表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/57

16

「今までこそこそしてたのが報われたんだ。よかったな」

「うん、そうなんだけど・・・」

 故郷に帰るリーヤやクラスメイト達を学院の門の前で見送りながら、僕はリーヤだけに魔法科の食堂での手伝いになったことを伝えた。リーヤは当然のようによかったなと言ってきたのだけれども、当の本人の僕はいまいち乗り気じゃなかった。その様子を見て、リーヤが不思議そうに尋ねてきた。

「あれ?嬉しくないの?」

「うーん」

「合法的に魔法使いを見放題なわけだろ」

「うーん、そうなんだけど、食堂では誰も魔法を使ったりしないんだよね。だから、僕達の食堂と何も変わらないっていうか・・・」

「そっか。確かにな」

「ま、2週間もあるんだし、僕が転んで皿を吹っ飛ばしたりしたら、面白いことが見られるのかもしれないんだけどね」

「ちょ、怖いこと言うなよな。魔法科って言ったら、王子ナシュイハルトやシルバー・レイがいるんだからな。くれぐれも彼らの頭の上に熱々シチューとかをぶっかけないでくれよ」


 頭に熱々シチューか・・・。シルバー・レイなら、ごめんなさいって僕が謝ったら、みんな許してくれそうだけど、王子さんはどうなるだろう。昨日の朝、階段でぶつかった時は、すごくきつい口調だったからね。ぶつかった相手を牢屋にでも入れそうな勢いだったと思う。

 王子だからそうなるのかな。でも、僕も一応王子だけどそんなことないよ。人とぶつかったらごめんなさい、人がぶつかってきたら大丈夫?って言うけどなぁ。


「うん、気を付けるね。あ、バスが来たみたい」

 電車に乗るためには、バスに乗って街まで降りなければいけなかった。そのためのバスが今、ちょうど来たところだった。

「行くな、レテ。じゃ、一ヶ月後にな」

「うん。僕も二週間したら、お家に帰るね」

 手を振りバスに乗り込むリーヤやクラスメイト達。僕も手を振り、笑顔で見送った。


「さてと、もうすぐ12時だね。食堂にお手伝いに行くとしますか」

 眩しい空を見上げて呟いた僕は、朝と同じ場所を目指して駆け出していった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ