いている店といえば、アンドレアの経営する移動式コンビニエンスだが、肝心のアンドレアはいないため利用は不可能。


唯一やっている店は駅前のコンビニぐらいだが、こっちはここからだと遠い。


戦いの後のクレハ達には少しキツい。


しかし、他に場所がないためルカは駅前のコンビニエンスへ向かうことにした





























と、突然ディスコな音楽が部屋越しに響いてきた。






「?この曲は…」

「これサニーフォレストで流れた曲だ」

「ということは…」







4人は外へ出てみた。




















「hay、you!アンドレアの移動コンビニがやって来た是ZE!」






なんと、白雲堂の近くにアンドレアが移動式コンビニエンストラックに乗ってやって来た。







「「「「アンドレアさん!?」」」」

「よう!話は終わったから営業を再開したぜ」

「いやいやいや、どうしてここに?」

「君達はまだ買い物の途中だったんだろ?デバッグの襲撃でそれどころじゃなかったし、だから直接ここにやって来たんだ。今回は君達のための大サービスだ。好きな物、必要な物を買ってくれ!」







と、アンドレアはリモコンを操作し、トラックのコンテナを開かせ、リオ達に中の商品を見せた。








「いいんですか?僕たちが独占しても…」

「YES!」

「それならお言葉に甘えましょう。ワタクシ達は元々生活用品を買いに来たのですから」

「そうね。お金は私が持ってくるわ」







と、スズナはお金を取りに部屋へ戻る。


残ったクレハ、リオ、ルカは降りてコンビニトラックの側までやって来て、早速トラック内の商品を見回り、欲しい物を取っていく。







「まずはコップと歯ブラシと歯磨き粉、ブラシとうがい薬、それと…」

「クレハ、歯ブラシならこの付け替え用がお得ですわ」





クレハが生活に必要な物を取り、ルカはクレハにお得な物を進める。






「凄い、卵10個入りがスーパーより安い」

「クレハ、ルカ、弁当はどれにするの?」






リオはスーパーで見た10個入り卵の値段が高くて買わなかったため、それよりも安い移動コンビニの卵を取る。


財布を持って降りてきたスズナは弁当を見て、クレハ、ルカにどの弁当にするか聞く。






「じゃあ幕の内弁当お願い」

「ワタクシはハンバーグプレートをお願いしますわ」

「分かったわ。リオ君は何にする?」

「僕もいいの?」

「今回頑張ったんだから、私達がおごるわ」

「それじゃあ、カルビ丼で」

「なら私は紅鮭弁当にしようかしらね」







と、4人は食べる弁当を決めていく。


そんな様子を見ていたアンドレアは…



















(人々に希望を与える魔法少女……まさにその通りだな…)






アンドレアはクレハ達を見て、安心感を得ていた。


かつてキメラの出現により、仲間を失う現実から逃げるためにアルケミストを辞めてコンビニ経営に更けていた。



アフロダンサーの格好もDJっぽい喋り方も気を紛らわせるためである。





しかしクレハ達の出会いと、その戦いぶりを見て彼は僅かながら勇気を貰っていた。


今は無理でも、近いうちに彼は自らの意志で戦いの場に戻るだろう。


それまでは、自ら立ち上げた移動コンビニでここにいる人達の生活の助けをしたい。






アンドレアはそう誓った。















「みんな、そろそろ常連客が来るみたいだから早めに会計した方がいいぞ?」

「常連客?」

「ざっと40人ぐらい来るぞ」

「そんなに!?」

「ああ。その道の先に見えるだろ?」









アンドレアに常連客が来る方向を教えて貰い、クレハ達はその方角を見た。





















「今日はあの位置か…」

「白雲堂付近とは考えたなぁ…」

「近くに来てくれて助かるな」






遠くから下はジャージで上は裸のごつい体のボディビルダー達が現れた。




その数なんと50人!













「ぼ、ボディビルダーの大群ーーー!!!??」





ルカはボディビルダーの姿を見て絶叫した。







「あの人達は、商店街の…!」

「ああ。たまに昼頃になると大勢で来るんでな」







クレハがボディビルダー達に見覚えがあり、アンドレアはそれに答える。






「hay!今回は何を買いに来たんだい?」






アンドレアがボディビルダー達のリーダー格に声をかける。






「おう!ニンニク増し増しカルビ丼を50個頼む!」

「ニンニク増し増しカルビ丼!?」

「50個!?」

「そのような弁当、ここには置いておりませんわよ!」

「いや、用意してあるさ」







と、アンドレアはリモコンを操作し、コンテナの後ろのドアを開けた。





中には丼物の弁当が50個ぎっしり入っていた。


丼物のラベルにはニンニク増し増しカルビ丼と表記されていた。







「ありましたの!!?しかも非売品!?」

「特注品だぜ!」








と、アンドレアは右手の親指を立てて歯を見せる。


この後50人のボディビルダー達はそれぞれ割り箸付きのニンニク増し増しカルビ丼を貰い、白雲堂の下で食事を取った。


因みにここで食べることはリオから許可を貰っている。


中には白兎の三兄弟の姿があった。


彼らもニンニク増し増しカルビ丼を食べていた。






ボディビルダー達がそれぞれニンニク増し増しカルビ丼を食べてるこの光景を見たルカはこう思っていた。


















「むさい」

「る、ルカちゃん……」

「これはそう思わせざる得ないわね」

「ははは……」






という流れで、クレハ達も買った弁当で食事を取ることになったのだった。












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