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魔法と電脳の二重奏  作者: キューリ
ファイル「1」
19/46

「18」これから



チサトがクレハ達以外のホムンクルスと会っている事にびっくりなクレハとリオ。






「一ヶ月前に私は2名のアルケミストを連れてビいッグトンネルの調査をしてたの。けど調査中に落盤が起きて私1人になっちゃって、あげくの果てにクリーチャーと出くわして大変だったわ。戦う術の無い私は逃げることしか出来なかった。追いつかれたその時に助けてくれたのがその子だったわ。お礼を言おうとしたところで姿を消しちゃったけどね」

「どんな見た目をしてました?」

「銀髪のラビットのツインテールの少女で、魔法少女風の白い軍服を着てたわ。後、両手にそれぞれショートソードのような剣を握ってたわ。後身長はクレハちゃんに近かったわ」






と、出会ったホムンクルスの特長を言うチサトは機械を操作し、画面を切り替えた。



映像内には、チサトの言った特長の少女…魔法少女風の白い軍服を着た銀髪のツインテールの少女が両手に ったショートソードで、襲いかかる身長50㎝のコウモリと身長30㎝の子クモを流れるような動きで次々と切り倒していった。


場所は、鉄の壁で覆われた廊下のようである。






「この子が…!」

「そう。私が出会ったホムンクルスよ」






逃げる先にも無数の大きなコウモリが現れ、銀髪の少女は一旦両手に持ったショートソードを消し、風をまとったエネルギーの球体を2つ作り出した。






「あれは!」








クレハが驚く所、映像の銀髪の少女は作った2つの風のエネルギー体をコウモリに向けて飛ばした。


すると、当たった直後に風の爆発が起き、コウモリ達は全て吹き飛ばされ、中には体がボロボロになったりした。


銀髪の少女はそのままコウモリ達が通せんぼしてた出口へと向かっていった。






「ワタクシ達が使ってた力に似てますわね」

「そう。これがホムンクルスの使っていた電脳術とは違う力…魔法よ」






映像を再び切り替え、今度はクレハの放った炎の停止画が映し出された。






「今回のを含めて確認できたのは風、炎、氷、雷の4つ。これらは電脳術では作れない。似たようなのなら出来るけど、条件付きで実用出来るものじゃないし、この魔法と比べられるモノじゃないわ」

「でも、何故この力が電脳術とは違うモノだと分かるんですか?」

「多分、魔法にはフォトンとは異なる力を使っているのよ。電脳術を使用した後は僅かながらフォトンの粒子が残存するのに対し、魔法は別の力を関知したけど、フォトンが検出しなかったわ。私達はこの力を仮の名として魔力と呼ぶことにしたわ」






スズナの質問にまたチサトが答える。






「でも、何故ホムンクルスになった人間だけ魔力を宿すのか…知るには情報が足りないのよ」






チサトが知ってるホムンクルスに関する情報はここまでである。






「話を戻すわね。その後私はアルケミストと合流し、ビッグトンネル内でもう使われていないデバッグ基地を見つけ、そこを探索してたらデバッグが未成年の少女を怪人にしようとした内容が載った報告書があったわ。その報告書の結果には、生まれたのは怪人ではなくホムンクルスだと載っていて、先程助けてくれた少女がホムンクルスだと分かったのよ。それから私はホムンクルスについて調べようとしたんだけど、それ以上の情報は得られなかったわ。あの子の行方も、未だ確認されていないわ」

「結局の所、フォトニウムも、ホムンクルスも、魔法も、現代の科学では完全に判明出来ていない。この島も、謎が多いからな」







と、チサト達が知ってる情報はこれで全部のようである。


話が終わった所で、ルカがクレハ、スズナに言う。







「クレハ、スズナ、改めて聞きますがこれからどうしますの?」







ルカがこれからどうすべきか問いかけてきた。



セキュリティアと共にデバッグを討つか…



今までの出来事を忘れて普通に暮らしていくか…



クレハ達にとって、今後を左右する選択である。




2人の答えは……………
























「私は…戦うよ。デバッグを放っておくと、また無関係の人達が怪人やキメラにされてしまう。私みたいに家族を失ってしまう。だから止める為に戦う…!」

「私もよ。自分達の野望の為に人の命を奪う行為を許す事なんて出来ないわ。私もデバッグと戦うわ」






2人の意志は硬いようである。





「ワタクシもですわ。どんな理由であれ、デバッグの非人外的行為は許されないものですわ」






ルカの答えに2人は頷く。



そしてこの少年も…






「僕も協力するよ。実戦経験は無いけど、君達の力になりたい」







リオも戦う決意を持ってクレハ達に協力すると言ってきた。







「リオ君…うん。喜んで!」

「クレハを守ってくれてありがとうね」

「大歓迎ですわよ。リオ君」







リオの協力にクレハは喜び、スズナはリオがクレハを守ってくれたことに感謝し、ルカはリオを仲間として迎えた。



そんな4人を見るカクとチサトは…






「決まりね!それなら明日の午後、ここに集合してね君達をセキュリティアに招待するわ。リオ君のアルケミストになる件も司令官に話しておくからね」

「あ、ありがとうございます!」






チサトに礼をするリオ。







「クレハちゃん達は月村町の子だったね。本当なら帰したい所なんだけど、現在暁丘、ビッグトンネル、霧ノ崎川で空を飛ぶクリーチャーが大量に現れて、往復していくのが難しくなってしまってるのよ」

「ええっ!?」

「デバッグの仕業ですわね。セキュリティアの活動範囲を押さえる事を目的に大量のクリーチャーを作ったのかもしれませんわ」

「確かに、道中森の中を進んだときも大量のクリーチャーと遭遇してたわ」







数時間前、デバッグ基地を出たスズナとルカはクレハを追うために森の中を進んでいたが、そこで大量のクリーチャーに出会い、クレハとの合流が遅れてしまっていたのだ。





「とりあえず、各町のアルケミスト達に現状の報告を頼む」

「分かったわ。クレハちゃん達申し訳ないけど、しばらくはこの町で泊まってくれるかな?家族の方は連絡しておくから心配しないで。それと部屋は手配しておいたわ。一応必要な物はこちらで用意するわ」

「ありがとうございます」

「今回は仕方ないわね」

「もう暗いですし、今帰るのは得策ではありませんしね」





3人は日野森町に留まることに賛成した。




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