「21」お隣さん
ラーメンを食べ終え、一同はクレハ、スズナ、ルカの3人の寝床をチサトは案内した。
その場所は…………
「……………え!!?」
リオは思考停止していた。
着いた場所はなんと、リオが住むことになったアパート…白雲堂であった。
今は夜なため、廊下の天井に付いたライトが点灯しており、白雲堂の表向きの階段と玄関がしっかり見えている。
「探したんだけどね、丁度いいのがここしかなかったのよ」
「アパート?」
「今日はここに泊まるのね」
「アパートなんて、初めてですわ」
と、白雲堂を見た3人の普通の反応に対し、リオは…
「チサトさん、まさか3人ともここに!?」
思考停止から意識を戻したリオはチサトに3人がここに住むことを再確認のため聞いてみた。
「そう。部屋は2号室よ。本当は3人分部屋を確保したかったんだけど、3人に一人暮らしはよくないと思ってね。一応普通のアパートより広いから安心して」
「隣!?」
「その様子だと、リオもここを選んだんだな…」
どうやら3人が住む部屋はリオの隣の2号室のようである。
「リオ君、ここに住んでるんだ」
「う、うん…引っ越したばかりだから…」
「布団3人分は用意したから、今日はここで泊まってね。後これが部屋のカギね」
チサトは上着のポケットから白雲堂のカギを取り出し、クレハに渡した。
「ありがとうございます」
「私達の為にすみません」
「いいのよ。君達3人を野宿させたくないだけだから」
「なら、お言葉に甘えましょうか」
ルカの言葉に2人も首を縦に振る。
「それじゃあ私達はここで失礼するわ。何かあったら私に知らせてね」
「リオの入団試験も後日知らせる。いいか?」
「うん。ありがとう兄さん、チサトさん」
と、カクとチサトに礼をするリオ。
クレハ達も礼をした。
そしてカクとチサトは白雲堂から去っていった。
「さてリオ君、しばらくの間ここにお世話になりますけど、よろしくお願いしますわ」
「う、うん…」
「ん?どうしたの?」
「いや、ごめん、女の子が隣に住むなんて思ってもいなかったから心の準備が…」
「ご、ごめんね」
「ううん、もう大丈夫。これから一緒に戦う仲間なんだからね。こちらこそよろしく」
「うん、よろしく。それじゃあリオ君、また明日」
「うん、おやすみ」
と、クレハ達は一足先にリオの隣の部屋へ入っていった。
その場をただ呆然としているリオは…………
「…………この家…防音対策出来てるかな…?」
リオは、隣に住むクレハ達の声が自分の部屋に響かないか心配していた。




