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『シルバー・レイとはこの国を魔王から取り戻した8人の勇気ある者のひとり。ただし、魔王より目に呪いを受けており、目の合った人間を死に至らしめる。そのために、シルバー・レイは銀国という小さな島国を作り、一生そこから出ることはなかった。また、シルバー・レイの血をひくものも皆その呪いを受けていたため、そこで静かに隠れるように暮らし続けている。この一族の名を初代より、シルバー・レイと呼ぶ』


 これが、シルバー・レイについて歴史の教科書に載っていること。もうちょっと詳しくシルバー・レイについて、説明しようかなって思う。教科書を見る限り、噂好きおばちゃんの言ってることでほぼあっているんだけど、赤黒い目とかこっそり生きているだとか間違った情報もあって、なんか嫌だから自分で説明するね。

 

 まずはこの国の成り立ちから。この国は虹国と呼ばれ7つの州で構成されていて、州ごとに州王がいる。僕の通っている王立学院があるここは紫の州で、虹国の中心となるために、王がいる。

 昔々、8人の勇敢な者達が悪の化身である魔の王と戦った。魔の王に支配されていたこの国は昼夜問わずに、暗くそして、生まれた子どもが成長する前に死んでしまうような寒い世界だったらしい。それが、8人が魔の王に勝ったことで、暖かい光ある世界に変わった。そして、8人の内の7人が魔の王の国だったこの国を7つに分けて州とし、それぞれの州をそれぞれが治め、この虹国を誕生させた。ただ、8人のうちのひとりだけが、虹国に入ることができず、離れた小さな島で銀国を作った。

 銀国を作った人の名はシルバー・レイと言い、銀髪金目のとても美しい人だったらしい。その彼だけが8人の中で唯一、魔の王からの呪いを受けてしまっていたのだった。それも、死に際の断末魔のような呪いだったので、非常に強力で千年以上経った今でも、消えることはない。そして、その呪いとは、自分に関わった人間が死ぬというもの。目が合った人が死んでしまうというもので、それは他者に触れられないということを意味していた。

 

 きっと、魔の王は孤独の恐怖を与えたかったのと、綺麗な金目に嫉妬していたのとに違いない思う。そのために、シルバー・レイは一緒に戦った仲間との交流が絶たれ、ひとり誰とも関わらないように小さな島国へと移り住んだのだった。そして、そこでこっそりと生きた・・・と終わるはずだったのだが、これでは終わらない。

 なぜなら、シルバー・レイと同じ村出身の子どもが何人か、シルバー・レイと同じ呪いにかかってしまったのである。村の中でも、銀髪、金目の人間は少なく、呪いにかかった者は全員それだったらしい。そのため、子ども達はシルバー・レイのいる小さな島国に送られ、シルバー・レイと共にひっそりと暮らしていった・・・と、ここでも終わらない。

 送られたその島国でシルバー・レイの一族は次々と子孫を残し、特徴の銀の髪から銀国という名をつけ、そして豊かな海と大地に囲まれ、自然と共に穏やかに生き続けることになった。

 シルバー・レイという名が銀国の人々の総称となり、鎖国状態で何百年も過ぎたあと、今から300年ほど前にシルバー・レイが初めて自国から出た。そこから、迫害の歴史が始まって、恐ろしいことにシルバー・レイが殺されたりとかもしたらしい。それは10年ほど続いた。でも、遠い昔の仲間だった紫州の国王や州の州王達が色々と守ってくれて、それで現在のように、銀国以外でもシルバー・レイが生活できるようになったんだ。

 ただし、約束事が決められていて、呪いの金の目を魔法で無効化にすること。それを守りさえすれば、虹国で生きることができる。ただ、何千年も鼓動を緩めない呪いなので、上書きの無効化にはたくさん力がいるらしい。なので、銀国以外でも、シルバー・レイしかいない時はみんな、金の目に戻す。

 

 これが、僕の母国と僕の一族シルバー・レイについての話。僕はシルバー・レイの中で銀髪、金目を持たずに生まれた。シルバー・レイの直系にも関わらず。そして、みんなとは魔法の形が違う。だから、魔法を封じる腕輪をして、この学院の普通科に通っているんだよね。

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